いまを生きるための教室 死を想え (角川文庫)

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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041001295

作品紹介・あらすじ

「考えることだけが、不思議を生きる力になる」。死ぬってどういうこと?なぜ生きなければいけないの?なんで勉強しなくてはいけないの?そもそも"私"ってなに?誰もが一度は必ず悩む人生の大きな問い。いま、改めて各分野の第一人者が生きる意味、学びの意味を真正面から答える。1日1教科、1週間であなただけの答えがきっと見つかる、自分の足で立つための教科書シリーズ第1弾。35万部突破の隠れたベストセラー、ついに文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 2015 9 5
    21冊

  • 本のタイトルの下に”死を想え”と書いてあった。
    これを見たとき「ハイデッガーの実存主義」を思い出しました。

    しかし、読んでみると各分野の識者が、恐らく中学生ぐらいを想定して書かれたものでした。学校の授業の学科に分野分けして各界の第一人者が文章を載せています。
    10年前に出版されていたものを、文庫本として再出版されたものです。
    国語は島田雅彦理科は養老孟司社会は宮城まり子道徳は池田晶子でした。
    国語の授業で心に残ったのは、言葉と似ているものとして”お金”を引き合いにしているところでした。「お金も言葉もその人間の本性を隠してしまうものだ。悪人もお金の力や言葉の魔術で善人に化けられる。だからお金や言葉に騙されてはならない。

    自分にはお金はないからこれで本性が隠せるはずがないが、言葉は、自分の本性を伝えるためでなく本性を隠すために使っていると自覚せざるえないですね。

    キリスト教を日本に伝えたザビエルは、アンジロウと呼ばれた日本人が片言のポルトガル語で”情熱”を持って日本に来ることを願ったことで日本にやって来たと初めて知りました。

    池田晶子の道徳は、”哲学的”でした。
    生と死を考えてみようと書かれている。
    ”死とは”精神と肉体がともになくなり”無”になることなのか?
    確実なのは、自分がいて、いることの不思議を考えていることだ。
    考えていることだけが、不思議を生きる力
    になる。とはやはり哲学的だと感じます。

  • 授業形式で、社会のあらゆる事象について考えさせるための種を提示してくれる。中学生向け?なのでとっつきやすく、そのくせ考えさせられます。
    最初の言語と理科が特におもしろい。
    ただ、これではあまり伝わらないんじゃないか、と思う章もあり、少し不完全な気もします。
    でも、とりあえず情熱がすごい。けっこうアツい本でした。

  • テーマに一貫性がなく、各著者の章も支離滅裂。彼らが各学問を先導していると考えるとゾッとする。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科卒業。文筆家。専門用語による「哲学」ではなく、考えるとはどういうことかを日常の言葉で語る「哲学エッセイ」を確立して多くの読者を得る。とくに若い人々に、本質を考えることの切実さと面白さ、存在の謎としての生死の大切さを語り続けた。著書多数。2007年2月23日没。

「2022年 『言葉を生きる 考えるってどういうこと?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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