新耳袋殴り込み 第二夜 (角川ホラー文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041009307

作品紹介・あらすじ

ギンティ小林が体を張って超ヤバい心霊・怪奇スポットを突撃取材。第二弾となる今回は、火だるまで死んだ人の霊が出るといわれる九州最恐の恐怖スポット「犬鳴峠」に突入!そこでギンティが見たものは…!?

感想・レビュー・書評

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  • 前回同様、どたばたした心霊スポット突撃レポ。
    山の牧場は2023年現在に至っても謎が多い。
    旧犬鳴トンネルで立て続けに怪奇現象に襲われたのはちょっと怖いなぁとは思うが、やはり緊張感がないので読んでいる分には怖くはない。

  • ずいぶん前に手に入れて、読んだと思ってたけど全く内容に記憶がなかったので、初読なんだと思う。
    山の牧場関連の話を読みたくて、購入したのだと思う。
    でもいつ買ったかの記憶がまるでない。
    自分の記憶力の衰えが怖い。

    内容は、新耳袋の怪異の現場を中心とした現場ルポ。
    早速、著者紹介に男の墓場プロと杉作J太郎の名前が出て来て、なんだか世の中は繋がってるなと思った。
    (ハロオタなので、有名元オタのJさんの話はよく聞くし、主に吉田豪の動画などから墓場プロ関連の話題はなんだか身近な感じ)
    あと、バイトで入った力夫くんの高校がやばいと聞きつけいった先は上々軍団(ハロプロも所属のアップフロント所属芸人で、イベント司会多数)の出身校。
    ほんの少し川崎に勤めてた事もあったけど、空襲がそんなにひどい場所だったとは知らなかった。

    他にも北九州の犬鳴き峠や津山三十殺しの現場、竹田城など有名どころではあるけど、興味がすごくある場所での体験が興味深く面白い。
    山の牧場の変化、大量の新事実が知れてなんだか嬉しい。トーチカ、気になる。
    でももう少し一つ一つ判明した資料をもっと綿密に追ってくれるとさらに嬉しいし、読み応えが増すと思うのでそこは少し残念。
    心霊マンションは知らなかったから、ただ起きる現象の酷さにびっくりだけど、元の怪異の原因とか知りたいな。
    あと、大好きな小説家・小野不由美の夫・綾辻氏が登場したり…

    3本足のサリーちゃんは…小学校の時聞いたトイレに出るという3本足のりかちゃん、の元ネタだったりするのかな。
    3本足だったり、1本足だったりバリエーションがあったけど、なんかその由来がわかった気がする。90年代半ば、兵庫の田舎に住んでた時だったから、東京の町田付近で起きた出来事がどう伝播したのか、不明だけど…面白い。
    松葉杖を含めるか含めないかなのか、と。

    ただ、正直目の前で見たら不気味で謎な存在で気になるだろうけど、話だけ読むとシノラーおじさんとかセーラー服おじさんとか、パッちんおじさん(私が住んでいたところにいた指パッチンしながら追いかけてくるおじさん)とかと同じで、ちょっとおかしな格好や行動をしてた人ってだけな気がして、それをこういう風な怪談の本に目撃談として軽めに触れるのはなんか違う気もする。若干差別的な感じを受けてしまうというか。

    まぁ全体的にルポだから、綿密に調べた本とは違ってテイストは割と軽め…読みやすくはあった。
    山の牧場はやばい人たちの秘密の監禁場所っぽい。
    不可解ではあるけど、謎だ謎だと言ってないで、いいかげんくまなく他の道路はないか探すとか、トーチカの構造とか調べて欲しい。
    十分面白いんだけど、解き明かされない謎に若干のフラストレーションが。

    とりあえず、しばらくこの本に出て来た場所関連の情報を調べて暇つぶしは出来そうです。

  • 山の牧場の不気味さったら!それ以外は、「取材がただの肝試しになっちゃったね。」に尽きる。面白かった!

  • 三本足のサリーちゃんって都市伝説になってるアレか

  • 奇妙な体験談を蒐集し、読み物らしく整えた怪談シリーズ『新耳袋』。
    そこに綴られた恐怖譚の舞台となった場所を特定し、様子を見てみよう!
    という「殴り込み」の文庫第二巻。
    多くの場合、パート2は前作に劣るという定説が成り立っているけれど、
    自分にとっては結構アタリで、第一夜より、むしろ面白い。
    『新耳袋』に登場した「幽霊マンション」「山の牧場」「犬鳴峠」の他に
    オリジナルのお題があって、そちらの方がゾクッと来た。

    《第一夜》共々、本家『新耳袋』の形式を踏襲していて、
    エピソードを99に区切ってあり、
    百物語を本当に100話まで語ってしまうと怪異に見舞われるので
    99話でやめておく「お約束」を守ると見せかけて、
    巧妙に計100話収録しているというスタイルなのだが、
    この《第二夜》では、問題の「仕込み」が
    ――ネタバレ防止のため、何ページ目なのかは伏せておきますが――
    一見「落丁か?」と思うようなタイミングで噛まされていて、
    凄い違和感があり、束の間、自分のアタマがどうかしたかと疑った(笑)
    その、ページから次ページへの間に横たわる
    深いクレバス様のものを意識した瞬間が一番怖かった(※個人の感想です)

    ところで、冷やかし半分で訪れてはいけないと言われる場所に、
    そうとは知らずに踏み込んだ経験があったことを、
    本文のある箇所で知ってヒヤッとした。
    まったくふざけた態度なんか取ってはいなかったけれども。
    そこだけではなく、今までに旅した土地の中に、
    実は……というスポットがあったのかもしれないと考えると……(怖)

    さて、今回最も「シェーッ!!」のポーズを取りたくなったのは
    第三章「三本足のサリーちゃんにまつわる六つの話」でした。
    対象の出没エリアや目撃者数の多さを鑑みるに、今まで
    親戚・友人・知人の口から私の耳に入ってこなかったのが不思議でならない。
    ただ、取材に応じた人たちが
    口々に「何故か長い間失念していた」と語っているそうで、
    サリーちゃんのヴィジュアルインパクトがあまりに凄まじくて、
    刺激が強すぎるが故に脳内でハレーションが起きて
    皆さんの記憶が飛んじゃったのかなぁ、などと想像してみる。
    もしかすると、サリーちゃんは今も黄昏の公園のベンチで、
    仮面をずらしてソフトクリームを舐めているのかもしれない……。

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