- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022618764
作品紹介・あらすじ
【文学/日本文学評論随筆その他】仕事で家庭で、日々、イライラ、ムカムカに悩まされている人必読! 「怒り」のコントロール術である「アンガーマネジメント」をわかりやすく実践しやすいよう解説した入門書。日本にアンガーマネジメントを普及させた安藤氏、初の文庫!
感想・レビュー・書評
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「感情」の中でもとくにマイナスな結果を引き起こす原因となりがちな「怒り」に正しく対処することで、健全な人間関係をつくりあげる知識・技術を習得すること これが本書の目的です。
アンガーマネジメントのいいところは、技術なので、練習すれば、大なり小なり、誰にでもできる といっています。
怒らない技術 とは、 どうでもいいことで、怒らない技術であり、あとから後悔するようなことで、怒らない技術です。
アンガーマネジメントを通じて、怒りにふりまわされず、望むような人生を歩んでいくことが、著者の願いです。
気になることは次です。
・私は誰かや、何かによって怒らされているのではなく、自分で、「怒る」を選んでいることに、気がつくこと
・考え方や価値観の違いを受け入れられないから、怒りをえらんでしまう
・怒りをもって伝えるときは、力づくで相手に自分の要求を通したい状況です
・そもそも怒りそのものをゼロにしたり、取り除くことはできません
・その怒りを目的達成に生かすこと、人生にとって有意義な方向に向けることを考えることが重要
・スピードアップした社会は、「怒り」を増幅する原因にもなりがちです
・自分を危険にさらす相手に対して「怒り」を持ちます
・怒りが生まれるまでのステップがある ①出来事に遭遇 ⇒ ②出来事の意味付け ⇒ ③怒りの発生
・私たちが普段信じているものを、アンガーマネジメントの世界では、「コアビリーフ」といいます。
・コアビリーフは人それぞれ、他人の理屈や一般常識は通じません
・アンガマネジメントをしていく上では、自分がどのようなコアビリーフを持っているかを知ることが重要
・行動の修正:怒りのままに行動しない
・認識の修正:頭を怒りにくい仕組みにする
・かっての怒りの感情を思い出し、怒りを強めたり、新たな怒りを付け加えてしまうことがある
・小さな変化をいくつも創り出していくことで、相手との関係を大きく変え、良好にしていくことも想像してみてください
・怒りという感情はあなたの選択です。自分の感情は、自分自身の責任であるということを自覚する
・アクトカーム:怒らない自分を24時間演じ切る
・自分を変えずに、他人を変えることは難しいもの。ほんの少し自分の行動を変えるだけで、まわりの人の反応が変わることを実感してみる
・怒りは段階的に発生していくので、その間に衝動をコントロールできるチャンスは必ずある
・ストップシンキング:むかつくことを言われたら、とっさによけいなことをいわないように、思考をとめる、相手がいったことは何も考えない
・ディレイ・テクニック:反応を遅らせる カウントバック、数字を頭の中で唱えてみる、
・コーピングマントラ:魔法の呪文をとなえる。 大丈夫なんとかなるさ 怒ってもなんにもならないさ 等
・グラウンディング:思考をくぎ付けにする 手元のペンに視線を集中してみる
・タイムアウト いきなりでていかない、ちょっと冷静になるために、15分後に再開しましょう
・認識の修正は、自分自身の怒りを客観視して、よく知るところから始まる
・スケールテクニック:怒りの大きさを10段階で表してみる
・アンガーログ:怒りを記録することで見える化する ①日時、②出来事、③思ったこと、④感情、⑤感情の強さ、⑥行動、⑦結果
・ストレスログ:人はストレスが高くなると怒りやすくなる ⇒ ストレス・怒りは深く関係している ⇒ ストレスを4つに分ける
①重要かつ、自分で変えられる ⇒どうしたらストレスを取り除けるか ⇒ 書くとストレスは激減する
②重要かつ、自分で変えられない ⇒ 受け入れるしかない
