- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041064344
感想・レビュー・書評
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伏線の回収やラストのあっと思わせる感じがあまり感じられなかった。物語の真相も、ある程度予想できてあまり目新しい感じはしない。SFとはいえトリックに無理がある感じも否めない。物語のほとんどが絵との接触と城の世界の探索のくだりで占められているので、謎解き部分があっさりと終わってしまったのも少し消化不良だった。
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面白くなかった。
スッキリしなかった。
それほど思い入れのない絵の中の少女は、ましな人生を手に入れたのに、主人公の女の子は今まで通り。
いじめっ子は、特にお咎め無しで終わったのが何だか悲しかった。何かあってもワザとらしくて変な話になったのだろうが、スッキリしなかったのは確かなので仕方がない。
絵の中に入り込む仕組みがよくわからないから、物語に入り込めなかった。
ちょっと残念 -
親の手伝いて行った先でデッサン画を見つけた真。
美術部で同級生の珠美。
フリーライターのパクさん。
伊音ちゃん。
自己防衛本能。
辛くて嫌なことがあった時に こうしたフィクションの世界へ逃げることはあると思う。
フィクションの世界と本物の世界をつなぐ ちょっぴり切なくて、ちょっぴり嬉しくなる素敵なお話でした。
今までに読んだことがない宮部みゆきの世界観がここにあった!! -
中学3年生の真が偶然見つけた「古城のデッサン」そのデッサンの世界に入ってしまい、そこから奥深いストーリーが進んで行く。
奥深いストーリーと書いたのは単なる冒険物語に終わらず、それぞれ登場人物の家庭環境が現代に見え隠れする様々な社会問題点をベースとしている事が、このファンタジーに深みを増していったと思う。 -
ミステリーでもあり、RPGのような冒険小説でもあり、懐かしい痛みを感じる青春小説でもあった。私は物語中のような選択を迫られたらどうするだろう?と第四章を読みながら考えていた。
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自分のことを「壁」だと言い、中学校では空気のような存在の慎。ある日、銀行で変わった絵と出会う。訳あって家に持ち帰ると、なんとその絵はアバターを描き込むことで絵の世界に入り込むことが出来る不思議な絵だった…。移動時間に読む用に書店で慌てて選んだ。パッと見て「絵に入り込む」「冒険小説」というワードに惹かれて購入。少年が絵の中での冒険を通して大きく成長する王道ファンタジー小説かと思いきや、ミステリ要素強め。絵の中を探索するシーンはワクワクするが、絵に入り込んだ後の副作用や、同輩であり協力者の珠美、後に仲間に加わるパクさんの過去、城に囚われている謎の少女と10年前に現実世界で起きた失踪事件など、暗い部分も多い。そして終盤で物語は意外にもSFチックに。自分のした選択に後悔してる人、過去から踏み出せずにいる人に薦めたい。
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リーディングカンパニーで朗読を聞いてから文庫化を待っていた。
それぞれの持つ自分ではどうしようもない事情が、自分の昔の悩みだったり環境だったりと重なって切ない。
「入り込むこと」は本を夢中になって読む人にはわかりやすい感覚だが、文章にするとこう表現されるのかと感服した。 -
前半はドキドキわくわくしながら読んでいたが後半ちょっと無理やりまとめた感じで物足りなかった。