ファミレス 上 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.53
  • (35)
  • (102)
  • (117)
  • (17)
  • (4)
本棚登録 : 1179
感想 : 75
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041031605

作品紹介・あらすじ

中学校教師の宮本陽平は、子どもたちが家を出て、妻・美代子との初めての二人暮らしに困惑中。
ある日陽平は、美代子の署名入りの離婚届を見つけてしまう。
彼女は離婚を考えているのか? 
唯一の趣味である料理を通じた友人の一博と康文は、様子のおかしい陽平を心配するが、彼らの家庭も順風満帆ではなく……。
「人生とは、腹が減ることと、メシを食うことの繰り返し」。
50歳前後の料理好きオヤジ3人を待っていた運命とは?

●2017年1月公開映画「恋妻家宮本」原作

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み

  • 傍若無人な振る舞いの非常識なエリカ先生とその娘ひなたちゃんの振る舞いには驚かされた。
    一博は家を二人に乗っ取られたが、大の大人がこんな弱腰でいいのだろうか?
    嫁が逃げた気持ちもわからないでもない。

    ファミリーレストランを略してファミレスだが、ファミリーレスとも取れるという内容。
    家庭の冷めきった様子は見ていて心が痛くなってくる。そんなに父親を邪険に扱わなくても…と同情すら沸く。

    それでも中学生の絶妙な精神年齢とその行動の中に、重松さんらしい着眼点があって流石だなと思った。

  • 著者の作品は、結構読んでいるような気がします。どうしてなのか。一つには目線が優しいこと、文章が読みやすい、感情移入をさせてくれることなどなのでしょうか。この作品も読みやすい。主な登場人物は50歳前後の男たち3人。三人三様の悩みを持っています。私は登場人物たちより一回り年上、さらに未婚。理解できる部分や共有できる部分はないと言っても良いのですが。なんだか自分のことのように思わせます。著者の筆の力でしょうか。下巻でどのような展開になるのか楽しみです。

  • どうなってしまうのだろう。上巻を読んだだけだと、女の人達は元気で1人でも大丈夫な感じ。男の人達は一生懸命なのに空回りしている感じ。主人公の息子、大学生なのに父親に対する言葉が冷たくてちょっと解せない。下巻が全く予想出来ない。

  • 子どもたちが家を出て二人暮らしになった夫婦の話。
    ファミレスがファミリーレスかもって言う言葉が印象的。

  • 重松清の久しぶりの本。
    3つの家族が織りなす決して円満ではないストーリー。
    50代を迎える筆者の心情が色濃く出た作品だったせいか、これまでの重松作品とは少し違ういびつさがありました。号泣するような物語ではない。後悔を受け入れ、少し笑える強さを持って前進するような物語。いつか自分もこのときの気持がわかるようになるのか。
    切ないだけではない。正しい別れもある。いびつな関係性を吸収するような物語。

  • エミリ先生やその娘が非常識すぎて不愉快にしか思えない。その非常識な母子を住まわせていることを妻にひとことも言っていない(言い出しづらいとかいう問題ではない)一博も同じくらい非常識でびっくりする。
    陽平の妻も流石に子供すぎて笑ってしまう(なにも告げずに息子の所へ行きメモだけ残す予定だった、など常識的に有り得ない)。下巻では何かが変わることを期待。

  • 中学教師の宮本陽平は、子どもたちが家を出て、妻・美代子との初めての二人暮らしに困惑中。ある日陽平は、美代子の署名入りの離婚届を見つけてしまう。彼女は離婚を考えているのか?唯一の趣味である料理を通じた友人の一博と康文は、様子のおかしい陽平を心配するが、彼らの家庭も順風満帆ではなく…「人生とは、腹が減ることと、メシを食うことの繰り返し」。50歳前後の料理好きオヤジ3人を待っていた運命とは?

  • 人を良くすると書いて『食』。
    宮本陽平・武内一博・小川康文。料理好きの3人を中心に巡る物語。
    ファミレスは、ファミリーレスの略なのか。

  • 誰かのために、料理をしたくなる。

  • エリカ先生とその娘のずうずうしさ、一博のおどおどした感じにいらいらした
    人生の核が出てきた時に自分自身の核を考えるきっかけになった

全75件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

重松清の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×