- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041130797
作品紹介・あらすじ
アラカン(61歳)の家政婦さん。
子どもを救うためにニューヨークへ……密航!?
61歳のハリスおばさんと親友バターフィルドおばさんは夫を亡くしロンドンで家政婦をしている。お隣のヘンリー少年が里親に殴られていると知り、彼を実の父がいる米国へつれて行きたいと願うが、貧しい2人には無理だった。ところが得意先の社長夫妻のニューヨーク転勤に同行することになりチャンス到来。無謀にも少年を密航させようとするが…。何歳(いくつ)になっても夢をあきらめない大人たちの物語、第2弾。今度は恋も? 解説・矢崎存美
※本書は、1980年12月に刊行された『ハリスおばさんニューヨークへ行く』(講談社文庫)を、現代向けに加筆修正し、角川文庫化したものです。原題:Mrs Harris Goes to New York
【絶賛の声】
「ミセス・ハリスはフィクションの偉大な創造物のひとつであり、彼女と知り合いだと感じるほどリアルで、本当に不思議な存在だ。彼女の魅力は尽きない」(ジュスティーヌ・ピカルディ)
「ギャリコの魔法に屈しないことはほとんど不可能だ」(タイムズ・リテラリー・サプリメント)
感想・レビュー・書評
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養子先で、ある時から母親からの養育費が送られてこなくなり、家族ぐるみで虐められる少年。
気の毒に思った隣人のハリスおばさんらが、実の父親を探しにアメリカへ密入国させる企て。
父親の正体が現実的なのが、前作のディオールのドレスの落ちの悲惨さと同様、相変わらず大人向けという感じで良い。
少年は大人しくて賢い子なので、印象が薄かった。
ハリスおばさんが究極に困った時には、ディオールのドレスの神託に頼るというやり方が面白く、共感もできた。 -
主人公(私の中ではミセスハリスではなく、昔ながらのハリスおばさん)がニューヨークに行くこと以外、ストーリーは完全に忘れていた。
ハリスおばさんの味方をしてくれる人がたくさん現れて、(そうでない人もいるけど)気持ちよくお話は進む。
モスクワ行きと国会行きも復刊されないかなあ。 -
素敵なハリスおばさんの冒険第2弾。身寄りのない少年のパパを探しに大都会へ。そんなにうまくいくわけない!んだが、時代背景と人の善意(とSNSの欠如)があいまって、心温まる結果にたどりつく大人の童話。んだが、甘いばかりではなくて、自身の考えのなさを猛省したり挫折を味わう描写もちゃんとある。
「ひたすら骨を折って、目的のためにがんばることですよ。そうすれば、なんとかなります。しかしそれは、結果としては望みどおりではないかもしれないし、それとも予想外のものになるかもしれないのです」という“ドレス“からのご託宣が響きます。 -
ハリスさん、第2弾。
ハリスさんみたいな、年上(ほぼ母)の友達が私にもいるんですよ。
つい、その方を思い出しながら読んでしまう。
今回も衝撃的なこと、ハリスさんの企み、涙、そして優しさが溢れてました。
どうしてこうも、ハリスさんの周りはみんな幸せになっていくのかな。
本当に素敵な人なんだろうな…
ハリスさんみたいになりたいです。
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ハリスおばさんが隣に住む男の子ヘンリーが里親からの暴力から救うために本物の父親探しにニューヨークへ。
今回は自分のお金ではなく、家政婦の仕事としてニューヨークに行けることに。ハリスおばさんとバターフィルドおばさんも一緒。
向こう見ずなところはあるけどハリスおばさんの行動力が凄く、ハラハラしつつも楽しい冒険劇だった。
ニューヨークに行けさえすればなんとかなると思ってたら道中から既に一筋縄ではいかない。ハリスおばさんは自分の行動に反省し、悲壮感に暮れることも。
それでもハリスおばさん明るさ、コミュ力に惹きつけられた周囲の人々がなんとか協力しようと動く。前作に続き今作もハリスおばさんの人柄の魅力に溢れてる。読んでいて自然と応援したくなった。
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再読。ハリスおばさんが抱える難題を「私たちの」と言ってくれた運転手さんが印象に残っていました。今読むと侯爵もでした。ハリスおばさんの人としての魅力ですね。今作はハッピーエンド!良かった!「ハリスおばさんは、こぼしたミルクをおしがって泣く人種ではなかった」。梵天丸もかくありたい。
https://bit.ly/3KnwWAl
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