翳った旋舞 (角川文庫 緑 227-39)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041227398

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  • 三沢順子は 新聞社の資料調査部に 配属された。
    地味な仕事であるが、重要な仕事だ。
    (今では、インターネットがありこの作業は少なくなっているはずだ。)人物の写真を間違えることで、会社に激震が走る。
    部長は世渡り上手で 腰掛け。
    次長は麻雀、競馬、競輪にでかけてしまう。
    新聞社は余裕があったのか緩んでいた。
    川北編集局長が 弛みを一掃するような懲罰人事をおこなう。
    順子はいたたまれなくて 辞表を出そうとすることから、
    人生の変化が始まる。

    真佐子は順子の高校時代の友達で、銀座の一流クラブのホステス。
    人のあしらい方がうまく、一流と言われる人たちとの付き合いがある。
    江木郁子は会社の電話交換手。
    この女が ネタバレ行為をする。
    昔はのんびりしていたのだ。

    川北 テレビの丸橋、海野辰平。
    順子の前には 次々と 雲の上の人にあっていく。
    そこでみる 人物は 卑屈に見えた。
    順子は 酔っぱらって ビールを海野辰平にかける。

    順子は 大きな人生の転換を迎えたのだった。

    松本清張の文章は 丁寧に組み立てられ
    女が 成長する様を克明に描く。
    よくわからない 女 のこころ が おもしろい。
    河内三津子という存在が アンチテーゼ。

著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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