- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041043516
感想・レビュー・書評
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身に覚えのないドーピング疑惑をかけられ、東京オリオンズを馘首になり、東多摩の高校で相撲部員9名で構成された高校野球チームの監督をすることになった小尾。
ビジネス優先の校長からは新入生確保のために甲子園出場を目指せと迫られ、足はのろい、ろくに守備もできないデブナインに頭を痛めながら小尾は四苦八苦して指導する。
並行するようにして離婚した元妻が事件に巻き込まれ、元チームメイトをめぐって不穏な報道が展開する。
そもそも、小尾のドーピング疑惑は誰に着せられた濡れ衣だったのか?全員の体重を足すと1トンになる超重量級野球チームは果たしてどうなるのか?
青春小説とミステリーがかけ合わさって痛快に進む。ありえないからこそ面白い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
活動停止中の相撲部が甲子園を目指す!?野球に関してはズブの素人、いやデブの素人が果たして野球なんて出来るのか!?タイトルと装丁からは、単に元相撲部員が紆余曲折、様々な困難を乗り越えながら甲子園に向けて奮闘するサクセスストーリーかと思いきや…いやはや、それだけではありませんでした。さすが江戸川乱歩賞作家の横関大さん。ドーピング問題が発端の、恩師や元チームメイトが絡む殺人事件といったミステリーもしっかり盛り込み、ほのぼのした“デブ”だらけの中にピリッとスパイスを効かせた後味スッキリの物語だった。
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私立高校の臨時体育教員として働く元プロ野球選手の小尾は、野球部の監督就任を要請される。だがその野球部は、不祥事を起こして無期限の活動停止となった相撲部の部員を転籍させて創られたものだった…。
最初は相撲部のデブたちが苦闘の末、一人前の野球選手になり…という須藤靖貴風の青春ストーリーかと思った。ところが途中から俄然ミステリーの色彩を帯び、最後は意外な真相が。一気に読ませる横関大の力はさすが。
(A) -
相撲部の高校生が野球部に転身して甲子園を目指す……って、無茶にもほどがあるでしょう! と思ってしまう設定なのですが。これがなかなかどうして、見事な青春スポーツ小説になっています。笑いあり涙あり感動あり。野球に興味のない私でもとーっても楽しく読めました。個性豊かな部員たちと、監督よりもとんでもない女子マネージャーの活躍がもう凄いったら。
しかし。それだけではなくて、とんでもない事件も起こってしまうのに驚愕。実はミステリにもなっていました。というよりミステリがメイン? スポーツがメイン? どっち? 一冊で二度おいしい作品です。 -
面白かったです。
マシュマロ…ネーミングがいいですね。 -
面白かった。でもそんなに上手く勝てるのかなあ。
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部活に頑張る高校生男子、
といえばそうなんだけど・・・
「相撲部」から「野球部」へ
華麗なる転身ではないところが面白い。
力士の柔軟性やパワーって確かにすごいもんなぁ。
でも、それで野球って・・・
校長には最後まで「?」だったけど、
ミステリーもあったり
突っ込みどころ満載だけど
思った以上に楽しめた。
ワハハと笑いたいときに最適な一品です。 -
不祥事を起こして無期限謹慎中の相撲部員が野球部に転籍させられ、ドーピング疑惑でプロをクビになった監督と共に甲子園を目指す。ミステリパートは特にヒネリもなくて物足りませんが、高校野球小説としてはなかなかの傑作。エピローグも最高です。
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純粋に感動しました!
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暴力事件で活動停止の相撲部員を集めて作った野球部で甲子園を目指す。
高校野球の爽やかな話とドーピングのドロドロした話の2つの話が陽と陰になっている。
本城雅人さんの「英雄の条件」に続き読んだ本作もドーピングの話だった。