死化粧 (角川文庫 緑 307-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041307014

感想・レビュー・書評

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  • 本当にまじめな作品。
    医師という視点で真っ向勝負しています。

    と、言うか医師という職業は
    あこがれるものだけれども
    なってしまうとどこか冷めた
    視点になってしまうようです。

    表題作がその際たるものでしょう。
    彼はもう、肉親の死を悟っていたのです。
    だけれども、それを分かち合えるものはいない…

    そんな中、手術のときは
    どうしても情がわくのでしょうね。
    思わぬ行動をとるのですから。

    最後に出てくる「霙」も
    やるせなさを覚えます。
    どうしても、弱者に対する偏見
    蔑視はなくならないでしょうね。
    そう、人が持つ醜い感情「優越感」が
    邪魔をするのですから…

著者プロフィール

1933年北海道生まれ。札幌医科大学卒。1970年『光と影』で直木賞。80年『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で吉川英治文学賞受賞。2003年には菊池寛賞を受賞。著書は『失楽園』『鈍感力』など多数。2014年没。

「2021年 『いのちを守る 医療時代小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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