- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043944804
作品紹介・あらすじ
夫を事故で亡くした私は、小学生の息子をひとりで育てながら、傷心の日々を送っていた。寂しく迎えたクリスマスイブの夜、解約せずにいた夫の携帯電話からメールが送られてきて…(「聖夜のメール」より)。不倫を疑う妻、若い部下の扱いに戸惑う中年部長、仕事に行き詰まったキャリアウーマン…どこにでもいる普通の人たちに起こった、8つの小さな奇跡。日常の些細な出来事を丁寧に掬い取った、心あたたまる家族小説集。
感想・レビュー・書評
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森浩美さんの家族小説です。この本も8編の短編があります。その中で良いなと思ったのは「思い出バトン」「噛み合わせ」でした。森浩美さんの小説は、読後に家族や相手を思いやる気持ちが伝わってくるところです。私は、この小説も心が癒されるものだと思います。
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些細な家族の日常を切り取った短編集。家族だからこそ僅かな成長が嬉しいし、言えずに心に仕舞うこのもあるし、時々ぴりりと毒も吐く。
我が家も含めてどの家も少なからず平穏無事な家庭ではないからこそ、どこかの話に引っかかるものがあるのだと思う。
読み終わるとき、ほっこりと心が暖かくなった。 -
女性作家なのかと思い込みながらずっと読んでた。あとがきで男性だと知った(笑)
読みやすく、どの話も『その先』を感じさせる終わり方だった。 -
今となっては、どんな高価な宝石よりも、息子の成長を見守る一緒の時間がほしかった。人は、本当に大切なものを知るために、大きな犠牲を払わなければならないのだ。(聖夜のメールより)
本当に心に染みる。 -
いくつかの短篇が収録された本。
どのシチュエーションにも
共感できるところ、
心をつかまれるところがあって、
気楽に読めるのに何回涙したことか。
涙を出すと、
心が浄化される気がする。
メンタルデトックス、
させてもらいました。 -
どこかに同じ話が転がっていそうなそんな状況でも、それでも頑張ろうと意を新たにする人たちのささやかな物語。[more]決して華美ではないし、たぶんどの短編もそれほど大きな印象は残らないと思う。だけど確かにその人が見つめた灯りがどこかに点っていると思えて、「よかったね」とほんのりと心温まる。
個人的には「褒め屋」と「噛み合わせ」が好き。 -
あまり感情移入できなかった
よくあるようなエピソードとか、昔っぽい男性目線の感覚がちょっと合わなかった
いいフレーズは少しあったかな、ってかんじ
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遊び、家事、仕事に追われる日々の中では振り返ることができない、日常の中に潜む小さな幸せ、喜びが潜んでいることに気付くことができました。家族メインの題材であり、登場人物と自分自身同じ感情、感覚を共感は出来なかったが短編読みやすかった。関東が現場の話がほとんどだったので、九州を題材にした話があれば自分自身は場面の背景が思い描きやすいと感じた。