③重要でない、かつ、自分で変えられる ⇒ 受け入れる
④重要でない、かつ、自分で変えられない ⇒ 受け入れるしかない
※変えることができることに意識を集中する
・自分と向き合おう ⇒ 怒りにくい仕組みを作る
・コアビリーフ:怒りのもとになる考え方 ⇒ トリガー:怒るきっかけ、引き金
・コアビリーフの歪みをチェックする ①はじめにおもったこと ⇒ ②認識のエラー ⇒ リフレーム:言い換える
使いどころ 認識のエラー、自分の価値観や過去を疑う
・同じトリガーで怒ってた ⇒地雷の原因は過去にあり ⇒たとえば激しい怒りの背景には、「自分は裏切られた」という共有のトリガー思考だった
・過去にとらわれない:過去の苦しみ、つらさ、悲しみが今後も同じように繰り返されるとは限らない
・起こるワンパターンから脱却する ⇒ いつもの行動を1つだけ変えてみる ⇒ 小さな変化を積み重ねる
・コミュニケーションを見直す 言い方次第であなたの評価はがらりと変わる
・起こっていても態度に出さなければわからない
・何をどのように伝えるのかが大事
・言ってはいけない言葉、 絶対、いつも、必ず ⇒他の言葉に変える
・決めつけ、レッテルを張る をやめる
・大げさにいわない、オーバーに言わない
・べき ということばに気を付ける
・相手を責める言葉を使わない
・会話の主語を、「私は」にしてみる
・相手の立場、気持ちを思いやる
・相手の立場や気持ちを尊重しながら、穏当な調子で自分の言いたいことを正確に伝える 同時に、相手の想いを聞くこと
・その二つを考えながら、攻撃的になることなく、素直で率直に自分の思いを伝える
目次
はじめに
第1章 なぜ、人は「怒り」にふりまわされるのか?
第2章 「アンガーマネジメント」の仕組みを知る
第3章 まずは、「なりたい自分」をイメージする
第4章 カチン!ムカッ!ときたときの感情の抑え方
第5章 記録することで「怒り」を「見える化」する
第6章 自分の中に「怒りにくい仕組み」をつくる
第7章 自分の気持ちの「上手な伝え方」を身につける
ISBN:9784022618764
出版社:朝日新聞出版
判型:文庫
ページ数:224ページ
定価:580円(本体)
発売日:2021年05月30日 第16刷詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
怒りを感じた時にそのまま感情に任せたコミュニケーションをしても、自分にとっても相手にとってもいいことはない。
これは、職場など特に距離が必要な状況で実体験として感じる。
アンガーマネージメントは自分の怒りの発生を客観的に見つめて、怒りを見つめなおし、コミュニケーションを改善する方法。アメリカで生まれたというのがいかにも。ビジネスにおける駆け引きなど、タフな場で怒りにまかせた発言等していると子供っぽくしか見えないもの。
この本には、アンガーマネージメントの基本的な事項が簡易に書かれているので、実用度が高いと思う。
怒りの3ステップを見極め、自分の思い込み(コアビリーフ)を、他の視点から見つめなおす(リフレーミング)。確かにこれを怒りを感じている時に実施できると素晴らしくヨイと思うが、私は感情的になっている時に、そこまでできない気がするので、Stopシンキングでブレーキを踏むまでを目標にしたい。その後、上記の3ステップの振り返りを。
また、怒りを感じた時に、原因の追究(特に相手に対して)を行うのは、自分にも相手にもメリットがない。原因追究ではなく、これからどうなりたいか、今何ができるかに焦点を当てていく必要がある。
というのは、納得感がありました。 -
自分でも変えられないものは頭の中でちらつかせないようにする。他人の考え方も尊重する。
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こうあるべきって本当に人それぞれだと思う。認識の齟齬がコミュニケーションを取る上で摩擦となり、その摩擦熱こそが怒りなのではないかという気さえする。 人は1人では生きられず、生きる過程で他者とのコミュニケーションは必要不可欠である。アンガーマネジメントを習得することで、怒りに管理されるのではなく、怒りを管理する側になることができるので、まずはできることからやっていく。
