街道をゆく 1 湖西のみち、甲州街道、長州路ほか (朝日文庫) (朝日文庫 し 1-57)

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.76
  • (19)
  • (31)
  • (32)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 428
感想 : 31
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022644404

作品紹介・あらすじ

「湖西のみち」から、二十五年の『街道』の旅は始まった。琵琶湖西岸の渡来人の足跡を確かめ、信長が逃げ込んだ朽木谷を訪ねる。幼いころの著者が遊んだ奈良の「竹内街道」、「私は日本の景色のなかで馬関(下関)の急潮をもっとも好む」と書く「長州路」には幕末を彩った吉田松陰、坂本竜馬らも登場する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 司馬遼太郎の紀行文集。
    1971年に週刊朝日にて連載が開始され、以降、1996年の作者逝去まで25年に渡り、書き続けられた。単行本・文庫本で43冊に及ぶボリューム。本書は、その第一巻。
    「湖西のみち、甲州街道、長州路ほか」という題名の通り、街道・道に沿って、その土地を訪れる。紀行文集と書いたが、博覧強記の司馬遼太郎なので、その土地の歴史・建物・人物などを、時に古代に遡り記述することにより、その場所を立体的に浮かび上がらせる。
    司馬遼太郎が楽しみながら書いているのが、よく分かる。

  • 20年以上前に20巻近くまで読んだが、そこでストップしてしまった。改めて、全部読もうと思い立ち1巻から再読する。

    タイトルの付け方が上手く、司馬さんがのんびりと旧街道を旅して歩く本と思われがちだが、実際は忙しかったんだと思うが、慌ただしく動いている。

    現地で会った人の中に、その土地のあり様をみてるのが流石だ。

  • 約50年前の風景を思い浮かべている。

  • 司馬遼太郎大好きだがなかなか読み進められず…半年くらいかけて読んだ気がする
    一昨年と今年滋賀を旅したが、なかなか風土が残る味のある土地だと思う
    また行きたい

  • 滋賀に向けて。

    地名に残る土地の歴史。渡来人の痕跡。内陸に行き着いた海人族の安曇。
    織田信長の敗走、足利義晴の荒れ庭。

    道を歩きながら日本人の祖形のようなものを辿る旅。

  •  

  • 231019048

    「街道をゆく」始まりの書。古代の人々の営みと変わりゆく現代。江戸、幕末などさまざまな時という縦軸と場所という横軸とを組み合わせていく。

  • 長州がわかる

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/689067

  • 街道をゆく 全制覇!

    今度、この本を持って滋賀、奈良に行こう!

    BSプレミアムで、『新街道をゆく』が始まりました。1回目は第1巻『湖西のみち』第24巻『近江散歩』です。

  • GWに「長州」へ旅行に行ったのですがその予習用に読んだのがこちら。だいぶ時代が経っているので学説的にはすでに更新されているものもありますが、それでもやはり司馬遼太郎の唯一無二の語り口は良いですね。このシリーズも少しずつ読み進めていこうと思います。

  • 知人に勧められて読んでみたが小生にははなはだむつかしい。
    とりあえず2巻目へ。

  • 久しぶりに読み直しました。書かれてから時間も経っているので今の学説じゃそうではないのだが、とお申し込み箇所もありますが、こういう思索をしながらの旅も良いものだと思います。

  • 司馬本、一回休み(笑)

    「湖西」というキーワードにつられてしばらく前に手に取っていたが、以前に読んだ他の巻で近江が本シリーズの始まりだったことをきいており、これこそがその第一巻であったことに後から気付いてちょっとした幸せを感じていた。

    そしてそれよりも大きかった幸せ感は湖西路以外に含まれていたいくつかの行程の中に「長州路」という「世に棲む日日」を読了した直後には最適のルートが含まれていたことであった。

