人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書)

著者 :
  • KADOKAWA/中経出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040800202

感想・レビュー・書評

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  • 人工知能について、正しく理解できる。ディープラーニングという、ひとつのブレークスルーの凄みを感じた。しっかりまた復習したい。

  • ここ数年キーワードになっている「ディープラーニング」について、
    『天気をあてるゲーム』の例えが非常にわかりやすい。

    機械に取って変わられる職業で教師があるのは昔からだが、
    「授業」だけが教員の仕事だったら苦労しないだろうな。

  • 時巷で話題の人工知能について平易に説明している本。特筆点としては、
    ・昨今の人工知能で何が凄いのか?→特徴表現機能の獲得。ビッグデータを用いたディープラーニングの実行により、人間で言うところの経験則的に、特徴を見出すことが可能になった。

    ・人工知能は人間を超えるのか?→知性的には超える。しかし、現時点では滅ぼされることは無いと推測。理由は、人工知能は、生命体ではないため。生命の概念が無いため、生き延びることが重要では無く、人間を排除しようとしないはず、とのこと。

    ・日本の人工知能研究の今後は?→良い点:人工知能研究人員数はアメリカに引けを取らない、悪い点:人工知能規制制定が遅い・人工知能研究に投資出来る企業が少ない

    個人的には、特徴表現機能により、人間行動の未来予測(統計的な)が可能になり、実社会活動が効率化するが波紋を呼ぶと考える。既にあるが、人工知能による、過去の行動に基づいた信用力格付け等、格差の広がりが助長されるはず。人工知能に管理される社会は、すぐやってくるはず。

  •  AIという言葉を最近よく目にする。将来の発展する技術分野の話から、AIを使った〇〇と云った広告まで至る所に使用されており、それはAIとは違うだろうと思うことがしばしばある。
     そんな中で、AIの歴史から今の状況と今後の展望までわかりやすく専門家がまとめたのが本書である。過去2度のブームがあって今は3回目だそうだが、今回のブームの特徴はディープラーニングにあり、これは機械が自動的にデータから特徴を抽出してくれるもので、大きなブレークスルーとなった技術である。などを一般人にもわかりやすく説明してくれる。
     AIとは何かを知るにはいい本だと思う。

  • 人工知能研究の基本と現状とこれから。
    生きている間に人工知能がどのように変化していくのかを見られそうだ。とても楽しみだ。10年後,20年後,今の生活からは考えられないことが起きていると思うと楽しみで仕方ない。

  • 仕事でExcelを使う身からすると確かに、
    Excelの表計算だって人工知能?っていう突っ込みもしそうになる。
    IFで例外を例外を連続させて、ロジックツリーのように場合分けを重ねてあたかも計算させる(考えさせる)ことはここまで間違っていないんだと思う。

    いまの私たちが一番目を向けておくべきなのはディープラーニング。

    ディープラーニングとは、技術力で発達させた知能が学習機能をもち、更に後発の技術知能が既に出ている知能よりも上回る知量を得るようになることのスパイラル。
    これが完璧に成立するようになれば、騒いでいる通りに人の仕事は人工知能にかなり奪われるし、人が価値を生み出すことのハードルもぐんと上がる。

    ただそこに、悲観的になるのではなくて、それらを活かして何をしようとするのかをイノベート向上心で以て向かっていかなければならないなぁというのが私の感想です。

  • めちゃくちゃ面白かった。「人工知能」の入門書としてまずこれを読めばよかった。(もっと早く読んでおくべきだった)
    説明がわかりやすいし、過去現在未来のことを網羅している。今まで虫食い的に把握していたことが繋がった。
    個人的には最後の「おわりに」は松尾先生らしいストレートな想いがそのままぶつかってくる感じがたまらなく良かった。

  • ディープラーニングは人間が答えを与える機械学習と違って、コンピュータが自分で特徴量と答えを見つけ出すところが違う。
    AIが人間の仕事を奪う奪う言われているけど、まだまだ先の話だろうな。規制や既得権益の跋扈する日本ではなおさら。

  • 大変なことはよくわかった。
    例え方や図が良くて解りやすかった。

    『科学的な発見はいつもそうだが、発見されてしまえば、何ということはない、単純で自明なことだったりする。……』

    分析・統計でもあるし、哲学でもあるな。

  • 東京大学准教授 松尾豊 氏の著書です。

    人工知能の概要が体系的にまとめられており、人工知能とは何かを知るための一般向けの入門書として、良書であると思います。

    第1章では、人工知能の定義を明確にしています。
    第2章では、第一次AIブームとして1950~60年代の「推論・探索」について解説されています。
    第3章では、第二次AIブームとして1980~90年代の「知識」を入れたエキスパートシステムについて解説されています。
    第4章では、2000年以降ビックデータ時代に入り発展した「機械学習」について解説されています。
    第5章では、最先端である「ディープラーニング」について解説されています。
    第6章では、今後の人工知能技術の発展について解説されています。

    私自身、人工知能は専門外ではありますが、仕事上関連があるので、最低限の知識が欲しくこの本を購入しました。
    技術的な詳細を知ることはできませんが、歴史を含め全体像を理解するのには最適な本であると思います。

  • 日本の人工知能研究をリードし、政府や産業界との関係性も深い著者による解説書。これまでの人工知能の研究の歴史とそこでぶつかった難題、そしてそれをディープラーニングがどのように解決することができるか、という点が非常にわかりやすくまとめられており、人工知能の正しい実態を多くの人に伝えたいという使命感を伺いとることができる。

