ワンス・ア・イヤー: 私はいかに傷つき、いかに戦ったか (角川文庫 は 4-31)
- KADOKAWA (1997年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041579312
感想・レビュー・書評
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23歳から36歳まで、スターの階段を駆け抜けた、ベストセラー作家の自伝的長編小説。
1年で1章。
濃い人生、書く事はたくさんあるでしょうが、長々と書いても読む方は飽きてしまう。
そこを、もう終わり?と思うくらい短く(でも、それがすごくちょうどいい)テンポ良く書き上げる力量も、
夢中になって読んでるうちは小気味いいけど、ふと我に返ると、自伝的小説なのにそんな出来事や心の内まで暴露しちゃってもいいの??と思う程の内容を書き上げる度胸も、
本当に素晴らしいと圧倒される1冊でした。
「野心のススメ」を先に読んでいて、この本を次は読んでみたいと思っていたので満足、どころか、思っていた以上に読めてよかった1冊でした。
女性が社会に進出してきている今の時代だからこそ、野心に満ちた女性の本は世に出回っていますが、20年以上も前にこんな本を世に出したことがまずすごい。
それはさておき、一人の女性の物語として読んだとき、仕事も恋も結婚も、上手くいかないことがありつつも、すべてを手に入れた作者の生き様に勇気づけられます。
勇気づけられ、強く生きられるような気がしてきます。
そしてやっぱり文才がある林さんの作品、これから他の作品を読んでいくのも楽しみです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
女性が強欲であることは下品であるように見られる。
たしかに上品さは感じない。
けれどもこれが強く生きていく上で、必要不可欠なものかもしれない。 -
林麻里子さん初めて読んだけどすごく共感できる。考え方や価値観が似てると思った。
ちょうど今日大で話題だし読んでみよっかなって簡単な気持ちで手に取った本だったけど、興味持てて良かった!次は物語読みたい〜! -
2.00
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自伝的小説だから、なんか透けて色々見えて楽しい。
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『私はもうこの男の手の届かないところにいる』
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150602*読了
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はあちゅうさんの紹介をみて。ここまで自らの野心を、計算高さを、嫉妬をさらけだし、またパワーにして、自らの決めた、時には誰も通ったことのないステップをのぼっていく様はいっそ清々しい。他の自伝的小説も読んでみたくなった。講談社現代新書の「野心のすすめ」も読み返したくなった。「芸能人ではないからと自分を高みに置き、そのくせ芸能界のおいしいところだけ食べようとしている女。それほど若くもない、器量もよくない女。その女をいたぶることなど、彼にとってなんでもないことなのだ。」pp.142-143/「それから三つめはね」「僕に惚れないでくれ」「ギャハハ」p.151/なんとなく心にのこったシーン。
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林真理子が書く男女のドロドロはいつもリアル。
自信家で潔癖なイメージはありましたが、男関係に関しては書いてる小説とは違い保守的な人だと思ってました。ですが、読んでみるとけっこう性にオープン。
セフレもいるし、この男と寝たいと思うと実行しちゃう人。
自信家だけど、成功したからこそ書ける自伝(笑) -
自伝的小説