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rocky0329さん、はじめまして。
まずは できることをやっていく、ですね!自分も怒りや「べき」にとらわれやすいので気を付けた...rocky0329さん、はじめまして。
まずは できることをやっていく、ですね!自分も怒りや「べき」にとらわれやすいので気を付けたいです。2023/03/03
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まず「怒り」はマネジメントできる、ということ。タイトルにあることがすべてだと感じました。人間は自然に“怒る”のではなく、怒ることを選んでいる。だからマネジメントできるはずだと。具体的にどうすればいいかが書かれていてためになることも多かった。イライラしたとき、怒る原因を考えるのではなく、「自分は怒りをコントロールすることでどんな自分になりたいか」を考える“ソリューションフォーカスアプローチ”。とにかく24時間は穏やかにふるまってみる“24時間アクトカーム”。応急処置的なこともあるし、いちばん大切なのは怒るかどうかの基準として持っている“コアビリーフ”をゆっくり変えていくことが大切だと感じました。
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怒りの原因を追究するのではなく、どうなりたいかを優先する、というのは目からウロコたった。
怒りの原因の追究は思い出し怒りに繋がってしまっていいことはない。
トリガー思考も言われれば自分はこういうジャンルのことを言われるとカチンとくるなとハッとした。
アンガーマネジメントは怒りを抑えることが目的でなく、自分の怒り、感情を知ることが重要だと分かった。
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怒りのコントロール。
受け流し。
怒りへのストレス。
読み返して、イライラを抑えられる一冊。
そもそも価値観の違いによるものもあり、相手との認識違いもあり諦めも必要。
というよりこちら側の諦めの度量にかかっている気がする。 -
アンガーマネジメント入門
「感情」の中でもとくにマイナスな結果を引き起こす原因となりがちな「怒り」に正しく対処することで、健全な人間関係をつくり上げる知識・技術を習得すること
技術なので練習すれば、大なり小なり誰にでもできる
怒りをゼロにするという意味での怒らないではない
(どうでもいいことで)怒らない技術、(あとから後悔するようなことで)怒らない技術
怒りはなくせない
怒りをプラスに生かすことはできる
ムダに怒らないため、あるいは「怒り」の感情を上手に受け止めてプラスに生かすためのアンガーマネジメント入門書
第1章
私たちは自分で怒るを選んでいる
「べき」というのは、一見すると正しいことのように見えるが、実は自分の思い込みでしかないことが多くある
「考えや価値観の違いを受け入れられない」から「怒る」を選んでしまう
「怒り」の感情をもつこと以上に問題なのが、「怒りのままに行動してしまうこと」
自分だけでなく相手やまわりの人も含めて、トータルで考えてその怒りは損か得かという視点が必要
怒りを目的達成に生かすこと、人生にとって有意義な方向に向けることを考えることが重要、これがアンガーマネジメント
価値観多様化や社会のスピードの速さがイライラを引き起こす
第2章
「怒り」は、動物にとっては「戦う」か「逃げる」かの二つの選択肢しかない
怒りが生まれるまでの3段階
第1段階「出来事に遭遇」
第2段階「出来事の意味づけ」
第3段階「怒りの発生」
私たちがふだん信じているもの、判断の価値基準にしているものをアンガーマネジメントでは「コアビリーフ」と呼ぶ
コアビリーフは私たちの怒りに深く関係している
コアビリーフに照らし合わせて意味づけをする
コアビリーフは本当に人それぞれ
コアビリーフに他人の理屈や一般常識は通用しない
