- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041042120
作品紹介・あらすじ
【イアン・フレミング財団公式認定】
ジェームズ・ボンドが帰ってきた!
米ソ宇宙開発競争の裏にうごめく陰謀を阻止せよ。
イアン・フレミングの遺稿をもとに、UKが誇るヒットメーカーが描く、
一気読みのスパイ・エンタテインメント!
英国秘密情報部(MI6)00部門の諜報員にして、「殺しのライセンス」を持つ男、ジェームズ・ボンド――通称“007”。
ゴールドフィンガー事件から程なく、プッシー・ガロアとの同棲生活に倦怠を感じ始めたボンドに、Mより指令が下る――「カーレースに出場し、英国人レーサーの命をソ連の陰謀から守れ」。ボンドは最も危険なサーキット場とされるドイツ・ニュルブルクリンクへ向かった。そこでボンドは、韓国人実業家のシン・ジェソンが、ソ連の秘密組織スメルシュの幹部と接触する場面を目撃。シンが主催するパーティで執務室に侵入したボンドは、発見した写真から、ソ連が米国のロケット開発に対し妨害行為を企んでいると察知する。同じくシンを探る米国のジャーナリストを名乗る美女、ジェパディ・レーンと共に調査に乗り出すが、いくつもの危機が二人に襲いかかり、やがてシンとスメルシュの恐るべき計画が明らかになる!
感想・レビュー・書評
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映画から入ってしまっているので、小説の長い情景描写には辟易しました。出典がかなり前のためストーリーも初期の007的で、近年のITやデジタルを駆使した007とは乖離してました。
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古典と現代スパイ文学の絶妙な融合
筆者であるアンソニー・ホロヴィッツはイアン・フレミングの遺稿にインスパイアされて本作を書き上げたのことなので、時代としてはゴールドフィンガー直後のストーリー。しかしながら、ボンド像は当時のスマートな007より現代版007に近い。殺しのライセンスを与えられながらも誰彼構わず殺すのでなく生殺与奪の権利について考えながら行使するあたりも現代的。最後もボロボロになってまで戦う姿はショーン・コネリーよりもむしろダニエル・クレイヴを彷彿とさせる。ストーリーも緩急使い分けてまるで映画のようで、映像化されれば見応えのある作品になるだろうななんて想像しながら一気読み。
でも、どちらかというとディーヴァーの「007 白紙委任状」の方が好みかな。 -
イアンフレミング財団公認の007の新作。イアンフレミングっぽい文体で、コテコテの007映画ばりの展開が繰り広げられる(ダニエル・クレイグよりはショーンコネリーっぽい)。Qのトンデモアイテムは出てこないが、娯楽映画を読む感覚が味わえる。
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面白かった。いかにもフレミング版のボンド
前半のF1の不思議なスメルシュの動機、なんじゃそりゃ?
後半の宇宙ロケットと悪役の造形、ボンドの窮地
前半で早くもヒロイン2人?と思ったらなかなか上手い手で本筋から外してしまう。
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Well writing, not so deep. Better than John Gardner.
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今の出来事かと思いきや、作品中に「戦争が終結して12年」とあるので、舞台は1957年である事がわかります。それ以外にも、ロシアではなく、今は亡きソ連と言う表記もあるので、今でないことは明らかなんですけどね。
一応、正式にイアン・フレミング財団から依頼を受けて書いてはいるんですけどね。元々の張本人、イアン・フレミングが偉大過ぎるのかな?なんか、イマイチ感が漂うんですよねぇ。007の過去の仕事について、そこかしこで言及しているんですが、それが逆に“本家本元が書いたんじゃないよ”とアピールしている気がしてなりません。 -
前半はF1のレースで後半はアメリカのロケット開発と地下鉄からのテロの話。
現代の話かと思っていたら読んでていつのことだから混乱してしまったが1957年のことらしい。
ボンドがWW2に参加してたりするのはまだ理解できたんだけど中盤まで時代が本気でわからなかった。
ボンドガールも今風だし。
にしても車に関しての愛着というか男の人はみんなこんなにも好きになるのか?と不思議に思ってしまう。
そして小道具に関しても事細かいところがいかにも007って感じ。