決定版 戦略プロフェッショナル 戦略独創経営を拓く

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041127933

感想・レビュー・書評

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  • 今まで働いた上司、先輩たちが口を揃えてオススメしていた本をようやく読みました。

    オススメしている理由が分かります。非常に読みやすい部分はあるのですが、それにしても主人公の黒岩がかっこよすぎる。目指していくビジネスマンとして最高にカッコイイ。

    年齢的に近いのもあって、早くああなりたいと思った。

    また。各種フレームワークなどの実戦での使い方なども書いてある点がすごくよい。これが20年以上前の本だと思うのと、やっぱり必要なことは時代が変わっても変わらないんだと思った

  • ・シンプルでわかりやすい論理でリーダーシップを発揮する
    ・上司から求められたものは必ず100%を返す。できれば120%を返す。その追加20%の付加価値の差が、いずれアマかプロ化の実力の違いにつながっていく
    ・戦略を組織に落とし込む
    1) トップ自らが「ハンズオン」のスタイルで事業組織に立ち入る
    2) 経営幹部に対する戦略教育を行う。彼らの戦略リテラシー(戦略の読み書き能力)を画期的に上げることを狙う
    3) それを受けてトップと幹部は、熱くなって新戦略を立案する
    4) その戦略を彼らは、自らの手で、組織一体になって実行に移す
    5) このステップで事業革新を目指すと同時に、経営者人材が育成される
    ・粗利益を画期的に上げる方法が見つけられないなら「構造的」に魅力のない事業である可能性が高い
    ・事業の説明
     業績→市場の規模、成長率→競合→当社の強み、弱み
    ・会社を強くするためには、組織の適度な不安定化が常に必要である。それが最大の効果を発揮するためには、同時または先行して、社内に向けて戦略目標が提示されていなければならない。みなさそれに向けて努力を結集し始めたとき、組織の中に「ゆらぎ」がうまれ、それがさらに大きなアンバランスを受容する素地となる。だから問題は、当面の戦略目標を以下に設定し、組織のベクトルを束ねられるかどうかである
    ・社内のだれもが理解できる「単純な目標」と、その実現を支援するための一連の施策。それによって「目標と現実のギャップ」に橋を架ける。組織の中で「戦略意識」を醸成し、社員が共通の「戦略言語」をしゃべるようにならなくてはならない
    ・行動管理をうまく活用するためのポイント
    1) しつこく実行する。頻度を決め何カ月でもやり続ける
    2) 報告対象に「漏れ」や「例外」を作らない。そこから無駄が生まれる
    3) 管理チャートの数や種類を少なくする
    ・抜本改革の時間軸は二年
    ・不振会社を元気にするために改革を目指す場合、戦略をいじり始める前に、まず「創る、作る、売る」の組織機能が「肥大化」していないかを点検する。事業組織ごとに「創る、作る、売る」のワンセットが含まれていて、自律的に経営のできる小ぶりな体制を整えることを狙う。顧客ないし競合に対して、組織の対応スピードが上がり、自社の強みが最速で発揮されるようなビジネスプロセス・組織のコンセプトを目指す

  • セグメント訳の章が目から鱗だった。

  • 文庫本から追加された箇所があり、購入して良かった。
    筆者に感想を伝えられるサイトあり。

  • 備忘録
    ・そもそも論への回帰
    事業改革や新戦略の実行を決めて、想定外のリスクやトラブルに陥ると人々の考えや動きはバラバラになる。死の谷の前兆。その時に重要なのはそもそもの考えや狙いはなんなのか?を反芻すること

    ・地域の特殊性
    社員が業界の特殊性や地域の特殊性の言葉を出す時経営者は黄色信号である。それは新しい考えや戦略に対する抵抗の表現である。

    ・戦略はシンプルかどうか
    市場全体の俯瞰→戦略製品の抽出→製品優位性の確認→価格と利益構造のチェック→戦略ロジックの策定→組織の強み弱み→市場ターゲットの絞り→戦略展開の時間軸→価値観の混乱化→新戦略の実行プログラム

    いい戦略はお父さんが家に帰って夕食を食べながら子供に説明してもわかるくらいシンプル

    ・ジュピター拡販のセグメント魅力度
    アドオン方式の感受性とベッド数でセグメンテーションしどこを捨てて、どこを優先するかを選定。

    ・営業行動におけるコード化
    進捗状況をA〜1回訪問などコード化することで進捗状況を見える化

    ・組織のモノトーン化
    行動管理や進捗管理はやりすぎるといわゆる遊びの部分がなく発想が生まれづらくなる。人間的な部分と戦略部分のバランスが大事。

  • 三枝さんの戦略プロフェッショナルが自伝的要素と三枝さんの解説を追加してアップデートされた決定版。
    ご自身の最初の就職先である財閥系企業からBCGへの転職、MBA留学、プロテックでの改革が語られる。
    自伝的要素はあまり知らなかったけど、草創期のBCGでのアベグレンとの出会い、お別れ会での弔辞的メッセージなどは泣けてくる。まだコンサルが虚業扱いされインターネットもなく情報もないなかでの転職の決断は計り知れない不安感があったと思う。そしてBCGアメリカでの勤務など、トップオブトップのコンサルファームでの働き方はそれはそれで興味深い。そして退職してのMBA留学。決断や覚悟の仕方がやはり一流で、このような腹の括り方が凡人との違いという気もする。
    そして、そのあとからのプロテックの改革。これは前著でも語られていることではあるけれど、すでにあるデータを整理、構造化することで課題や進むべき方向性を示していくアプローチはまさに戦略コンサル的。かつ、社員が動くように分かりやすくしめすスキル。プロ経営者とはかくあるべしという感があり、憧れる。
    まさに名著。再読は必須。

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著者プロフィール

(株)ミスミグループ本社名誉会長・第2期創業者。一橋大学卒業、スタンフォード大学MBA。20代で三井系企業を経て、ボストン・コンサルティング・グループの国内採用第1号コンサルタント。32歳で日米合弁会社の常務、翌年社長就任。次いでベンチャー再生等二社の社長を歴任。41歳から事業再生専門家として16年間不振事業の再生に当たる。2002年、ミスミCEOに就任。同社を340人の商社からグローバル1万人超の国際企業に成長させ、2021年から現職。一橋大学大学院客員教授など歴任。著書4冊の累計100万部。

「2023年 『決定版 V字回復の経営 2年で会社を変えられますか? 「戦略プロフェッショナル・シリーズ」第2巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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