女生徒 (角川文庫クラシックス た 1-2)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041099025

感想・レビュー・書評

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  • 女生徒。彼女の移り変わる躍動感たっぷりの頭の中を無遠慮に覗いてしまったような小説だ。いけない、いけない。ねえ。お父さん。

  • 太宰治の短編集ですね。
    十四編の女性を主人公にした短編集です。独白形式は太宰治の得意とする文体ですが、とても柔らかく難しい語句も無く、優しい文章で綴られいます。
    太宰治人気の秘密がそこにあるように思えますね。
    太宰さんは母親が病弱で乳母と子守りの女性によって育てられましたから、女性の言葉や仕草が絶妙に表現出来るのかも知れませんね。父権時代に喧しく育ってないのが太宰文学の柱かな。
    ともあれ久し振りに太宰作品にふれて心も温まる思いでした。

    • 地球っこさん
      ひだまりトマトさん、こんばんは。
      はじめまして。

      たくさんの「いいね」をありがとうございます。

      ひだまりトマトさんの本棚も、そしてレビュ...
      ひだまりトマトさん、こんばんは。
      はじめまして。

      たくさんの「いいね」をありがとうございます。

      ひだまりトマトさんの本棚も、そしてレビューもやさしい雰囲気ですね。
      2022/07/07
  • 文章の書きたかに惹かれた。これが太宰なのか。
    図書館で借りたものでまだ全部は読めてないが、また時間をかけてゆっくり読もうと思う。

  • 内容はどうということはないですが、太宰治はどうしてそんなに女子の気持ちがわかるんだ、という思いになります。

  • 子どもでも大人でもない中間にいるあのかんじ。人には言えないような汚らしい心、アンビバレンスな感情、嫌なほどころころ変化する気持ち。これが世間でいう「思春期」というものか。この漢字三文字の中に秘められているものがぎっしりとつまっている作品だと思う。今日一日、「私」の気分に憑りつかれてしまったようだ。

  • 高校生の時にこれに出会ったらどんなになっただろう。
    思春期特有の思考のぐるぐる。
    もう子どもではなくて、でも大人でもないから「おつきあい」や「それなり」というのができず、そんな半端な状態が汚ならしく感じてわざと無邪気にふるまってみせたり。自分以外を軽んじたかと思うと持ち上げて自分を卑下してみたり。
    空や草や花で気分がコロリと変わるけどそれも長続きしない。

    この苦しい感じ、なんで太宰治は少女だったこともないのにこんなに占い師みたいに見事言い当てるんだろう?

  • おそらく男女で感想が大分変わるであろう、太宰の女性語りの小説集。太宰は女なんじゃと思わせられる作品ばかり

  • これって女の人が書いたの?って思うほど。心理描写が自然ですごく好き。こういう書き方は太宰治にしかできないと思う。

  • もっと面白いものも
    もっと感動するものも
    あるけれど

    わたしのなかで
    太宰治がいちばん近くなったお話。

    だいすきです。

  • 「葉桜と魔笛」、「皮膚と心」、「きりぎりす」、「恥」…挙げたら限がないけど、とにかく全て描写が綺麗だし、やっぱり太宰は女性視点の話が上手だと再確認した。太宰が苦手だと思っている人に是非読んでほしい。

  • 2008.10.18読了。

  • 気がついてください。
    気がつかないでください。
    気が狂ってしまいそうなの。

  • 太宰治の作品。昭和20〜30年ごろの女学生の心を成り切ったように透視した作品。
    父が死んだ次の日から話が始まり、少女が1日を終えるまでを書いてある。

  • 高校時代の愛読書だけど中学生でも読めると思う。短編集。

  • 女性の独白形式で書かれた作品を集めた短編集。とても読みやすい。
    基本的には暗い話。しかし遊び心のある作品が多い。

    『恥』が特によかった。笑える。が、「小説家は人の屑よ」と書かれている。
    『女生徒』はあんまりわからなかった。
    『灯籠』『皮膚と心』『千代女』『貨幣』『饗応婦人』がオススメ。

  • 「人間失格」の表現豊かでありながらの怖さに太宰治は結構苦手だったんですが、こちらはすんなり読めました。男の人なのに女の子のはなしを此処まで丁寧に書けるってすげぇと思いました。
    色々と価値観が変わる。

  • 太宰の読者の女の人の日記にヒントを得て作ったらしい。その日記そのまんまじゃないかって言う人と、太宰なりの作品に作り変えているって言う人とがいるみたいだけど、その前にそういう発想がすごい。主人公の思想に心当たりがいっぱいあって、エッセイみたいで楽しく読みました。やっぱり太宰は抜群です。

  • きりぎりす、おさんが好き。
    2006.06.26

  • 女性らしいステキな本

  • 恐れ多くも暴露しますと、あたくし、この作品の描写にかなり影響を受けております。
    …あ、才能は別よ、才能は(大汗)
    時代背景のギャップは否めませんが、オンナノコの感性がリアル!
    初めて読んだときの妙なドギマギ感を、今でも覚えています。

著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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