ピノッキオの冒険: 新訳 (角川文庫 コ 14-1)

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042916017

感想・レビュー・書評

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  • ◆あゝピノッキオ! 楽な方楽しい方に流されて、反省も態度にあらわす前に過去のものになっちゃって、どこまでもうちのムスコみたい >_< …と読み進めてきたけれど。あれ?あれ?ひょっとしたらこれは私みたい⁈(笑) ◆人の弱さがコミカルに、うっかりすると他人事みたいに笑いとばせるほど軽いタッチで描き出されている。◆そんな自分の弱さから堕落していくのをとめてくれるのは、やっぱり大切な家族の存在。夜空に輝く目当ての星。◆訳:大岡玲 イラストは牧野千穂。ぼんやりとした素朴なピノッキオ。人間未満の感じがよく出ている。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「人間未満の感じがよく出ている。」
      挿絵を見るために図書館に予約しようかな、、、「ピノキオ」はウォルト・ディズニーのアニメーションの印象が...
      「人間未満の感じがよく出ている。」
      挿絵を見るために図書館に予約しようかな、、、「ピノキオ」はウォルト・ディズニーのアニメーションの印象が強く、後は子ども向きの翻訳を読んだコトがあるくらい、、、原作とは、どれくらい違うのかなぁ、、、
      2014/04/28
    • lttrsさん
      イラストは絵本『うきわねこ』や『ゆきがふる』で今をときめく牧野千穂さんですが、案外さっぱりした物足りないくらいの絵です。でもそこがよかった。...
      イラストは絵本『うきわねこ』や『ゆきがふる』で今をときめく牧野千穂さんですが、案外さっぱりした物足りないくらいの絵です。でもそこがよかった。図書館にあったら、手にとってみてくださいね。
      原作との違いは…ジミー・クロケット…。ぜひ読んでみてください(笑)
      2014/05/10
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「原作との違いは…ジミー・クロケット…。」
      ほー、ディズニー版では、ちょっとぴり頼りない良心を「大人の演技」をしていますたが、、、気になり...
      「原作との違いは…ジミー・クロケット…。」
      ほー、ディズニー版では、ちょっとぴり頼りない良心を「大人の演技」をしていますたが、、、気になりますね。
      原作ではないピノキオは、幾つか読みたい本があって、、、
      ロバート・クーヴァー「老ピノッキオ、ヴェネツィアに帰る」 作品社
      手塚治虫「ピノキオ」講談社 (記憶が曖昧なのですが、ディズニー版を元に、一味効かせているらしい)。。。
      2014/05/12
  • 梨といえば、連想するのが、『ピノッキオの冒険』だ。木切れから人形になって間もないピノッキオが空腹を訴えて、作り主のジェッペットから彼の朝飯用だった3個の梨を差し出され、最初は皮と芯は食べないといいながら、あとになって全部食べてしまう場面は、忘れられない。

    忘れられない場面は、『ピノッキオの冒険』には沢山ある。気ままで、無責任で、率直で、変に素直で、無鉄砲なピノッキオは子供がその子供らしさで大人を惹きつける類の特徴を悉く備えていることが、大人になって再読した今、よくわかる。

    自分が子供だったときに読んだ『ピノッキオの冒険』は、何か恐ろしい物語として印象づけられた。死んだ少女であるかのような仙女の初登場の仕方は異様だし、ピノッキオをペテンにかけるネコとキツネは嫌らしい。ロバになったまま死んでしまうトウシンはあまりにも悲惨、フカの腹の中でジェッペットと再会するピノッキオの運命は数奇すぎる……。

