葵の月

  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 121
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041038185

作品紹介・あらすじ

徳川家治の継嗣である家基が、鷹狩の後、突如体調を崩して亡くなった。暗殺が囁かれるなか、側近の書院番が失踪した。書院番の許嫁、そして剣友だった男は、それぞれの思惑を秘め、書院番の男を探しはじめる──。

感想・レビュー・書評

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  • 7つの章に分かれていて、それぞれが登場人物のひとりが主人公として書かれているという感じでした。
    急死した家基や田沼意次が出てくるのは面白いと思いますが、事件そのものはちょっと弱いかなと感じました。
    信吾郎の場面では涙が出ました。
    平八がとても良い感じですね。

    平八を主人公にしても良かったかもしれません。

  • 将軍・徳川家治の継嗣である家基が急死。その真相を巡っての群像劇です。
    登場人物各々の視点から、様々な事が浮き彫りになる展開で、ともあれ“政”は非情なものだと、思わずにいられません。
    信吾郎の闇が哀しいです。

  • 江戸庶民を舞台にした歴史小説。人ひとりひとりの描写やかかわりが面白く、ほのぼのとした雰囲気の中、テンポよく話が展開している。楽しめた。

  • 徳川家基とそのご落胤。田沼意次と松平定信。
    剣術道場の竜虎。二人が何をしたいのか何を守りたいのかがよく分からなかった。
    辻褄合わせのように人が死ぬ。誰も幸せになっていないような。一方は一橋家に乗り込んで家士に袈裟切りされる。一方は勘当が解かれて婿養子。何だかなあという感想。

  • 月の名に惹かれて^^

    水無月は葵月とも言う。
    有明の月は^^
    いつも見上げている月に魅せられて、著者の作品を楽しみました。
    しがらみだらけの武士の世で、友情絡みながら信念を通す蒼馬。最後に良かったなぁと!

  • 将軍の嗣子・家基の突然の死に絡む坂木蒼馬と高階信吾郎の葛藤を描く物語だが,水沢考安と新介が重要な脇役だ.蒼馬と信吾郎には妙齢の立原志津乃がおり話に色を添えている.田沼意次や池原雲伯という黒幕の扱いも面白い.馬銭子という毒薬が家基暗殺事件の鍵となるが,江戸時代の様子を描写する文章がそこかしこに溢れており,その情景が楽しめた.

  • 事の発端は徳川家基の不審な死。坂木蒼馬は家基を守れなかった後悔のためか出奔し、高階信吾郎は蒼馬を探して斬ろうとする。摺や盗人、家基に毒を盛った医者に家基の落とし胤の童も登場し物語は複雑に。そこには一橋家や田沼意次の思惑も絡まっていて、暗躍する人が多すぎて何が何やら。姉のように慕っている志津乃を守ろうとする平八が健気だった。

  • 家基暗殺に端を発したきな臭い事件.立原家の志津乃は出奔した蒼馬を探して叔父の医師を手伝う.盗人や岡っ引の親分など上から下まで巻き込んでの謎解き.月に例えながら7人の視点で語られ,少しずつ明らかになっていく真相と,登場人物への共感.とても面白かった.一橋治済の恐ろしさが最後にじわっと効いている.

  • 主な登場人物がそれぞれの章の主人公になっている。
    高階さんがね~(>_<)

  • とても面白かったです。
    最初は悲恋の話?と思わされたけど、視点がどんどん変わっていって、核心に近づいていく感じ。
    続きが気になって一気に読んでしまった。

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著者プロフィール

東京生まれ。フリーランスライターの傍ら小説執筆を開始、2005年「い草の花」で九州さが大衆文学賞を受賞。08年には『一朝の夢』で松本清張賞を受賞し、単行本デビューする。以後、時代小説の旗手として多くの読者の支持を得る。15年刊行の『ヨイ豊』で直木賞候補となり注目を集める。近著に『葵の月』『五弁の秋花』『北斎まんだら』など。

「2023年 『三年長屋』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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