週末ちょっとディープな台湾旅 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022618719

感想・レビュー・書評

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  • 相変わらず面白い下川さんの旅行記。
    ディープはディープだけど、普通の人が行けないくらいのディープではなく、台湾に慣れた人向けかも。
    台北だけではなく、台南や聞いたこともない地方都市に行ったレポートやトラブルなど、他の書籍ではあまり書かれてない話が面白い。
    台南や台湾の歴史についても書かれているので、どうしてそのような街になったのかもわかります。

  • 旅の感想は極めて個人的なものだから、ざあっと流し読めば良い。そんな読み方がぴったり合う本。新竹漁港の美食街の記述が、自分が行った時の感想と良く似ていて、少々驚いた。

  • かつて多くの政治犯が送り込まれた緑島の話は、虐殺や弾圧といったイメージがそれほど強くない台湾だけに印象に残った。著者のこのシリーズは、全体に漂う一種の脱力感が読み手をリラックスさせるような所があるが、時折挟まれる歴史やビジネス事情など、シビアな話題の順序よい説明も読みどころで、旅本としては他よりひとつ掘り下げられた魅力となっている。LCCが昨今の観光地としての台湾人気を支えているというのは実感で、人の移動がどんどん簡単になっている以上、この手の本の需要もまだ固い気がする。

  • 旅エッセイとしてはあまりぐっとこなかった。どうしてかしら?
    第六章緑島 刑務所見学のところで政治的歴史背景が説明されている。ふだん歴史本で読んでいても腹におちてこないところがすっと心に残りおもしろかった。
    (旅つながりで歴史を学ぶ修学旅行のよう!と軽く感激)
    現高雄市長の陳菊も収監されていたと知り驚いた。遠い遠い昔、おじいちゃんおばあちゃんのころの話ではなく、いま現役で活躍されている女性もこの緑島に収監されていたとは。
    台湾についてまだまだ知りたいことがたくさんある。食わず嫌いはせずいろいろ勉強していきたい。

  • タイトル通りにより深く楽しむ台湾の旅を紹介。台湾ならではの味の探求から新竹ビーフン、蒋介石、台南などテーマに一貫性はないが著者ならではの台湾の楽しみを追求している。‬

  •  筆者は台湾国語や台湾語ができるわけではなく(それ自体責められるべきとは思わないが)、外省人と本省人の対立といった台湾への理解も、間違いではないがどこか表層的な印象も受ける。それでいてガイドブック的情報を毛嫌いし、「台北駅北側の安宿事情には台湾人の誰よりも詳しいと自負」など、現地を知っているというアピールに鼻白む個所もある。が、本書は台湾の穴場を紹介するのが目的ではなく、あくまで筆者の視点から見たエッセイだと思えばよいだろう。本書に登場する、国語で書かれた客家の諺を筆者は分からないが、分かる人に聞くでもなくそのままにしているのもそう思えば理解できる。
     その上で読めばそれなりに楽しめる本である。取り上げられているのは滷味、台湾の飲酒事情、客家村と慈湖、新竹ビーフン、台南、監獄島の緑島、そして沖縄。美麗島事件後に緑島の監獄に収容された人々の中には、呂秀蓮や陳菊、姚嘉文のように後に民進党の政治家として名を馳せる人々もいる。
     また、本筋ではないのだが、「沖縄は日本とアジアの中間に位置」「台湾は中国人の流儀に支配され、僕のいうアジアとは少し違う」という趣旨の記述に考えてしまう。では日本、そして中国はアジアではないのか。「アジア」とは一体何なのだろうか。

  • 台湾の歴史も学べる本でした。

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著者プロフィール

1954年(昭和29)長野県生まれ。ノンフィクション、旅行作家。慶応義塾大学卒業後、新聞社勤務を経てフリーに。『12万円で世界を歩く』(朝日新聞社)でデビューし、以後、アジアを主なフィールドにバックパッカースタイルで旅を続け、次々と著作を発表している。『週末ちょっとディープな台湾旅』『週末ちょっとディープなタイ旅』(朝日新聞出版)、『旅がグンと楽になる7つの極意』(産業編集センター)、『沖縄の離島 路線バスの旅』(双葉社)など著書多数。

「2023年 『旅する桃源郷』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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