銀河鉄道の夜 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041040034

感想・レビュー・書評

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  • ジョバンニ、その夜をいっぱい噛み締めて血肉にしてね。

  • 歴史的作品

  • 物語と現実と自然を行き来する。
    暖かさ、柔らかさがありながらも
    突然、現実に引き戻されたり圧倒されたりする。
    悪意のない感情にヒュッとなったりする。
    カムパネルラは罪悪感から愛情から最後にジョバンニとゆっくりお話しして時を過ごしたかったのかな。
    言葉は足りない方がいいのか、尽くした方がいいのか、、、

  • ☆3.5

  • プラネタリウム作品の銀河鉄道の夜を鑑賞する前の予習のため読んでみた。子供の頃ビデオで登場人物が猫になってるのを見たけど意味不明だったこのお話、大人になってもやっぱり難しい。
    でも、神秘的な世界の旅を通して「幸せ」や「命」など壮大なテーマを伝えてくれる素敵なお話だとわかった。
    読後にプラネタリウム作品を観たら、ストーリーの理解度も増して映像で没入感も味わえてすごく良かった!

    短編集なので他の作品も読んでみたけど、宮沢賢治の作品って法話?説法的なものが多いんだなーと思った。そしてちょっと切ないお話が多い。

  • おきなぐさ
    花が死んで星になる発想がきれいだなと思った。

    双子の星
    星は心が綺麗なのにそれに対して星座や彗星の面々は…。
    ヒトデに会うところで註釈に海星と書くと書いてあって星づくしですごいと思った。

    貝の火
    こんな後味の悪い話もあるのかと意外に思った。貝の火がすぐに曇らなかったのがどういう意味を持っているのか知りたい。

    よだかの星
    星になれてよかったとも思えないくらいかわいそうでしかない。

    四又の百合
    たぶん何かの喩えだと思うけど解釈できなかった。

    ひかりの素足
    光のすあしという章があって、タイトルと漢字になっているところが違うのが不思議だった。悲しい。

    十力の金剛石
    きれいで悲しくない、王子の成長を描くいい話。

    銀河鉄道の夜
    内容を全然覚えていなかったけど一応10年ぶりくらいに再読。
    花の色や宝石に例えられた空や砂の描写が幻想的で美しい。アルビレオの二連星をトパーズとサファイアに喩えてるところが特にきれい。
    乗ってからすぐにカムパネルラが母親が許してくれるかどうか気にしていたのが引っかかっていて、友人を助けるために川に落ちてあの列車に乗ることになったのだと最後にわかると真面目だな…と思った。「『ほんとうにいいことをしたら、いちばん幸せなんだねえ。だから、おっかさんは、ぼくをゆるして下さると思う。』」のセリフが印象的だった。
    讃美歌が聞こえてくるシーン、皆が十字架へ祈りを捧げるシーンなど、周りが皆死んで天上へ向かう人だと思うと、生きていながらそれを読んでいるので居心地の悪さを感じる。隣に座った姉弟たちが天上へ向かうことを受け入れているのにさみしくなった。
    最後にカムパネルラの事故と父親が帰ってくることを知れて、ジョバンニ自身はそれどころではないだろうけど読んでる側からは救いを感じられて好き。

  • 悲しいお話が多かった気がする

    ひかりの素足が印象に残った気がする
    弱い弟はなんでそうなってしまったんだろう
    たぶん、賢治自身の経験にも交わってくるのかもしれないけど

    銀河鉄道の夜の幸せとはなんだろう、分からない、でも探し続けようみたいなところが好き

  • 美しくも哀しい物語ととらえるか
    哀しくも美しい物語ととらえるか

    ほんとうの幸(さいわい)とは何か。

    読んでる最中は美しい描写に惹かれ、読み終わったあとはジョバンニやカンパネラの心情に思いをめぐらせてなんともいえない気持ちになりました。

    文中には独特の言いまわしや造語があったり原稿が欠けている部分があったり、正直読むのに少し根気が入ります。まさに未完成の作品で、何度も読みながら欠けたピースを読者ひとりひとりが自分なりに埋めていけばいいのかなぁなんて。

    また、短編集なので「銀河鉄道の夜」のほかに懐かしい話も初めての話もありました。
    「よだかの星」は実家に絵本があって子どものころ何度も読んだからあの挿絵が思い浮かぶし、何度読んでもやっぱり悲しい。

    どの作品にもたいてい「いのち」や「星」や「宝石(石)」が散りばめられ、宮沢賢治を知るにふさわしい短編集だと思います。

    これから何度も読み返したい一冊。

  • 心優しい少年,ジョバンニとカムパネルラは,どんなに悲しくつらいことがあっても静かに支えあう親友です。お祭りの夜,二人が出かけた銀河ステーションへの旅は,とても美しく幻想的です。初めての方も再びの方も,星空を眺めながら,ゆったりと賢治の代表作を読んでみませんか。

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著者プロフィール

1896年(明治29年)岩手県生まれの詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版するが、生前は理解されることがなかった。また、生涯を通して熱心な仏教の信者でもあった。他に『オツベルと象』『グスグープドリの伝記』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』など、たくさんの童話を書いた。

「2021年 『版画絵本 宮沢賢治 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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