蟹工船・党生活者 (角川文庫)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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本棚登録 : 285
レビュー : 28
  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041068021

作品紹介・あらすじ

オホーツクのソ連領海を侵して蟹を捕り、缶詰に加工する蟹工船では、貧困層出身の人々が奴隷のような過酷な労働を強いられている。船には海軍の軍艦が寄り添い、この搾取が「国策」により行われていることを示していた…。「ワーキングプア」の文学として脚光を浴びる、日本プロレタリア文学の金字塔「蟹工船」。小林多喜二虐殺後、遺作として発表された「党生活者」。新たに雨宮処凛による解説も加えた、文字が読みやすい新装版。

感想・レビュー・書評

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  •  カニ缶製造舟の過酷な労働実態について。読んでいて大変辛いが、一度読むにはいい。こういう時代もあったんだよなと思うのは無駄じゃない。
     ただし、読むのは辛い(二回目)。精神力をガジガジと削られる。

  • 『蟹工船』
    プロレタリア文学。とても読みやすい。
    労働環境は劣悪であったが団結していくことで立ち向かっていく姿は今にも通じるものがある。

  • 「遙か昔のプロレタリア文学」って印象しかなかったけど、思った以上に現代に通じている部分があって怖い。社畜文学。

  • 蟹工船のラストが印象に残る。
    途中はさておき、個人的にラストが印象に残ったのは「海の向こうで戦争が始まる」以来かもしれません。単なる記憶喪失かもしれませんがw

    党生活者。小林多喜二のその後を考えると、酷い時代だと実感する。今はより陰湿になっているだけで衆愚が酷い時代であることは変わらないかもしれませんけど。

    払ってもいい金額:1000円

  • 蟹工船だけ読了。
    なんだかんだ言って読んでなかった作品。
    労働者に対する保護が浸透してなく、劣悪な労働環境
    が蟹工船で働く人間を苦しめる。
    このような時代に生きた労働者達の上に、今の日本の
    労働基準法や労働組合法がある、ということを考えると
    感慨深いものがある。

  • 2013/08/21読了。札幌に行ったときに、なにか北海道らしいものをと思って購入。そのとき読んでいた『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』の影響もあり。
    『蟹工船』『党生活者』の2編収録。
    『蟹工船』は、最近若者によく読まれているということで興味をもっていましたが、恥ずかしながら歴史に疎いもので、巻末の解説を読んでからやっと、この小説が書かれた背景を知り、なぜ最近また注目されているのか腹落ちしました。近現代史はもっとちゃんと知っておかないとな…。
    『蟹工船』の映画も見てみよう。

  • プロレタリア文学とかそういうの抜きにしても物語として面白かった。
    さすがたっきー!
    新装版だからか?読みやすかったし。
    しかし、啓蒙として考えた場合はどうなんでしょうかね。
    「党生活者」なんて、「俺は搾取され続ける大衆のために己を犠牲にしても戦わねばならぬ」という壮大な思想に酔ってる感も漂っててちょいと鼻白む部分もあったりする。
    自分の生活費のために、女をカフェで働かせてしかも「あいつは自覚が足りない」とか。今見たら、とっても酷いw
    ブルジョワの搾取っぷりも鬼畜だったんでしょうけど。

  • プロレタリア文学の代表的作品。多少ご都合主義的なところや、現在だと理解しづらい点もあるが、苦悩の果てに希望を見出す点、団結して搾取に対して反旗を翻す点が今から見ても興味深い。

  • 今なんかリバイバルしてるらしーね?

    現代社会はまさに蟹工船の中!…とはいえないけど、
    何となく似てるような。
    登場人物をみていると、なかなか現実とかぶるよね

    変えたいけどそう思うだけの人
    ぬるま湯につかって思考停止してる人
    変えちゃう人

    結局だれかが変えないと何も変わらない
    「いつかどーにかなる」は
    だれかがどーにかしないと、ならないのだ!

    この人の本の終わり方は、いつも私を焦らせる。

  • 思っていた以上に面白かった。赤いからどうこうではなく、物語的な面白さが本作、特に党生活者にはあった。この時代、というか古典文学によくある個人の心情の深い考察ではなく、それこそドラマのようなストーリーを主眼としている。


    蟹工船は‥‥とにかく臭かった。文字から臭いが飛んで来ているかのよう。そして解説にあった個人の消滅というワードのとうり、あまりにも個人の特徴が没却していたのがわかる。それが党生活者では改善され、共産党闘争の中にも恋愛を含みつつ、個人の問題を集団への回帰を両立させていた。解説ではこの点について自己犠牲ととらえ、マイナス材料としていたが、むしろ私はそれこそ集団への敬意ではないのかと思う。

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