罪人よやすらかに眠れ

著者 : 石持浅海

• KADOKAWA/角川書店 (2015年12月2日発売)

感想・レビュー・書評

[sumirouyさんの感想 · 2017年4月27日]

お勧め度：☆4個（満点10個）。石持さんにしては内容的にいまひとつキレがないような気がするし、連続短編6つが何か中途半端に終わっている気がするからだ。内容としては、それぞれ業を抱えた人達がその館に引き寄せられ、自分の秘密や罪を「北良」という探偵風の美男子に暴かれていくというお話である。この探偵が恐ろしく頭が切れて、ほんの些細な話から論理的に真相にせまっていくストーリーはちょっと怖さをも感じる。私が印象深かったのは「初めての一人旅」の章だ。「罪人」は「ざいにん」でなく「つみびと」なのだというのがミソかなあ。

[reso100さんの感想 · 2017年1月11日]

札幌の中島公園のそばにある豪邸・中島家．主人夫妻と碧子，使用人の北良，木下，菖蒲が住んでいる．その豪邸の入口の階段部に問題を抱えた人物がいて，中島家の人に家の中に案内され，話をしているうちに，北良の的確な推理で事件の真相が判明する という筋書きの話が6つ．どれも後半の展開が秀逸だったが，4番目の「懐かしい友だち」が面白かった．野田日向子の消息を鮮やかに解明する北良，しかもイケメンの由．気軽に楽しめる本だ．

[ともりぶさんの感想 · 2016年12月27日]

中島公園の隣の大豪邸・中島家に引き寄せられる人たち。中島家の美男美女は家の前で困っている人を迎え入れ、居候のような謎のイケメンが困り事や隠していた事件の真相を暴く。彼らは何物かは明らかにならないまま終わってしまう。気になる～。

[kei_mさんの感想 · 2016年11月7日]

札幌市、中島公園のすぐそばの豪邸。そこに迷い込んだ人々の背景が解き明かされる連作短編集。
探偵役の北見は居候なのか謎の人物。
邸の主人夫婦と娘、執事、家政婦等々も気になるところ。
いずれ続編が出るのだろう。
座間味君と同じようなつくりだが、こちらのほうが雰囲気があって面白かった。
(図書館)

[たからさんの感想 · 2016年8月8日]

不思議な縁で館に来る人たちとの話。座間味君の別人バージョン。石持さんらしい話の展開。

[kanaerrorさんの感想 · 2016年6月27日]

ひまつぶし読本。

[TT☆さんの感想 · 2016年5月23日]

三つ目の話でようやく題名の意味が閃く！そして、沈黙の後の真実＆結論のない結末ｗ　石持氏全開☆

[housekeeperzさんの感想 · 2016年5月13日]

とある豪邸というか館に誰かしらの来訪者がやってくる、屋敷の住人である北見が来訪者が持つ「業」を見抜く、という流れの短編集。

なんか・・・ちょっと無理やりなところもあったような。そんな伏線めいたものあったか？と。他にいくらでも解釈できそうだけど・・みたいな。
つまらない！というほどでもないけど、まあ広義のイヤミスみたいなものではあるし。。。

[うたたねさんの感想 · 2016年5月5日]

札幌市、中島公園近くにある閑静な住宅地。そこにひと際目立つ豪邸がある。
　吸い寄せられるかのように集まる見ず知らずの男女。その豪邸に住まう者たちは心地よく訪れるものたちを招き入れるのだが・・・。
　それにはある理由があったのだ。
　住人たちもなにやら訳ありの様子がうかがえるのだが・・・。
「友人と、その恋人」「はじめての一人旅」「徘徊と彷徨」「懐かしい友達」「待ち人来たらず」「今度こそ、さよなら」

__著者が得意とする限定された場所で起こる短編集。
訪れるものたちが語る話から、些細な機微を感じ取り推理していく。北良（きたら）という青年の頭脳が冴えわたる。　
　解決というよりも、そこまでに行く過程を楽しむ感じかな。

[kinokotakenokoさんの感想 · 2016年4月26日]

初期の作風に戻った感じ？かな。
タイトル変えたらいいのになぁ。損してそう。
解決の館、とか。かっこ悪いか。

著者プロフィール

１９６６年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。２００２年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。０３年『月の扉』が話題となり、〝碓氷優佳シリーズ〟第１弾となった０５年『扉は閉ざされたまま』（祥伝社文庫）が 「このミステリーがすごい！」第２位。同シリーズの最新作に『君が護りたい人は』（祥伝社刊ノン・ノベル）。本作は『Ｒのつく月には気をつけよう』（祥伝社文庫）の続編。

「2022年 『Rのつく月には気をつけよう　賢者のグラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」