夜をぶっとばせ

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 258
感想 : 62
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  • Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022509758

感想・レビュー・書評

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  • 著者らしく、薄気味の悪い夢のよう。ただ、表題作が2002年のものだったことに驚き(他に何を書いていた頃だろう、と)、併録の短編が書かれたのが昨年であったことにまた驚いた。前者の女性目線から後者の男性目線への移行も気持ち悪い。
    ただ、男性が本作を読んだ時、果たして雅彦の気持ちに添えるものなのかが知りたい。男性作家が女性の気持ちを描いた時に出る批判というか物足りなさが、逆の場合はそこまで強くはないのか?

  • 相変わらず井上荒野は不愉快な女を描く。不愉快な男も描くが、もう、この、途方もなく苛々するような不快な女を描くのが本当にうまい。
    夫にDVを受け、出会い系サイトにはまるどうにも主体性のない主婦の、なんとも形容しがたい「イヤなかんじ」の受動的な物語が表題作だ。この「イヤなかんじ」だけだったらいつもの井上荒野だな、と思うけれど、突拍子もない続編が収められていたのは意外だった。
    続編があまりにも途方もない印象で、「なんか、女って、怖い」と自分も女であるのに感じてしまった。

  • 2012 6/23

  • 物悲しい。
    そんな旦那からは逃げてしまえばいいのに。
    けれど、子供がいたらそう簡単なことではないのか?
    いやいや、自分の身を守るのが先決よ。
    ちょっと面倒な人だったけれどメロンさんに助けられたんだよなぁ。
    やれやれ、と思ったら、『チャカチョンバへの道』で友人の瑤子ちゃんがたまきの元夫と暮らしてる!!!
    なんてこと。

  • 働かない夫、いじめにあっている息子、心療内科に通う娘と暮す35歳の主婦たまき。出会い系サイトに「誰か助けに来てください」と書き込むことによって一見穏やかに見えた生活が崩壊して行く。
    この小説は「夜をぶっとばせ」と「チャカチョンバへの道」の2編からなっているけれど、正直「チャカチョンバへの道」はいらなかったかなと思う。「夜をぶっとばせ」だけなら☆3つだった。同級生の瑶子がたまきの元夫と同棲し、たまきは黒人男性と一夫多妻生活を送るって展開は突飛過ぎた。残念。

  • なんだかな〜。ゴチャゴチャした関係だなぁ

  • 新聞広告の見出しに衝撃を受けました。
    離婚するための理由ではなく、結婚せずにすんだ理由?を探すんだから…
    今からドキドキしています。

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著者プロフィール

井上荒野
一九六一年東京生まれ。成蹊大学文学部卒。八九年「わたしのヌレエフ」で第一回フェミナ賞受賞。二〇〇四年『潤一』で第一一回島清恋愛文学賞、〇八年『切羽へ』で第一三九回直木賞、一一年『そこへ行くな』で第六回中央公論文芸賞、一六年『赤へ』で第二九回柴田錬三郎賞を受賞。その他の著書に『もう切るわ』『誰よりも美しい妻』『キャベツ炒めに捧ぐ』『結婚』『それを愛とまちがえるから』『悪い恋人』『ママがやった』『あちらにいる鬼』『よその島』など多数。

「2023年 『よその島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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