    最近のファンタジーものが何か抽象的で、社会背景もおぼろげな中で、主人公が正体のはっきりしない敵を相手にむやみに戦うのに比べ、『ピノッキオの冒険』は具体的だ。社会背景も、大人や子供が抱える困難もくっきりと描かれていて、ピノッキオの行動が招く神秘や奇怪や美の場面を背後からがっちりと支えている。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      子ども向きのダイジェストしか読んだコトが無いのと、ディズニーアニメのイメージが強くて、、、(ピノキオが持っていたのはリンゴで、オネスト・ジョ...
      子ども向きのダイジェストしか読んだコトが無いのと、ディズニーアニメのイメージが強くて、、、(ピノキオが持っていたのはリンゴで、オネスト・ジョンに食べられちゃったような)。取って付けたようなハッピーエンドと、闇が存在したままなのがシックリこなかったなぁ。ディズニーアニメを元にした手塚治虫の漫画では、ピノキオがロバを率いて突撃するシーンがあったようなウロオボエの記憶が、、、と思い出しています。
      2012/04/24
  • 読友お二人の推薦本。子供向けの抄訳版ではなく、完訳版を読むのは初めてだ。芥川賞作家の大岡玲の訳文。読むのに時間はかからないが、思っていたよりはずっと長編。内容的には単純なお伽話ではなく、随所に苦みが散りばめられていたり、時には残酷であったりもする。ピノッキオは、子どもの持つある種の本質をシンボリックに表現したものだろうが、それはどちらかというと負の側面である。結末は明るく肯定的に終わってはいるが、それでも抜け殻となったあやつり人形は、どこか不気味さを漂わせているようだ。

  • はじめに書かれたときは15章で終わっていて、「悪い子は結局こうなるんだよ。おしまい。」と、童話によくある救いのない結末だったそうです。

    これでもかというくらいの不良のピノッキオに、読んでいるうちに「そっちに行ってはだめよ!」「目の届くところにいてちょうだい」「何回言わせたら気が済むの!」と、親であるかのような気分になる。だから嫌いにもなれず、ピノッキオと一緒に心を痛める。

    牛乳のためにつらい仕事に堪えるピノッキオが、はじめに服を売って教科書を買ったジェッペットじいさんと重なった。
    子どもが、昔してもらったことを自分もしてあげられるように成長する、という話には弱いです。
    童話とは思えないくらい心にのこった。

  •  ディズニーのアニメで衝撃を受け、オリジナルを読んでみた。1883年に書かれたイタリア童話の名作。作者のコッローディ氏は学校の教科書も執筆していたそうだから、多分に教育指導的目的からこの寓話は創作されたものと想像される。実に説教話のにほひがぷんぷん。子供たちを一堂に集めて朗読会など開き、「はい、こんな悪い子になっちゃいけませんよぅ」、と悪ガキどもを諭すような仕掛けがわんさか。ピノッキオがことごとく引っかかる悪への誘いに、「ピノッキオ~! ダメだよ~! 悪いお友達について行っちゃぁ!」と叫ぶ児童たちの姿が目に浮かぶ。まさにドリフにおける、「志村~! うしろ!うしろ~!!」状態だったのではと想像する。
    (続きはブログで)http://syousanokioku.at.webry.info/200908/article_5.html

  • 第107回アワヒニビブリオバトル&全国大会予選で紹介された本です。ハイブリッド開催。@全国大会予選。
    2023.12.29

  • 伊集院光の深夜ラジオから。

    読んだ訳が違ったのか、氏が感銘を受けたという箇所はさらっと読み過ごしてしまったが、同じくディズニーのアトラクションには乗ってみたいと思わされた。

    お話としては、ピノッキオの迂闊さにイライラさせられ通しで、これをどう料理するとディズニーアニメになるんだろうと不思議になる。

    昔いとこの家にあった小さな人形は、かしの木モックだったか、ピコリーノだったか。画像を見てもイマイチピンとこない。

  • 知っていた話とちょっと違って、実に面白い!
    挿し絵もかわいい。読む価値あり!

  • #英語 The Adventures of Pinocchio
    #原題 伊語 Le Avventure Di Pinocchio by Carlo Collodi

    幼少時、TVアニメで描かれるおじいさんが不憫で辛かった。結末がこんな展開だったとは

  • 小さい頃に見たアニメのピノキオ物語で、嘘をつくと鼻が伸びてしまう事は覚えていたが、こんな波瀾万丈であったとは。。。この世では、いろいろと騙され、失敗し、自分も揺らぎ、後悔を心に刻まないと、一皮向けないのだ。面白く、あっという間に読み終えた。

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著者プロフィール

イタリアの作家。トスカーナ大公国のフィレンツェ出身。音楽・演劇・政治・文化批評など、その執筆分野は非常に多岐にわたる。代表作に『ピノキオ』。

「2016年 『ピノキオ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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