- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041113219
作品紹介・あらすじ
街から山に行き、山から街に帰る――。登山前の心配、不安、期待、憧れは、下山後には高揚した疲労感と安堵感を伴って酒の味を美味しくさせる。山への飽くなき憧憬と、町田の酒場で抱く日々の感慨。その間を振り子のように行き来する哀愁画伯は、今日も山で過ごした忘れがたい記憶をたどり、抒情を綴る。約70点のイラストと長年の登山経験に基づく実になるコラムを収録。熾火のような熱い気持ちが胸に沸く、珠玉のエッセイ集。
感想・レビュー・書評
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酒量の多さや、家庭人としての適当さ、勤め人としてのモラルの低さにやや引くものの、文才が素晴らしい。ちょっとした言い回しに、現代のエッセイにはない味わい深さが感じられる。 ひょっとして私たちは四角四面に、生真面目になりすぎているのだろうか。昭和の時代は、男性も女性もほどほどに寄り道をすることで、上手にガス抜きをしながら日々生きていたのかなぁ、と思いを馳せる。私たちがおそらく失ってしまいつつある、無駄の美しさがここにあるような気がした。
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イラストレータの山を中心としたコラム。人生も終盤に差し掛かり地元町田でのんびり過ごす日々。
登山の思い出、町田に残された自然と行きつけの店。亡くなった友人との思い出など。ペーソスに富んだエッセイ。