にじんだ星をかぞえて (朝日文庫 う 20-1)

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.83
  • (4)
  • (11)
  • (8)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 88
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022616159

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 傍目には決して順風満帆とは言えない人生であっても、
    その人生を心から慈しんで生きて行きたいと思わせてくれる本。

  • 自分で蒔いた種だったりやるせない事情だったり
    読み終わると私よりしんどい人がいるなぁ…とやや物悲しくなった。
    でも今はこんな話が心の形に合ってる気がして、最後まで楽しく(矛盾してるが)読めた。
    タイトルがピッタリ。

  • 穂村弘氏の書評集で、本書の解説を読んでから、読みたいなーと思っていたら、実家の自分の部屋にあった。
    読み返すと、確かに読んだことあった気がする。
    エピソード集なので、さらっと読めて、印象に残らない話も多いのだけど、読了後10年以上たってるのに、覚えてるような鮮烈な話もある。
    歳とってから読んだほうがよい本だと思います。

  • 内容はシビアなのに読んだ後は、自分の心が温められたように感じる。

  • ノンフィクション。ヒトのお話しって興味深い。

  • 916
    朝日新聞夕刊連載、解説は穂村弘
    認知症の母との付き合い、ひょう害を受けたりんこを的中りんごとして売る、障害と生きる…

  • (2022/03/03読了分) 再読。「その人のことを思い出してる時の方が、会ってた時より好きだなって思うんです。これって不幸ですよね」というもりさんの述懐。「あいつさえいなければ、今ごろ、心弾ませて仕事したのに」という言葉の袋小路とやりきれなさ。十万くらい貸すけどそれでそのあとどうするの、正直に言ったほうがいい、それでどうなろうといいじゃない、刑務所もそんな悪くない、と諭してくれた友人。「ひょっとしたら、私が亡くなればこの宇宙全体も無くなるのでは」という天文学者の遺書の一節。自分が感動したとことをすぐにでも伝えたくて文章を書いている、それを見抜いて、高校の頃からぜんぜんかわらないなと評してくれた友人。そして、二人でいる時に相手を楽しませられない、自分の興味を優先したり、一人になりたくなってしまうという自分語りのコラム。といったあたりが印象に。(2012/09/17読了分)59歳のベテランマンガ家の「カッコ悪いけど」「ジタバタしたことじゃないかな。この歳でもジタバタじていいんだね」ということば。画家・石井一夫が、一日の最後に落語のテープをききながら眠るシーン。突然死んでしまった長女を、父母妹三人とも他の家族にきづかって、ひとりの時にしか涙をながさなかったこと。ひょうにあたって傷物になってしまったりんごを「的中りんご」として売り出して成功した農家の話し。横領を隠してごまかしてとうとうバレて社長に告げた時の、「もうこれで?をつかなくていいんだと思うと正直ホッとしました」という独白。ビッグイシューさえ、左手にかかげられれば、金がなくなってもこわくない、というホームレスのことば。そして、天文学者磯辺氏の言葉をひいた一節。”「天文学が人類に与えた最大の貢献は」と磯辺は書いている。「人類の存在が有限であることを知らせたことである」では、人類が滅びるとわかっていて、生きることにどんな意味があるのだろう。「人類は何故生きるのかという問に対して答えを求める努力が必要であり、そのためにも生き続けなければならない」生きる意味を知るために生きる、これが結論だ。”p.195 地べたを這うようによりあつめた市井のことば、悲喜こもごもな情景から、宇宙にまでひろがった大きな話しまで。

  • いろんな人生がある。教えられたり、感心したり、やりきれなかったり、、みんな、ぼちぼちがんばれ!って感じ。

  • こころや身体が疲れ果てたとき。
    この本をまた開いてみたいと思う。
    この中には、実話にしか表現できないリアルさがある。
    人生を生きていく中で出会う困難や苦難がありのままに描かれている。

    これから何かでつまづいたり転んだりして、起き上がれないときはもう一度この本を
    手にとって読んでみたい。

    僕の生きていくうえでの心の処方箋。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1949年、神奈川県横浜市生まれ。立命館大学文学部哲学科卒。エッセイスト、コラムニスト。記録映画制作会社勤務のかたわら、雑誌「思想の科学」の編集委員として執筆活動をはじめる。その後、市井の人々を丹念に取材し、生き方をつづったノンフィクション・コラム『友がみな我よりえらく見える日は』がベストセラーとなる。他の著書に思想エッセイ『「普通の人」の哲学』『上野千鶴子なんかこわくない』『君たちはどう生きるかの哲学』、ノンフィクション・コラム『喜びは悲しみのあとに』『雨にぬれても』『胸の中にて鳴る音あり』『にじんだ星をかぞえて』『こころが折れそうになったとき』『こころ傷んでたえがたき日に』などがある。

「2021年 『晴れた日にかなしみの一つ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

上原隆の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
村上 春樹
山田 宗樹
角田光代
宮部みゆき
末井 昭
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×