代償 (単行本)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.61
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本棚登録 : 503
感想 : 73
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  • Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041107102

作品紹介・あらすじ

不幸な境遇のため、遠縁の達也と暮らすことになった少年・圭輔。新たな友人・寿人に安らぎを得たものの、魔の手は容赦なく圭輔を追いつめた。長じて弁護士となった圭輔に、収監された達也から弁護依頼が舞い込み。

感想・レビュー・書評

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  • ぶちオモロ

    ってな事で、伊岡瞬の『代償』

    伊岡さん二冊目

    不審者もオモロかったけど、こちらも裏切らないと言うより更にオモロかった

    圭輔を助けてあげたいって想いと、達也を地獄へ落としたい想いのシーソーゲーム的展開にハラハラしっぱなし

    人を陥れる天才ってホンマに居ると思うんよね、怖いね

    わしは人たらしになりたいけど

    伊岡さん作品はちょっと網羅したいな

    これ映画とかになってもオモロいじゃろなぁ

    2021年62冊目

  • クズの中のクズが現れる!

    クズの名は浅沼達也

    今までに見たことないぐらいクズ野郎
    自分がいい思いをするのと同じぐらい他人が不幸になることがうれしくてしかたない、それを生きがいとも思っている

    ついでに母親の道子もクズ
    ふたりは血の繋がりがない親子

    第一部は、ある事故のため両親を亡くした圭介が遠縁にあたる達也と暮らすことになる
    小学六年から中学卒業まで共に過ごすことになるが、クズふたりの魔の手が圭介をどんどん追い込んでいく

    第二部は、圭介が大人になり弁護士となったところから始まる
    そんなある日、ある事件で収監された達也から弁護依頼が舞い込み
    圭介は依頼を受けることになるが・・・

    本作はとにかく達也親子のクズっぷりがすごい!
    少年時代のちょっとした悪さならまだしも、小学生でここまでするのかという驚きと、後々分かってくる卑劣な行為、達也と母親のおぞましい関係…

    伊岡さんはまだ二作品しか読んでいませんが、なんだか引き込まれていきそうな予感

    • kuma0504さん
      1Q84O1さん、コメントありがとうございます。
      そうですよね、単体で使われるようになったのは、最近ですよね。
      私の仮説は、アホ、バカの代替...
      1Q84O1さん、コメントありがとうございます。
      そうですよね、単体で使われるようになったのは、最近ですよね。
      私の仮説は、アホ、バカの代替というのではなくて、新たな需要が生じて使われ始めた、という事です。
      Amazonで「クズ」を検索すると、一番古い本の題名は「クズの本懐(漫画)」です。それでも2012年に連載開始。漫画ですから、その時までにクズが単体で使われていたことを示していると思われます。どういうクズかというと、主人公たちはアホでもバカでもなくて、表面はいい子の学生でも中身はふしだらだったりの酷い奴らという内容の恋愛漫画(?)らしいです。まぁ読んでみないと実際にはわかりませんが。

      書いていて、思いつきましたが、クズの前段階は「ゲス(下衆」)という言葉を使っていた気がします。これは多分昭和の頃から単体で使われていた。

      私の仮説は、クズの単体化にはSNSの発達で、誰もが「批評家」になったのと比例して、クズが使われ始めたということです。クズもゲスも品性劣るということでは同列なのですが、ゲスは正しく見た目も品性劣る場合が多く、クズは見た目は良くても(例えば上流市民)品性劣る人間を、SNSでクズ呼ばわりしたら「受けた(イイねされた)」ことで一気に広まったのでは。

      等々、いろいろ考えたこの数日でした(^^;)。誰か「クズの思想史」とか書いてくれないかな。多分もっと歴史的に辿れば、「悪人」とか「悪党」とかの呼び名の歴史まで行くとは思うのですが‥‥。

      長々とすみませんでした。
      ちょっと思いついたので、此処を借りて展開してしまいました。
      2023/10/07
    • ゆーき本さん
      ね!ね!
      達也 キングオブクズだったでしょ!!!
      ۹(◦`H´◦)۶
      ね!ね!
      達也 キングオブクズだったでしょ!!!
      ۹(◦`H´◦)۶
      2023/10/10
    • 1Q84O1さん
      まさに!
      クズ以外に言いようがないです…
      まさに!
      クズ以外に言いようがないです…
      2023/10/10
  • なんと言うか…。もうちょっと救いがあれば…。

  • 前半あまりに気持ち悪いし腹立たしいし読むのやめようかと思った。最期スッキリさせてくれるんでしょうねと希望を持って読む本というのも珍しい。

  • 圭輔の辛い少年時代が終わってほっとした。大人になった圭輔が、悪童達也をこてんぱんにやっつけると思ったら、またいじめられてる。後半もっと早い段階で、達也と道子を懲らしめて欲しかった。読むとムカムカする。

  • 「第1部」「第2部」の2編。
    初めて伊岡瞬さんの作品を読みました。

    「第1部」
    本当に読むことが辛くて苦しくて読み進めたくないと思ってしまうような気持ちに何度もなりました。
    圭輔はどうして何も言わないのか、どうして、、と思ってしまう場面が多々あったのですが当時まだ小学生、加えて圭輔の性格を考えると確かにしょうがないことなのか、、と考えてしまいました。

    「第2部」
    第1部のように達也の性格などの嫌な部分がでてきて本当に辛いと思いながらも一気に読み進んでしまいました。
    後半でやっと圭輔達の反撃が見れて本当に良かったです。

  • うーん。
    面白いといえば面白い。
    結局、生まれた時から狂ってる。
    頭の良い彼がなぜその職業なのか、謎。
    あと牛島夫妻がいい人すぎて、謎。

  • 読みやすく
    難なく最後まで読みきった
    4日で読めた

    みかが襲われたこと
    なくなったこと

    なんとなく予想できていた。

    先が読めたとまでは言いきれないけど、やっぱり。と思う節は数ヶ所あった。

  • イヤミスやけども、面白さがずば抜けて止まらなくなる。
    不愉快極まりない達也をどうやっつけるのか、どれだけ悪行をつけるのか、気になって一気読み。圭輔もうちょっと強くなってほしいとは思うけど。
    起承転結が綺麗で、ハラハラドキドキ味わえる良い作品だった。

  • 圭輔は、遠縁の達也との生活で最悪な境遇に。寿人と出会い、苦境を脱し弁護士になるが、収監された達也と再会する。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。2005年『いつか、虹の向こうへ』(『約束』を改題)で、第25回「横溝正史ミステリ大賞」と「テレビ東京賞」をW受賞し、作家デビュー。16年『代償』で「啓文堂書店文庫大賞」を受賞し、50万部超えのベストセラーとなった。19年『悪寒』で、またも「啓文堂書店文庫大賞」を受賞し、30万部超えのベストセラーとなる。その他著書に、『奔流の海』『仮面』『朽ちゆく庭』『白い闇の獣』『残像』等がある。

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