ネクロポリス 上 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 4112
感想 : 320
  • Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022644695

感想・レビュー・書評

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  • 恩田さんと英国というのはとても相性が良いと感じました。コーヒーと紅茶では文化が違うというのもよくわかります。同じ職場で食事をした後コーヒーか紅茶となった時もいつもなるほどと感じることも多いです。

    そして、この作品では、日本文化が他国に受容されるとしたら、何が、どのように、どのような形で受け入れられてゆくだろうかという恩田さんなりの考察を見ることができるように思います。それは図らずも恩田さんがそれぞれの文化をどのように見ているかに触れることでもあり、とても興味深いです。

    中でも一番興味深いと感じたのは、『向こう』に行く という考え方です。現代の日本でも未だこの言葉は神秘性を纏っていると思いますが、そもそも『ヒガン』という日本の神秘性を感じる風習に似たものを英国を舞台に持ち込んだこの作品は、恩田さんの真骨頂とも言えるミステリーのようなファンタジーのような茫洋とした世界観全開の展開もあり、自分まですっかりヒガンに深入りしていくのを感じています。

    異世界なのに日本のようでもある全く違和感のない世界。少し怖くてぼんやりとした、それでいてどこか魅惑的な世界。すでに自分も部外者・観察者ではいられなくなってきているのかもしれません。

  • 日本とイギリスが交じりあったような不思議な場所、アナザー・ヒル。毎年、ヒガンと呼ばれる一ヶ月間をアナザー・ヒルで過ごすV.ファーの人々。そこでは死んだ人間が現れるという…。
    死んだ人間があの世へ行く通り道という話は、奇しくもつい最近「幻想郵便局」で読んだが、全く違う世界観に感動さえした。恩田陸らしい世界観で流石と。
    まだ、上巻では何も問題が解決していない。下巻が楽しみ。

  • 物語を理解するのに時間がかかった。

    面白さは特に無かった。

    下巻に所感を書きます。

  • ファンタジー+ミステリーの不思議な物語。
    不思議な世界観でお盆の時期にオススメな物語(笑)。
    日本とイギリスの文化が融合しているような設定。

    毎年「ヒガン」と呼ばれる1カ月を「アナザー・ヒル」と呼ばれる場所で過ごすV.ファーの人々。
    そこでは死んだ人々が「お客さん」として実体化して現れ、再会を楽しめるという。

    上巻では
    主人公ジュンは、文化人類学の研究で、アナザー・ヒルに親戚とともに訪れます。
    そこには、故人との再会を望む人達や、「血塗れジャック」事件の被害者の人たちから犯人像を聞き出したい人々が。
    しかし、アナザー・ヒルに上陸する直前に、鳥居につるされた死体を発見。
    さらに、アナザー・ヒルでおこる様々な不可思議な出来事が。
    と言った形で、このアナザー・ヒルの世界観、「ヒガン」の世界観が上巻で語られています。

    鳥居に死体をつるした犯人は誰か?
    「血塗れジャック」事件の犯人は?
    怪しい行動をとるジミー、そして、死んだ双子のテリーは「お客さん」?
    ガッチでの出来事は?

    などなど、様々な謎が広がり、深まっていきます。

    この不思議な世界観に入り込んでしまいます!

  • 「アナザー・ヒル」という故人に会える場所の話。

    恩田陸らしい世界観。
    ホントにヒガンって風習がある土地が存在するんじゃないかと思ったりした。

    以前はヒガンって何、と思って一気に読み過ぎて細かいところを拾えてなかったのですが、久しぶりに再読して伏線に気付けたりして落ち着いて楽しめました。

    ジミーが怪しいと思って読めば怪しい行動をしてるんですね。
    ジミーとテリーの関係、
    血塗れジャックの正体とアナザー・ヒルでの殺人との関係、
    黒婦人の依頼とミサーグのこと、
    ケントの行方、サマンサとの関係
    など謎はたくさん。
    後半でちゃんと理解出来るように読みたいです。

  • 特に用語や背景の説明がなく始まるので、入り込むまでに少しかかる。が、入り込めたら、世界観にどっぷりはまってしまって続きが気になってしかたがない。久し振りに読書で睡眠時間削ってしまった。
    ジュンが考えているようで抜けているのが心配だが、これから血濡れジャック又はジャッキーはどうなるのか?黒婦人は夫に会えるのか?ラインマンやお客さんはどう絡んでくるのか?下巻も楽しみだ…
    が、恩田陸はいつも前半は面白いが後半で失速しがちなのであまり期待値を高めない方がよいかもしれない。

  • 舞台は日本とイギリスの文化が混在しているV.ファーの聖地で
    故人と再会できるという「アナザー・ヒル」
    「ヒガン」では、「お客さん」として、この地を訪れた故人を
    向かい入れ、再会を楽しむ。

    日本でいうところのお盆であって、幽霊が来るのではなく
    あくまでも実態として訪れるという夢のような?場所。
    誰もが行けるわけではなく、細かな約束事がある。
    上巻のほとんどは、その世界観の説明になってるんだけど
    これがまた、いかにもありそうな感じなのである。

    いやぁ~相変わらず中盤までの盛り上げ方が上手い!
    世界観を楽しみながら、ワクワクドキドキ。
    今までの恩田作品のホラー、サスペンス、幻想系が
    融合したかのような作品。
    下巻に続く。

  • 『夜のピクニック』以来、陸作品二作目。最初は世界観に馴染めず読み辛さを覚えていましたが、徐々に慣れ、後半はあっという間に読み終えてしまいました。死者が現れる街“アナザー・ヒル”を舞台に繰り広げられるファンタジィ&ミステリィ。良い感じに下巻に続き、ワクワクドキドキです^^ どうゆう結末になるか楽しみ!

  • 日本とイギリスは似てるってとこに共感。しいて言うならラインマンが好き。ちょっと微妙

  • 恩田陸さんの本では、一番理想的に好きな作風。こういうの待ってた!というか…。本当に面白くて、『何故もっと早く読まなかったんだ』とか思った記憶が…。イギリスと日本の類似性をよく繋げたファンタジーだと思うし、全体の魔的な雰囲気が、堪りませんでした。

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著者プロフィール

1964年生まれ。92年『六番目の小夜子』で92年デビュー。『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞と本屋大賞、『ユージニア』で日本推理作家協会賞、『中庭の出来事』で山本周五郎賞、『蜜蜂と遠雷』で直木賞と本屋大賞を受賞。その他『ドミノin上海』『スキマワラシ』『灰の劇場』『薔薇のなかの蛇』など著書多数。

「2021年 『SF読書会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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