約束 (角川文庫 い 60-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043854011

感想・レビュー・書評

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  • 7編からなる短編小説でした。
    この本は辛いことから立ち直ることがテーマになっています。
    すべての短編がとてもよくできていて、どれもとても心に響きました。
    特に最初の「約束」は池田小学校事件を思って書かれた作品です。
    短編とは思えないしっかりした作品ばかりでした。
    この本は大事に持っていて、なにか悩みなどがあれば読み返したいと思います。

  •  苦しみから立ち直り再び前を向いて歩き出そうとする人々を描いた短編集。左足を事故で失った息子がダイビングを始める『青いエグジット』、不登校の中学生と廃品回収のおじいさんとの友情描く『夕日へ続く道』に心を揺さぶられた。『天国のベル』も良かった。いかにもフィクションな展開だが、遺された家族が幸せに暮らせるのならこんな奇跡が起きても良いと思う。傷ついたり心が疲れている時に読むのがオススメ。

  • 「約束 石田衣良」
    2006年9月頃

    僕の声はでかいわけでもないが、よく通るらしい。
    5Fフロアのちょうど真ん中あたりに座っている僕は、
    部署の人との会話がよく筒抜けになっているらしく、
    ある日は「給料が安い。やっていけない・・」とぼやいたら、
    3日後に人事部長に呼び出され、1時間会議室で説教され、
    吐きそうになった。

    ということで、
    「最近、家で暇なときなにやっとるん?」って聞かれて、
    「読書」
    「珍しい・・なにをよんどるん?」って聞かれて、
    「石田衣良」って言ったら、翌日、僕のとなりの空いている席(物置代わり)に、
    この本が置いてあった。
    1日は誰のか知らないから、放っておいたけど、
    誰もなんで置いてあるか知らないっていうので、頂戴しました。
    ありがとう。面白かったです。

    それにしても「衣良」がいっぱつで変換できん。

  • 久々に石田衣良読んだんですが、面白かった!!!!石田衣良作品の中でもナンバーワンを争うほどに面白かった!短編だけど読み応えあり!!!

    実際の事件を目の当たりにして書き出したというこの一冊。なんだかそれぞれの事件なり苦悩がより身近に感じられるものでした。

    涙無しでは、、、というほどのものではないけど、なんとなく辛く険しい道のりをそれぞれ強く歩んで行く姿に、そっと寄り添うような気持ちになる。

    他人の不幸として読んでかわいそうかわいそうと涙するってよりは、大変だろうけど頑張ってみますか!って気持ちにさせてくれる一冊でした!!!

  • まず、本の表紙が気に入りました。
    内容もあたたかく、とても読みやすかったです。
    私は『天国のベル』という話が1番好きです。

  • 今日読み終わった本は  石田 衣良 【約束】
    ドラマで美丘ー君がいた日々ーが良かったので読んでみようと思って買ってみました
    池袋ウエストゲートパークもこの人ですね
    感動できる短編が7つ入っています
    全部短編とは思えないほど凄く濃い内容でした
    家族がメインの短編ですが、どれもこれもいい
    親友を突然失った男の子、リストラに晒され、息子に侮蔑されながらも日常に踏みとどまり続ける父、不登校を続ける少年が出会った廃品回収の老人、女で1つで仕事を抱えながら育てた息子を襲った思いがけない病____苦しみながら立ち上がり、もう一度人生を歩き出す人々の姿を鮮やかに切り取った短編集。
    天国のベル と 夕日へ続く道 と ハートストーン が特に良かったです
    あとがきも良かったなぁ
    この本は泣ける

  • 泣ける本…っと言うことで読んでみました。
    短編が入っています。
    「天国のベル」が一番良かったかな^^

  • 短編集なんですが、タイトル作の約束、ちょっとうつくしい子どもを思い出しました。子どもの心の意外な脆さ、自傷する小学生なんて本当はいてはいけないのに、様々な理由で実在するんだよなあと現代を憂いた。
    全体的に好感がもてるけど、ひとり桜だけあんまりしっくりこなかったです。
    一番好きなのは 夕日へ続く道 かなー。
    現代っ子のサバサバした、物事分かり切ったようなとこがうまく描かれてて、あながちそれが間違いじゃない、とか。
    でも、その時間違ってる、違和感があると感じても、みんなと同じなのが滑稽でも、屁理屈こねず学校はいっとけっていうシンプルな話なんだけど、石田さんの描く子どもって現代の子どもサンプルAみたいな感じなのが多いのに、血の通ったおっさん描くのもうまいんだなーって感心した。
    そのおっさんとサンプルAが同軸に立って違和感ない。なんかそれすごいって思った。
    エヴァンゲリオンの子達が波平に叱られるみたいな。
    短編の中の一作なのですごい短いのに、おっさんの言葉に泣きそうになった。
    こんな大人になっちゃダメだ。
    自分のことそんなふうに言える大人がいまどのくらいいるのだろう。
    そう言える人に限って誰かの役に立ってるんだよねー。誰かの人生を覆すような。

  • 切ないお話しがたくさんの短編集。
    約束
    青いエグジット
    天国のベル
    冬のライダー
    夕日へ続く道
    ひとり桜
    ハートストーン

    「天国のベル」
    難聴の雄太と話せないひかる。その2人に天国のベルが聞こえる。切なく感動的なストーリーで自然と涙がこぼれた。

  • 全7粒の清涼剤。
    ひとつひとつの短編が「生きる」ことに対する温かい思いがあふれている。
    石田氏の短編集に共通する体温が、本作でも感じられる。

    何かとギスギスした今の世の中だからこそ、読みたい一冊。

著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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