続氷点(下) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.08
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本棚登録 : 1499
感想 : 98
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041003855

感想・レビュー・書評

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  • ゆるし。
    自分を正しさの絶対的基準で人を見てはいけない。
    聖書にまた触れたいと思った。

  • ドキドキするシーンが多々あった
    本でこんなにドクドクするのかと。

  • 一生を終えてのちに残るのは、われわれが集めたものではなくて、われわれが与えたものである
    心に響くことばが多かった。
    氷点も良かったが、続氷点も予想外に良かった(どちらかというと記録しておきたいことばが多かった。)

  • 陽子が昏睡から回復した後の展開。
    自分は殺人犯の娘ではなかったが、不義の間に生まれた子どもだと知った陽子が、産みの母親をいかに赦すことができるかという点が主題。

    兄徹の勝手な行動と、義弟の達也の直情的な性格に振り回された感じ。
    街中での偶然の出会いや、殺人犯の実の娘順子が陽子の友達だったなど、都合に合わせた展開が多すぎた。
    人物の心情に焦点を当てた丁寧な筆致はよかった。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    心晴れぬまま大学生となった陽子は、ある日キャンパスで実母・恵子の次男・達哉と出会う。達哉は異父姉と知らぬまま、以後、陽子に直情的に近づいてくる。それをきっかけに、陽子を中心とした複雑な人間関係が白日のもとにさらされ、それぞれの罪と秘密が明らかになっていく。そして陽子が恵子と顔を合わせる日がやってくる―。人間の愛と罪と赦しをテーマに繰り広げられた壮大なストーリー、いよいよ感動の結末。

  • 罪をゆるす
    とは何か

    順子の告白には手汗が止まらなかった。

  • 陽子が常に自分の出自について罪の意識を感じ、また生みの親である恵子をゆるすことができずにいる中で、陽子はこのままどうなっていくのだろうかと思いながら読んだ。

    相手の罪を攻めるばかりでは自分の罪に気づけない。
    だからこそ順子も弥吉も自身の罪は決して消えないが、相手をゆるし苦しみから救われたのだろう。
    茅ヶ崎の祖父の言っていた言葉や順子や弥吉の手紙を受け、網走で燃えるような流氷を見てようやく恵子をゆるせる気持ちになった陽子も、それによってようやく救われたのだなと思う。
    きっとこの先も北原や徹、達哉のことで罪の意識を持ってしまうこともあるだろうが、恵子をゆるせた陽子ならこれまでのようなことにはならない気がする。

  • 2018/12/16

  • 北原さんのことでまた陽子が傷つき 徹とのことでも彼女は苦しむことになる…

  • わたしは出自まで遡って罪を感じたりはしないな 知るまでは無実、知ってからは罪となるのは矛盾しているように思うから 神でない我々はどうせすべてを知り得ないのだから、罪であるかどうかは基本的に自分がコントロールし得た事象に関して自分の良心との対話のみで判断すべきだと思う。ただ、自分でコントロールし得た事象に関しても、あの時はああするしかなかったと自分を慰めてしまいがちだけど、罪の意識がないから他者を責めるのだと一貫して説いている。目の中の丸太オチはナチュラルだけど全編通して説得力があってさすがだったな

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著者プロフィール

1922年4月、北海道旭川市生まれ。1959年、三浦光世と結婚。1964年、朝日新聞の1000万円懸賞小説に『氷点』で入選し作家活動に入る。その後も『塩狩峠』『道ありき』『泥流地帯』『母』『銃口』など数多くの小説、エッセイ等を発表した。1998年、旭川市に三浦綾子記念文学館が開館。1999年10月、逝去。

「2023年 『横書き・総ルビ 氷点(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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