課長になったらクビにはならない 日本型雇用におけるキャリア成功の秘訣
- 朝日新聞出版 (2010年5月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022507457
感想・レビュー・書評
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課長という中間管理職になり、スキルが身についている実感も失われ、社内調整に奔走する日々。自分は会社の役に立っているのか?と思ったときに浮かぶ「リストラ」という言葉。そうして「転職」を考える課長もいるとは思うが、そんなあなたはとっても会社の役に立っています。ということを教えてくれる本。
本質的には、副題にも書いてあったとおり、この本では転職エージェントの第一線にいる人から見た「日本型雇用におけるキャリア成功の秘訣」を説いている。
結論を書けば「目の前の仕事を頑張るだけでいいんじゃないんですか?」ということ。
本の内容としては、日本の課長までのキャリアをアメリカとの比較の中できちんと書き表してくれています。ただしここで重要なのはアメリカのキャリアも本質的な違いはないということを指摘してくれているところです。
その上で35歳までの転職は日本においても一般的になっているが、35歳までにどこかの会社の課長になって、その後転職しないというのが望ましいキャリアではないかということ。
そして給与・人事の実態を事細かく分析し、その上で「目の前の仕事に励むこと」の大事さを強調します。
最後には「リーダーの種なし」という学術的な分析から、経験こそが大事で謙虚に学んでいけということで締めくくっている。
個人的に好きなのはあとがきが要点だけ押さえてよくまとまっており、さらに決して分析から得られたものではないが、スティーブ・ジョブズの有名な演説から「stay foolith, stay hungry」(馬鹿になれ、そして汗をかけ)という言葉を読者に送ってくれる。
まったくもってその通りだなぁと色々と納得。詳細をみるコメント0件をすべて表示