くらやみガールズトーク

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 373
感想 : 52
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041073988

感想・レビュー・書評

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  • これは面白くない。
    短編小説で、ネガティブな話ばかり。
    女性にはあるのかもしれんが、読んでいて面白くない。

  • +++
    女性の人生には通過儀礼が沢山ある。たとえば結婚。もう21世紀だというのに、当然のように夫の名字を与えられ、旧姓は消えてしまう。気づいた時は自分が自分でなくなり、夫の家の「モノ」とされてしまうのではないかという不安は、胸の奥にとじこめればとじこめるほど、強いエネルギーに育って、くらやみの扉をこじあけてしまう。他にも、独り暮らし、恋、子育て、親の痴ほう……。自分で選んだ人生のはずなのに、古い社会通念の箱に押し込められ、じわじわと別のものに変容させられていくのはなぜなのだろう? そんな誰にも言えない恐怖を、静かに見つめ、解放してくれる物語。新しい時代を自由に自分らしく生きたいと願う女性たちへの応援歌。30代、40代の女性たちの代弁者・朱野帰子の最新作!
    +++

    よく考えてみれば、特に変わったことが書かれているわけではない。何となく普通だと思い、深く考えることなく受け入れてやってきたことが、ほんの少し視点をずらしてみてみるだけで、こんなにも普通でなくなり、歪んだものに見えてくることに驚きさえ覚える。そしてそんな自分にまた驚くのである。なんと不用意に生きてきたことか、と。でも、いちいちここに引っかかっていたら、現実には恐ろしく生き辛いだろうな、とも思う。鈍感で居られるからこそ、心の平安を得られるのかもしれない、とも思う。とはいえ、いちいち腑に落ちてしまう一冊でもあった。

  • 面倒臭い男とかかわり合いになるのもごめんだな。あ、だめだ、と思ったらすぐさま逃げ出しそう、あたし。
    結婚して親戚付き合いが始まっても、それなりの距離感は必要。深入りしないことだと思う。離れすぎて文句を言う人はいないだろうけど、近すぎるというのは窮屈。
    ハマってしまってから相手に奥さんがいるとわかったら、ってかどう考えても行動がおかしいのに気づかないもんなのか。言ってることが調子良すぎなんだけどね〜。それで藁人形というのもわからなくもないが、呪ったりすると自分に返ってくるって。
    他人のことより自分のことを優先すべきなのかも。優先しすぎも考えようだけども。何事もほどほどにってことか。

  • 今までと作風がまったく違うので驚愕。
    ホラー短編集。
    でもデビュー作の雰囲気に近いのかも?

  • 「女」であることの暗黒面を描いた作品でした。
    個人的には『花嫁衣装』がすごく気持ち悪いというか、怖かったですね。「結婚」と言うと明るいイメージがあるけれど、「相手の色に染まります」というのが女にとってどんなに大変で、我慢を強いられることか。
    それでも上手くやっていける人が多いから、制度として成り立っているんだろうけど・・・。世の中の常識がおかしいと、気付いている女性も沢山いると思います。

    自分を何度も殺しながら生きていくことで、女は強くなる。
    そうして強くなった女たちは、いつか自分を虐げてきたものたちへ復讐するため、水面下で爪を研いでいるのかもしれません。

  • 少しおかしい、なにか不思議で、ちょっと不気味な体験の短編集。どの話も、どこかスッキリしない、見事に爽快感のない短編(笑)でも、現実の闇、こういうのあるんだろうなぁ…と思う。

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著者プロフィール

東京都中野区生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2009年、『マタタビ潔子の猫魂』(「ゴボウ潔子の猫魂」を改題)でメディアファクトリーが主催する第4回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞し、作家デビュー。13年、『駅物語』が大ヒットに。15年、『海に降る』が連続ドラマ化された。現代の働く女性、子育て中の女性たちの支持をうける。主な作品に『賢者の石、売ります』『超聴覚者 七川小春 真実への潜入』『真壁家の相続』『わたし、定時で帰ります。』など。

「2022年 『くらやみガールズトーク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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