アンガーマネジメントをしていく上では、自分がいったいどのようなコアビリーフをもっているのかを知ることが重要
アンガーマネジメントでの具体的なやることは「行動の修正」と「認識の修正」
「行動の修正」とは、「怒りのままに行動しない」
「認識の修正」とは、「頭の中を怒りにくい仕組みにする」
「行動の修正」とは、「衝動のコントロール」をしつつ「長期的な行動の修正」をはかる
「認識の修正」では、怒りを感じた時の状況や心理状態を書き出す、アンガーログという。ここからコアビリーフに気づき、マイナスになるものなら変えていく
第3章
「なぜ自分は怒るのか?」の原因を徹底して追求するよりも、「自分は怒りをコントロールしてどのようになりたいのか?」を思い描いていこう」
という考え方、これを「ソリューションフォーカスアプローチ」という
ただし途方もない状態を「なりたい自分」と考えないこと
なりたい自分を思い描くとは、ミラクルデイ・エクササイズというテクニックを使う
ミラクルデイ・エクササイズでは、あなたが怒りをコントロールすることができて、自分の思うように感情を表現し、上手にコミュニケーションをとっている日がやってきたとして、その日はどのような日になっているのかを具体的に想像する
Q1 誰が最初にあなたの変化に気づくでしょうか
Q2 その人はあなたのどのようなことに気づくのでしょうか
Q3 そして、その人はなぜあなたの変化に気づくのでしょうか
Q4 そして、何をあなたに言ってくるでしょうか
Q5 他には誰があなたの変化に気づくでしょうか
Q6 その人たちはどのようなことに気づくでしょうか
Q7 なぜその人たちはあなたの変化に気づくのでしょうか
Q8 変化に気づいたら、あなたに向かってなんと声をかけてくるでしょうか
Q9 あなた自身は自分のどのような変化に気づくでしょうか
Q10 感情面ではどのように変化しているでしょうか。どのような感情をもっているのでしょうか
Q11 行動面ではどのように変化しているでしょうか。それは今日とは違った行動のはずです。いったいどのような行動なのでしょうか
Q12 あなたにとっての理想の日を10段階の10とすると、今日は何段階にいるでしょうか
Q13 どうしてそのように思うのでしょうか
Q14 最近、自分の理想の日に最も近い日があったとしたら、10段階のうちのどれくらいだったのでしょうか
Q15 その日は何をしていた日でしょうか
Q16 誰と一緒にいましたか
Q17 その人はあなたのことをどう思っていたでしょうか
具体的に書くのが良い
もう一つは「24時間アクトカーム」
感情はどのようであったとしても、表面的にはとにかく24時間穏やかにふるまう
実践する際にはまわりに宣言する
日をあけて何度も行う
就業中の8時間とかでも良い
第4章
「衝動のコントロール」
アンガーマネジメントの「行動の修正」の中の「短期の行動の修正」
読んですぐ実行でき、効果も見えやすいテクニック
ストップシンキング ムカつくことを言われたときなど、とっさによけいなことを言わない、行動しないために、この方法を。
ムカッてきたときは自分自身に向かって心の中で「止まれ!(STOP)」と言う
相手がそう言ったことの理由や原因、この先どうすればいいのかということも含め、「一切のことを考えない」
こういうのをディレイテクニックという
深呼吸4.5回でも良い
コーピングマントラ(魔法の呪文)
例
「大丈夫。なんとかなるさ」
「この前はもっとつらかったけど、乗り越えてきた」
「1ヶ月後には忘れてる」
「こんなことぐらいで負けないぞ」
「これはよい勉強の機会だ。いっぱい経験をつんで強くなるぞ」
「降りやまない雨はない」
「自分も、自分の感情もコントロールできる」
対人関係の場合
「相手も悪気があるわけじゃないんだ」
「悪く受けとるのはやめよう。聞いてみなければ相手の本心はわからない」
「自分がノーと言えるように、相手だってノーって言える」
「悪口言っても始まらない。もっと前向きな言葉を考えよう」
「長い目で見て、自分にとって最も建設的な解決法はなんだろうか」
「怒ってもなんの得にもならない」
ジェスチャーでも構わない
グラウンディング
イライラして仕方がないときに有効
