くらやみガールズトーク

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 373
感想 : 52
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041073988

感想・レビュー・書評

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  • 短編集だけど、だいたい後味悪かった。
    新感覚ホラー小説(?)って感じの不気味さ。
    生活の中の、特に女性特有の「死」がちょいちょい出てきて
    「花嫁衣装」は思わぬところで共感してしまって不覚にも泣いてしまった。
    「子育て幽霊」は今後分かっていくものなんだろうな、と既に母親になってる友人たちを見てると思う。

    「死」ってそんな特別なものじゃない。
    日常にごろごろ転がってるもの。
    そう感じる一冊。

  • 謎が解けたのは、中学の入学式の日だった。
    陽菜は少女漫画の絵が描ける。左向きの顔だけでなく、右向きの顔も上手だった。同じクラスだったあの子は、テレビゲームのサウンドトラックを音楽室のピアノで完全に再現できる。あの子は校舎の裏庭で前方後円墳を作ってみんなを笑わせた。アニメの主人公の服に似せた袖が膨らんだシャツ。夜店で買った銀色のネックレス。雑誌のおまけについていたプラスチックのブレスレット。安物の防具とそれぞれの得技で身を固め、陽菜たちは自分たちはそれぞれ違う魅力あると思っていた。
    でも、ブロード生地のブレザーとスカートを着せられた途端、陽菜たちは同じになってしまった。違うのは蛍光灯の光のように 白い襟から生えた顔だけだ。その顔の違いを審査するために、制服があるように陽菜は思えた。これはなんて残酷な!

    「どうして、差別はなくならないと思う?」
    うまく考えがまとまらず、さっきまで思ってたことが口に出た。
    「・・・自分は差別をしていないって、思ってる人が多いから」

  • 全体的に不気味なホラー作品のようだった。帯に書かれた紹介文にはまったく共感できない。唯一、「帰り道」は最後に希望が見える話だったかな。この作品を読むと、結婚や出産がマイナスな出来事としか捉えられなくなるような。。

  • ガールズトーク
    なかなかざわざわする
    まさに、やみ

  • 短編集みたいで、読みやすかった。

  • 誰かのガールズトークに耳をそばだてて聞いているようなそんな感じ。特に藁人形と変わるために死にゆくあなたへがお気に入り。読みやすかったです。

  • 女性のリアルな悩みが詰まった短編集。

    男性視点で読むと、そんなに難しく考えなくてもいいのでは‥とも思えちゃう。

    でも、登場人物たちの心理を表す独特な感情表現によって、女性の立場に引きずりこまれ、女性ならではの苦労を痛感させられる。

  • 怖い話。結局どうなったの?と理解できない内容もあった。

  • 階段と絡めて女性の人生を描いている
    じわじわ怖く、じわじわ悲しい
    こんな怖くて悲しい世界で生きていかなきゃいけないのか…と辛くなる
    でも私だけじゃないんだね、ともおもうのかな?
    生きてあげようかな、って思えるのかな?

  • 幽霊とか怪談のお話。
    藁人形を打っていたのが誰か気になる。
    中学生の話しはわかるなー。
    じゃない方はツライ。

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著者プロフィール

東京都中野区生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2009年、『マタタビ潔子の猫魂』(「ゴボウ潔子の猫魂」を改題)でメディアファクトリーが主催する第4回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞し、作家デビュー。13年、『駅物語』が大ヒットに。15年、『海に降る』が連続ドラマ化された。現代の働く女性、子育て中の女性たちの支持をうける。主な作品に『賢者の石、売ります』『超聴覚者 七川小春 真実への潜入』『真壁家の相続』『わたし、定時で帰ります。』など。

「2022年 『くらやみガールズトーク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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