朝日文庫時代小説アンソロジー『吉原饗宴』

  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022650078

作品紹介・あらすじ

吉原に売られた娘を遊女に仕立て上げる裏稼業・上ゲ屋「しづめる花」、過去に惚れた男が忘れられず、お大尽の身請け話に迷う花魁・朝霧「色男」など全6編。苦界に生きる女の悲哀と情け。吉原の妖しい魅力と人間模様を描く傑作アンソロジー。

感想・レビュー・書評

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  • 吉原の妖しい魅力と人間模様。

    《あぶなげな卵》
    吉原随一の花魁・華舞が、身の回りに起こる、不可解な謎を解き明かす。

    《しづめる花》
    元瓦版の読売り・紀六は、今ややり手の「上げ屋」
    遊女に仕立て上げた、染里に、仇を打たれる。

    《色男》
    朝霧に入れ上げた挙句、勘当され、幇間と成り果てた若旦那の真実。

    《吉原水鏡》
    借金の取り立て業、おえんの活躍。

    《如月は初午の化かし合い》
    二人の禿が、花魁になるまでの成長と、馴染み客を巡って繰り広げる、争奪戦。

    《怪奇投込み寺》
    廓で死人が出る、数日前になると現れる、鴉爺いと呼ばれる、不気味な投げ込み寺の墓番は、実は・・。

    鴉爺いと呼ばれる、不気味な墓番は、何と、東洲斎写楽であったと・・
    たまげた。

  • 2021年9月朝日時代小説文庫刊。文庫オリジナル。有馬美季子:あぶなげな卵、志川節子:しづめる花、中島要:色男、南原幹雄:吉原水鏡、松井今朝子:如月は初午の化かし合い、山田風太郎:怪異投込寺、の6つの吉原をテーマにしたアンソロジー。思ったほど哀しい話は少ない。有馬さんいきなりの途中まで。調子が狂いました。志川さんのはラストがキツイ終り方で、後味はよくなかった。中島、南原、松井さんは無難。山田さんは唐突感ありますが、それなり。収集の多彩さは請合います。

  • 一話目がいきなり続き物の途中で興醒め。
    山田風太郎は面白かった。

  • 勉強のために読んだけど、多分どれもちゃんと短編として書かれたものではなく寄せ集めだったのでイマイチだった。
    短編集とはいえそのために書かれたものと寄せ集めでは全然違うものだということがよくわかった

    2023.5.3
    73

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著者プロフィール

1969年生まれ。慶應義塾大学仏文科卒業。2016年『縄のれん福寿 細腕お園美味草紙』で時代小説を志し、心あたたまる料理描写で多くの読者を魅了した。2021年、料理屋を切り盛りする女三代を描いた「はないちもんめ」(現在7作品)で、第10回日本歴史時代作家協会賞《シリーズ賞》を受賞。近著に『食いだおれ同心』(以上、祥伝社文庫刊)などがある。

「2021年 『つごもり淡雪そば 冬花の出前草紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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