目の前の物を手にとって、集中してその物を観察
どうしても怒りが抑えられないとき
「タイムアウト」
その場からしばらく離れて、頭を冷やす
タイムアウトにほルールがある
タイムアウトをとるときは、まず相手にタイムアウトをとることを伝え、一定の時間を置いたら戻ってくることを約束し、戻ってきたあとに議論の続きをするという約束する。
そして、リラックスや気分転換を行う、先ほどの議論を思い出すことはいけない
第5章
「認識の修正」
自分自身の怒りを客観視して、よく知ることから始まる
初歩的な方法「スケールテクニック」
怒りの強さを自分なりに測ってみる方法
怒りには段階がある
怒りのレベルづけ
レベル0 怒りの感情なし。とくに対処法はなし
レベル1〜3 軽いイライラ、不愉快、不快感。そのなかでも弱がレベル1で、中程度がレベル2、強がレベル3。ストップシンキング、グラウンディング、コーピングマントラなどの衝動コントロールを少し行えば、わりとラクにコントロールできるレベル
レベル4〜6 頭に血がのぼる、ムカつくなどの、まぁまぁ強い怒り。その中でも弱がレベル4で、中程度がレベル5、強がレベル6。衝動のコントロールのテクニックを複数組み合わせればコントロールできる
レベル7〜9 とても強い怒り。憤り、激怒といっていい。コントロールできる限界。そのなかでもましな弱がレベル7で、中程度がレベル8、強がレベル9。すべての衝動コントロールテクニックを駆使して、それでも効果がなければタイムアウトを使う。また、この段階まで怒りがこないように認識の修正、長期的な行動パターンの修正をトレーニングする。
レベル10 人生最大の怒り
「アンガーログ」
怒りを記録することで見える化する
項目
日時:怒りを感じた日時
出来事:怒りを感じた状況について簡潔に書く
思ったこと:その状況をどう思ったのかを書く
感情:その時どのような感情をもったのか「書く
感情の強さ:スケールテクニックを使って感情の強さを測る
行動:どのような行動をとったのかを書く
結果:行動をした結果、どのような結果になったのかを書く
書けるものだけでも構わない
主観や分析は書かない
怒りを感じたときにすぐに書く
自分の怒りを、自分の怒りではないかのように冷静に振り返って忠実に記録することを心がける
アンガーマネジメントの重要ポイントは、自分の思考回路の中に「いかに怒りにくい仕組みをつくるか」、ということ
人はストレスが高くなると怒りやすくなる
ストレスと怒りの感情は深く関係
ストレスを4つに分類する「ストレスログ」
1.「重要」かつ「自分で変えられる」
自分の責任で自分で変えていくことを選びます。自分で責任をもって変えていくことで、そのストレスから解放されます。
2.「重要」かつ「自分で変えられない」
そういうものがあると思って受け入れましょう。世の中には、自分ではどうにもならないことはあります。なんでも自分の思うとおりにいくわけではありません。この現実を受け入れましょう。
3.「重要でない」かつ「自分で変えられる」
優先順位は高くありませんが、変えられるのであれば、自分の責任で変えていくことを選びましょう。
4.「重要でない」かつ「自分で変えられない」
考えていてもしかたがありません。あなたの人生の本筋には関係がないのですから、なるべくなら考えることをやめてしまいましょう。
怒りを記録化、客観視するだけで、ずいぶんとアンガーマネジメントができる人が多くなるほど
第6章
怒りの背景に向き合う
コアビリーフとトリガー思考の二つがセットになって怒りが生まれ、大きくなる
コアビリーフの歪みやエラーをチェックする方法が「3コラムテクニック」
1. はじめに思ったこと その出来事に対して最初に怒りを感じ、思ったことを書きます。
2. 認識のエラー 次にそう思ったことに認識の歪みがあるかどうかを疑う。このときにどのようなコアビリーフにもとづいてその認識がなされたのかも考える。
3. リフレーム(言い換え) その出来事なプラスな方向にとらえるためにはどのように認識できればよいのか。そのために必要なコアビリーフはどのようなものかを考える。その上でどのようなアクションが起こせるかを考える。
