- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784042106159
感想・レビュー・書評
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ジャケット良いね。金子国義。
訳もおもしろい。リズムがある。 -
初めてこういう類の本を読んだ。
キャピュレット家主催の宴会の場で出会ったロミオとジュリエットが一目惚れした。
紳士淑女の極みのような人格が、互いを想うときには言葉も振舞いも取り乱してしまう様が印象的であった。
その互いの身分とのギャップから、どれほど好きなのかを読者に印象づけていた。
しかし何故お互いに好きになったのか?その背景が理解できなかった。
「モンタギュー家とキャピュレット家の和解」「平和はいいことだ(争いはくだらない)」という結論ありきで紡がれた物語という印象を拭いきれず、創作とはいえ、作者の作為を感じざるをえないのが残念であった。
そして最後の「モンタギュー家とキャピュレット家の和解」についても、一見するとハッピーエンドのように思われる。
しかし、これは「身近な者を失いたくない」「身近なものを失うことで初めてその残酷さを知る」という、あまりにも露骨な自己本位の表れであり、手放しに喜べる話ではないのではないか。
もちろんこの物語は悲劇に分類にされているわけだから、美談として捉えるのはそもそも間違っているのかもしれない。
しかしこのような観点からも、物語を捉えることも必要ではないだろうか。
全体を通しては、平安時代のような言い回しの回りくどさを感じて、「一体何なんだこいつらは」と思い、ふと平安時代の文学にも通ずるところがあると感じた。
しかしそれは、慎みとは真逆の精神によるもので、自己顕示やナルシスト、皮肉といった、日本ではあまり褒められない動機によるものであると感じた。
また、あとがきの部分に「リアリズムを否定することで現れる醍醐味」のようなことが語られていたが、全くそのとおりであると思う。
そして、あえてリアリズムの視点で以って、そこから見えてくる矛盾を見出し、それを受け止めることで感じる面白さというものもあると考える。
そもそもリアリズムの視点に立てばあのような言い回しなどありえなないが、あの非現実性が文学の可能性を広げ、読者に楽しみを提供してくれているのだと思う。 -
授業でレポートを書くために読みました。
何となく話は知ってたけどちゃんと読んだのは初めて。
もっと悲劇的なイメージだったけど、以外と下ネタか多くてびっくり(笑)
しかも、出会って何日目でこの展開にいったの、これ?
色々と、驚きの連続でした。 -
大学時代にゼミの発表課題として選択した作品。
テラスでの「あぁロミオ、あなたはどうしてロミオなの」は超有名な台詞ですが、元々ソネットを多用している作品なのでこれ以外にも美しいフレーズは沢山出てきます。
日本でも舞台などで公演されている「ウエストサイド物語」はこのロミオとジュリエットが元になっている作品。 -
タイトルだけは聞いたことがあった。
劇口調だが、重要な所は分かったし参考になった。 -
借本。
翻訳者の違いを感じたくて借りてみました。
読みやすくて、わかりやすくて、面白い。
言葉遊びが凄い!