    ディープラーニングを始めとする個々の人工知能に関する技術や研究成果が、わかりやすい文章と図表により示されている点もさることながら、本書が卓越しているのは、
    ・これまでの人工知能に関する研究において、どのような知能に関する機能を再現することが難しかったのか
    ・ディープラーニングがさらに発達することで、その個々の固有の障壁が解決された結果、どのような能力が獲得され、どのような産業・ビジネスに影響を与えるのか
    ・その大まかな実現時期はいつくらいになるのか
    という点が明確に構造化されて示されていることにあると感じた。

    人工知能に関する基礎的なレファレンスとして、常に手元に置いておきたいと感じた一冊。

  • 難しかった。

  • 人工知能の研究の推移や現状が分かりやすかった。
    「人間の知能がプログラムで実現できないはずはない」
    今までは難しかったことが、ディープラーニングにより、実現の可能性が高まってきている。
    ディープラーニングの内容は、今まで読んだ本の中でいちばん分かりやすかったな。
    シンギュラリティは起きるような気がするんだけどな。

  • AIが生まれたらどうなるか、漠然と名前は知っていたけどどういうメカニズムなのか、今後どうなっていくのかを知らなかったため読んでみて良かった。
    AIの研究開発が進んだからと言って仕事がなくなることはなさそう、という部分には安堵を覚えた。ただ自分の価値はもっと高めないといけないだろう。

  • 2016年のビジネス書大賞で特別賞に選ばれていたということで読んでみることに。
    表紙やタイトルから漂う一抹の胡散臭さ(?!)からは意外なくらい、中身はまともな本でした。

    著者の松尾豊さんは東大の先生で、日経新聞のAI関係の記事でもよく松尾さんのコメントが取り上げられています。
    学者らしい良心に基づいて、人工知能に何ができて、何ができないかを、誇張なく伝えている本ででした。

    2時間くらい集中すれば読めちゃうボリュームで、人工知能研究の今がコンパクトにわかります。

  • AI周辺の入門書
    ディープラーニングは、データをもとにコンピュータが自ら特徴量を作り出すという点で画期的

  • 済み 

  • AIという言葉自体大昔からあるのだが、最近のブームに何をいまさらと思っていたのだが、あまりにAI、AIというのでググると著者の書いたサイトがヒットした。わかりやすかったので著者の本を探していると売れ筋で人気も高かったので買ってみることにした。この本を読むと私が知っているよりさらに昔の人工知能からはじまり、最近のビッグデータを使って頭がよくなった人工知能や、ディープラーニングについても解説されており、人工知能についての知識を仕入れたい人にとってはこの本を読めば概要理解レベルはばっちりなのではないかと思う。

  • 後書きを読んでなぜか泣いた。「それ以上、目的を分解できなかった。」が響いた

  • 読みやすい文章ですらすらと読み進められる。人工知能や数学について知識の無い人でも読めるが、内容は人工知能の理論にまで及ぶ。図も分かりやすい。

    過去の人工知能ブームを順に追っていき、現在、第三次AIブームがやってきているのだという。そして、ディープラーニングが今後のAIの発展のカギである。人工知能自身が特徴量をつかんでいくことができると、今回はブームで終わることはないであろう。

    人工知能によって仕事が奪われるのではなく、人工知能を活用して我々がどう仕事を変えていくのかというマインドを変化させる必要がある。

  • 人工知能のブームは過去にも何度かあった。
    だからメディアなどの情報を鵜呑みにして間違った認識を人工知能に持ってもらいたくない。
    大切なのは現状の技術を正しく認知して、人工知能を開発・活用していくという視点。

  • 読みやすかった。体をもたないと自我は生まれない?

  • 人工知能の基本書

  • ◆きっかけ
    翻訳講座のブログ 2016/8/27の記事 2017/2/21

  • 請求記号 007.1/Ma 85

  • 人工知能ってわかったフリして全然分かってなかったな、っていうのが一番の感想。
    特に、人工知能史においてとりわけ革命的なブレイクスルーであった「ディープラーニング」登場以降、人工知能の完成がいよいよ現実味を帯びてきていることがよくわかる。

    また、人工知能との付き合い方(シンギュラリティは起こり得るのか?人間の仕事は人工知能にうばわれてしまうのか?など)に関しても、人工知能の第一人者である著者の認識が披瀝されており、非常に面白い。
    ディープラーニングの性質上、始めの小さなリードが結果的に逆転不可能な大差となり得ること、その中で現在日本が市場で遅れを取っていること、しかし微かにではあるが未だ逆転の可能性も残っていること。

    インパクトの大きさの割にテレビやニュースの情報で分かった気になってしまいがちなだけに、一読をお勧めしたい一冊。

  • 人工知能の過去、現在、未来について広く浅く記載があり、文系の人でもわかりやすく紹介しています。また、読みやすく、話の展開がうまく書かれており読みやすいです。
    人工知能でできること/できないこと、人工知能の歴史、機械学習やディープラーニングとは何か、未来の展望をこの1冊でざっくり理解することができます。

  • 特徴表現=ディープラーニング

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著者プロフィール

1953 年、新潟県五泉市生まれ。1978 年東京教育大学教育学部芸術学科(彫塑専攻)卒。1989 年、毎日新聞社主催・毎日郷土提言賞富山県優秀賞受賞。
著書に『新潟街角の芸術̶̶野外彫刻の散歩道』(新潟日報事業社,1987)、『富山の野外彫刻』(桂書房,1991)

「2015年 『パブリックアートの展開と到達点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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