怒りを感じた直後は避ける
自分に質問しながら行う
「長期的な視点から見たとき、自分やまわりの人にとっても健康的でプラスになるためにできることはなんだろうか」
わからないときは、まわりの人に自分が考えていることを話してみるのも良い
トリガー思考は、怒りが表に出るきっかけになる考え方
代表的な例
バカにされた
利用された
無視された
認めてもらえない
誰も話を聞いてくれない
なめられた
感謝されていない
喜ばれていない
見下された
顔に泥をぬられた
恥をかかされた
誰も気にかけてくれない
だまされた
裏切れた
ないがしろにされた
傷つけられた
思いどおりにいかない
容姿のこと
人種差別、男女差別
人は知らず知らずのうちにワンパターンにはまるものなのです
人は放っておくとワンパターンにはまるもの
ワンパターンだから不都合なのではなく、いつものワンパターンの中に、イライラ、ムカムカを引き起こしてしまうものがあるなら、変えていきましょう、ということ
ワンパターンにはまっていると思ったときは、「ブレイクパターン」
一つだけいつもと違う行動をする
リフレームの中の一つを行う
ブレイクパターンのポイントは、いつもと違うことを一つだけする
第7章
怒ったとしても怒りをそのまま相手にぶつけないコミュニケーションについて
怒りの後ろには、伝えない気持ちがあるということ
「コミュニケーションの修正」は、「長期の行動の修正」の中の一部
ここでは基本のみの記述
まわりの人があなたのことを知るのは、あなたがどのようにコミュニケーションをとるかしだい
まわりの人は、口に出した言葉、目に見えるしぐさ、とった行動に関心がいきやすい
「どのようにして」コミュニケーションするかは、とにかく穏やかな口調を心がけ、ゆったりとふるまう
「何を」
伝える際に、どういう言葉、表現を用いるかはとても重要
何気ない一言で人間関係を一瞬にして壊すこともできる
「絶対」「いつも」「必ず」は避ける
置き換える言葉や表現を探す
「決めつけ」「レッテルをはる」のをやめる
大げさに言わない、オーバーに言わない
出来るだけ正確に言うようにする
「べき」という言葉に気をつける
あなたの独りよがりかもしれない
価値観や考えを押し付けないように
相手を責める言葉を使わない
人間関係を壊す代表的な表現
会話の主語を「私は」にしてみる
怒っていると、他の誰かを主語にして会話しようとする
他の誰かに責任を押し付け、それをわからせようとする
✖︎君が遅刻をするから悪いんじゃないか
○君が遅刻をすると私はスケジュールがずれるので困ります
✖︎あなたが今さらそんなことを言うから、問題になるんじゃないか
○今さらそれを言われても、私はどうしたらいいかわかりません
✖︎○○さんがいい加減だから、いつもこの仕事がうまくいかないんです
○ ○○さんがそういう仕事ぶりだと、私はつらい思いをするのです
主語を私にすると、伝わるのはあなたの思い、責任追求をしたり、考えを押しつけたりするニュアンスはグンと減るのでは
アサーティブコミュニケーション
相手の立場や気持ちを尊重しながら、穏当な調子で自分の言いたいことを正確に伝えるコミュニケーション
自分の意見をはっきりと伝えること、自分の主張を通すことと、相手の立場を思いやることはなんら問題なく両立できる
アサーティブコミュニケーションのルール
・まず、あなたには言いたいことを言う権利がある
・次に、あなたが言いたいことを言ったからといって、それは必ずしも相手を傷つけることにはなりません。ただし、自分が言いたいことを言える権利があるからといってなんでもかんでも言ってよいというわけではない
・その一方で、相手にも相手の言いたいことを言う権利がある。あなたは自分の意見を一方的に相手に押しつけることはできない
・逆に相手の意見に一方的に従わなければならないということもない
お互いに認める交渉と妥協
自分の思いを主張すること。と同時に、相手の思いを聞くこと。その二つを考えながら、攻撃的になることなく、素直で率直に自分の思いを伝える
人の権利、義務、欲求の違いを理解すること
その上で相手の権利、義務、欲求を尊重すれば、上手なコミュニケーションがとれる