    偶然か必然か。

    どちらかというと後者であると考えてしまう。

  • 20/1/15再読

  • 日本人はどこから来たのか。司馬さんがこの島に住む人々が辿ってきた生き様をたどる「街道」シリーズ。

    古代、中世、近世それぞれの時代のそれぞれの人の生き様が目に浮かぶよう。

    43巻を読んでから、1巻に戻って読んだ。
    須田画伯がご健在で嬉しい。

  • ついに禁断の大長編に手を出してしまった。
    タイトルから徒歩で旧街道を旅しながら歴史に触れる紀行番組のようなものを想像していましたが、実際には車で移動しつつ、名所旧跡というよりはその土地の歴史背景や人物に想いを馳せる内容でした。
    それはそれで面白いので、ゆっくり読み進めようと思う。

  • 【司馬遼太郎 街道をゆく 1 湖西のみち、甲州街道、長州路ほか】司馬遼太郎著、朝日新聞出版者、1971年

    また、長い本に手を出してしまった。。。
    本好きが誰でも知る司馬遼太郎が1971年の47歳の時から、1996年の72歳で亡くなるまでの25年間をかけて綴った「街道をゆく」全43巻だ。

    いままでも、新しい土地を訪ねるときは、できるだけ読んでみようと心がけて、東北地方を中心に読んでいた。

    2  陸奥のみち、肥薩のみちほか
    26 嵯峨散歩、仙台・石巻
    33 白河・会津のみち、赤坂散歩
    40 台湾紀行

    塩釜の御釜神社や、会津の慧日寺跡などに立ち寄ったのは、これらの本で学んだからだ。

    先日も、太宰府の近くを訪ねて、改めて白村江の戦いに敗れた天智天皇が大宰府の周りに城を築いたことなどを教えてもらうにつれ、もっと地域と歴史を知っておかないといけないなと思ったのだった。

    であるならば、いっそ、ちゃんと読んでみようとおもった。

    司馬遼太郎の歩く旅の1冊目は、近江の湖西、奈良の竹内街道と葛城、甲州街道、長州路から始まる。

    大陸との色濃い関係が残る琵琶湖の西のほとりの道、天孫降臨の神々が九州よりやってきて土着のヤマトの神々を従えた道、江戸を最初につくった人たちが通ったであろう道、維新の志士たちが行き来した道が選ばれているが、これは明確な意志があって選んだ4つの道だと思う。

    日本の歴史を考える上で、非常に大きな、道であり、人の往来があったのだと思う。
    作家は、その景色を実際に自分の目で見て確かめたかったのだと思う。

    ふと高村光太郎の詩「道程」の最初の1節を思い出した。

    ーー
    僕の前に道はない
    僕の後ろに道は出来る
    ーー

    最初に歩いた人がいるから、道ができたのだ。
    日本には行ってみたいところばかりだ。

    #優読書

  • 「近江」というこのあわあわとした国名を口ずさむだけでもう、私には詩がはじまっているほど、この国が好きである。
    こんな愛情いっぱいの一文を読めば、滋賀県のみなさんはすごく嬉しく思うでしょうね。わたしは何だか愛の告白をされたような、こそばゆい気持ちになってしまいました。
    司馬さんの『街道』の旅は、ここまでくれば気持ち良いくらい、まっすぐ歩かれません。街道から横道に逸れることの多いこと。それがまた面白いのです。自然の匂いを残したままの近江で日本民族はどこからきたのか・・・もくもくと考え、熱い革命の地、長州路では幕末をとうとうと語る・・・。街道を歩いているはずなのに、いつの間にか過去のその国、地域へ放り込まれて自分の肌で歴史を感じている、そんな気分にさせてくれます。

  • シリーズの栄えある第1作目は、琵琶湖の湖西、竹内海道、八王子から小仏までの甲州街道、葛城みち、下関、山口、津和野へと続く長州の道を歩く。竹内海道は大阪堺から奈良県へ抜ける日本最古の「官道」、著者はこの道をシルクロードと呼ぶ。

全31件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

司馬遼太郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×