- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041058619
感想・レビュー・書評
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見えているものにも、見えてはいけないものにも、結局何からもとり憑かれているんだなぁ。
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2018/2/8(木曜日)
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幻想怪奇な物語を6篇収録してある短編集。どの物語も最後にぞわぞわとした恐怖で終わるが、私は中でも「山荘奇譚」の最後が怖くてならない。夜中に読まなくて良かったと心底思った。
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嫌だな他に女がいるなんて。家族の大事のときに他の女の扱いがうまくできないのなら、付き合わなければいいのに。妻にバレる、これだけはあってはならない。たとえ、自分が秘密にしておくのが気持ち悪くなっても。それがルールだよね。それができないのなら、手出ししないこっちゃ。
心に闇を抱えているから異形のものを見るのだろうしな。心を反映させているのだよ、きっと。 -
「異形のものたち」というタイトル、帯の幻想怪奇小説集というフレーズに惹かれて購入しました。
もともと幻想小説を好んで読んでいるため、6篇にそれぞれどんな「異形」が隠されているのか、かなり期待して読みました。
しかし、「異形」はほぼ6篇全て人の霊的なものに限られており、主人公の境遇や舞台も似通っていたため、期待した未知なる感覚を得る事はできませんでした。
また、ほぼ全てに不倫や浮気、離婚が関わっており、読み進むうちに、またか…またこのパターンか…といった意識がちらつき、少々興がさめる時がありました。
そうした先入観なしに読めば、文章は非常に読みやすく、スムーズに楽しめたと思います。
個人的には最後の「緋色の窓」が好きです。