千里眼 優しい悪魔 上 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043836222

感想・レビュー・書評

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  • やっとダビデの素性が明らかになる話。一番ダビデが好きなので出てくるだけでうれしくなります。一見すると非情な行動に見えるけれど森だけでなく木にもしっかり目を向けているダビデ。ジェニファーがノンクオリアとつるんでいるけれどダビデが粛清に来てしまうかな。。

  • 松岡圭祐による千里眼新シリーズ第9弾の上巻。
    本作では久しぶりにダビデが本領を発揮し、世の中を大きく動かす様がまざまざと描かれる。それはインドネシア大津波で精神を病んだ女性を正気に戻して欲しいという弟の依頼を叶えるためにアフリカで核爆発を起こさせるほどの実力を持っている。そのアフリカでも、ボタン恐怖症に陥った娘を治して欲しいという独裁者の依頼を受け、一週間でそれを解決して見せる。その手法は冷酷でもあり、人の命と引き換えに利益を得るメフィストコンサルティングの大黒柱として揺るぎない地位を得ていることを改めて読者に実感させる。
    その対比のように、同じ特別顧問であってもジェニファー・レインは雑で詰めの甘い人物として描かれ、美由紀の手によってその存在が白日の元にさらされる。
    メフィストコンサルティングにノン・クオリアが絡み、物語の先が気になる。相変わらずのテンポの良さでページを繰る手を休ませない。美由紀とダビデがこののちどのように絡んでくるのかも興味を引く要素の一つだ。

  • 前作での裁判を反省して、臨床心理士として平穏な日々を送っていた美由紀の前に、ジェニファーレインが捨て身で美由紀抹殺に乗り出す。計画は杜撰で、警察に逮捕されるジェニファー。しかし彼女はノンクオリアと手を結んでいた! メフィスト対ノンクオリア。美由紀はどちらにつくのか・・・

  • ダビデ久々!

  • 千里眼シリーズ。ダビデとジェニファーと美由紀の絡みというファンには、それだけでワクワクするものがある設定。上巻はこんなものかなという感じだったが、下巻に期待したい。

  • 美由紀とダビデが図らずしも同じ精神病を治療するのですが、治療法がまったく違うのがなんだかおかしかったです。
    ダビデの日常や過去もかいまみえて隠れダビデファンとしては嬉しい一冊でした。

  • スマトラでの大地震。
    ものすごい財産を持った女性が、そのショックでPTSDに。
    4年ものあいだ、面倒をみてきた弟が
    岬美由紀に、カウンセリングを依頼。
    ところが、弟の欲深さを知った美由紀は・・・。

    その弟は、メフィストコンサルティングのダビデに依頼してしまう・・・。

    日本に戻った美由紀は、嵯峨の患者の「ボタン恐怖症」の女性。順子を
    交互にみることになり。
    その女性の症状のきっかけは、無差別殺人を目撃したことだったため、
    執拗にマスコミが追いかけてくる。
    軽井沢へ療養がてら美由紀は、連れ出し、そこでマスコミの対応をすることで
    順子は、自分の責任を果たしたいという思いからも開放されることになる。

    ところが、美由紀のいるところに事件あり。
    順子に近付いてきた男性。
    学生の部活の顧問の知り合いだったと声をかけてきたが・・・
    実は、ジェニファーの手下。

    それを知った美由紀は、やはりおとなしくは出来ないと、
    順子のためにも、無差別殺人を犯した犯人を捜すことを始めてしまう。。。

    しかし、この新シリーズ、
    最後の最後で、ダビデだの、ジェニファーだのが、
    美由紀と直接対決をついにすることになるんだね。
    なんか現実感がなくて、不思議な感じなんだけど・・

    「物語」として読むには、小説なんだから、別にいいのかなー
    現実感がなくても。
    この世界観は独特なので。。

著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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