- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022648969
感想・レビュー・書評
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金色キタンは、廃仏毀釈を背景にした事件が連続する。明治初期の雰囲気を感じさせられる。
闇に潜むものも、明治の変革で、人に入り交じって息づいているらしい。
妖モダンでは、原田さんに焦点が当てられていたが、金色キタンでは、滝さんに焦点が当てられる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2021年、8冊目は、1月の畠中恵『明治・妖モダン』の続編に当たるヤツ。
銀座四丁目、煉瓦造りのモダンな建物が並ぶ中にあるのは、簡素な造りの派出所。そこに勤務する巡査、原田と滝。二人は、次々と不可解な出来事に巻き込まれていく。
前作『明治・妖モダン』が「妖」にスポットを当てた短編集とするなら、今作『明治・金色キタン』は、甫峠村での廃仏毀釈にまつわる連作短編集と言った印象。
一つの特徴は、前作同様、ミステリー、サスペンス的な要素がスッキリしたオチを迎えない点、いわゆるモヤ系。ザックリ「こんな動機、経緯なんじゃない」的に帰結。被疑者死亡も二件あるし。
もぅ一点は「妖」を受け入れ、大人のファンタジーと捕らえられるか、否か。「人」ならざる力を持った「妖」が登場しているのだから、「有り得ない」は前提としなくちゃ。
嫌いじゃないし、更なる続編が出たら、手に取るとは思うが、六つのエピソードで特に響く、唸るような展開や話がなかったし、全編を通ずるオチもインパクトに欠ける気がするので、評価は★★★☆☆止まり。
ちなみに、完全に余談。同時期、コミックで「鬼滅の刃」さらってたんだけど、「鬼」の不死性など、共通認識が色々あると思わされた。 -
今回は消えた村の話が全編に絡む短編で、この人も実は妖だったの?と思いながら読みました。けっこう続きが気になって面白かったです。
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明治で頑張るお巡りさん二人の活躍。
(ただし、妖怪絡みもあり。)
廃仏毀釈が基盤ですので、予習しておくように。 -
人間に混じって人では無いものも人として明治の世を生きていく。