新書570 生きるのが面倒くさい人 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022736703

感想・レビュー・書評

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  • 押さえつけられて育ち、自分が出せなくなってしまった人の分析。著者は医師でそんな人たちの人生が変わっていく様子を描いているのだが、本来の自分を取り戻して戸惑いつつも生き直す人たちのレポは読んでいてさわやかにな気持ちになる。

    回避性の人が性的なものが苦手なのは、自分の存在を恥ずかしいものと思っていてさらけ出せないためだという。面倒くささもあるらしい。

    星新一も回避性の人で、星製薬の重役を受け継いだときは苦しみでしかなかったが、のちの作家生活で開花した話は興味深かった。

  • 何しても生きるのがめんどくさくてタイトルで読んでみた。
    知らず知らずのうちに自分も色んなところで回避しようと動いてるときが多いことに気がつけた。

    めんどくささはまだあるし人生が大きく変わることはないけど、最後の「自分の人生を生きようと決意すること。そして、一歩だけ踏み出してみること。それだけでいいのだ」という言葉はなんだか心に沁みた。

  • (ブクログで、いいコメントを見かけたので、読んでみたいなと思った一冊。)

  • 当てはまりそうで、そうでないようで、といった気持ちで読んでいたので、ぼんやりとした気持ちで着地してしまった。ただやはり何事も「自分で決める」ということが肝心だと再認識出来た。

  • タイトル、目次を読んで、これ自分のことだわ、と思い何となく読み始めたら、まさに自分…と思うような事例が書かれていて共感しながら読了。

    発達障害や、鬱、社会不安、引きこもりなどいわゆる「生きづらさ」と「回避性パーソナリティ障害」との関連、ご自身を含めた著名人や患者さんの苦悩といかにこれを克服したかという事例紹介、それらに対する著者の思いに多くのページが割かれていて、苦しんでいる人達の背中を押そう、という著者の気概を感じるエモい本だった。

    気をつけなければならないのは「パーソナリティ障害」と「愛着障害」という違う分類方法で「回避性」と「回避型」という同じ「回避」という言葉を使った分類がなされている事。著者もその違いについて一章使って説明を試み、後半でも再度言及するなどして誤解を避ける努力をしてはいるが……専門領域の話を一般向けに噛み砕いて話すことの難しさなのだろう。

    自己診断は危険だと感じた一方で、困り事の捉え方と対処についてヒントは得られたように思う。結局のところ、身近に1人でも理解者がいてくれる事、の重みが大きい。その理解者と、そして自分に合った環境と巡り合うためにも、行動しよう、という結論。

  • 読んでよかった。

  • だれかの「生きづらさ」に目を向ける40冊

    所蔵状況の確認はこちらから↓
    https://libopac.akibi.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2001010160

  • 目次をまとめる

  • ・回避性パーソナリティとは:対人アレルギー、恥を過剰に恐れる
    ・体質なので、対人恐怖を抱えてることを責めてはいけない
    ・恐れ・回避型;人が怖い傾向と、人に認められ愛されたい欲求の葛藤
    ・人一倍敏感な人達

  • 生きるのが面倒くさいと常々感じるが、自分には定職もあり、交流も恋人もある。本書は回避性パーソナリティー障害についての解説のため、タイトルにつられて手を伸ばした期待に応えるものではなかった。
    ただ、星新一や井上靖、ビアトリクス・ポターなどの著名人にも回避性の傾向がみられ、彼らの生き方についての考察は大いに参考になった。自身の意思で選択をしていくことが生きる意欲につながるとのこと。受け身のサラリーマンになって以来、年々生きるのが面倒くさくなっているので、納得の納得である。

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著者プロフィール

岡田尊司(おかだ・たかし)
1960年香川県生まれ。精神科医、作家。東京大学文学部哲学科中退。京都大学医学部卒業。同大学院医学研究科修了。医学博士。京都医療少年院勤務などを経て、2013年より岡田クリニック(大阪府枚方市)院長。日本心理教育センター顧問。パーソナリティ障害、発達障害、愛着障害を専門とし、治療とケアの最前線で現代人の心の問題に向き合う。著書『悲しみの子どもたち』(集英社新書)、『愛着障害』『愛着障害の克服』(いずれも光文社新書)、『愛着アプローチ』(角川選書)、『母という病』(ポプラ新書)、『母親を失うということ』(光文社)など多数。

「2022年 『病める母親とその子どもたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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