ドラフト最下位

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044005269

作品紹介・あらすじ

ある年に、最後に名前を呼ばれた男たちを追って――。
球界の片隅にあった驚き、苦悩、思いがけない栄光を描く。

公式戦登板なしでプロ入りした男 高橋顕法/再生された男 田畑一也/最下位から千葉の誇りになった男 福浦和也/最下位を拒否した男 高瀬逸夫/球団幹部に出世した男 大木勝年/日米野球でやってきた男 鈴木弘/隠しダマの男 清水清人/9並びの男 吉川勝成/ゼロ契約の男 橋本泰由/勘違いしない男 松下圭太/2年連続最下位指名を受けた男 由田慎太郎/ありえなかった男 三輪正義/ポテンシャルが眠る男 鈴木駿也/怪物だった男 伊藤拓郎/1と99の男 今野龍太/育成の星になった男 長谷川潤

感想・レビュー・書評

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  • ドラフト最下位指名された元選手達のインタビューと評伝。実力評価され続ける世界の厳しさ、華々しいデビューを飾る同期のスター達をよそ目にもがく視点が生々しい。
    プロに入れば、指名順は関係ない。その言葉を信じて頑張るも、王道を行くスターと比べれば実力を試すチャンスの数と猶予の数に、大きな差があるという現実。
    掲載された選手たちの中でも、シンデレラストーリーは元ロッテ福浦くらいだった。

  • あんまり現役時代を知ってる選手おらへんかったけど、読み物として面白かった。

    印象に残ってるのは、由田と三輪。

    由田はオリックスにおったから知ってたけど入団経緯は初めて知った。早稲田で鳥谷・青木と並んでる選手ってイメージやったけど、全然違ってて、なんというかって気持ちになった。

    三輪はこんなマインドでもプロになれて、生き残る選手もおるんやって率直にすごいと思う。

  • 続けて面白い本に巡り合えてうれしい限り。
    テーマはタイトル通りの「ドラフト最下位」。掲載順も良い並びだと思えるのは、今現在私が30後半だからだろう。同年代から上に下に。
    しかしまぁ改めて厳しい世界だ。普通の社会人なら若手で通る20代後半ですら、現役のNPB選手として続けられているのは一人しかいないんだから。

  • 2020年プロ野球セ・リーグの首位打者であった
    佐野恵太選手は、2016年のドラフトではDeNA
    ベイスターズの最下位である9位だったことは、
    多くのメディアで周知のことです。

    プロ野球でのドラフト会議では、毎年絶対に1位
    指名されると予想される話題の選手が出てきます。

    その反面、最初から順に指名していくわけですか
    ら最後に指名される選手も必ずいます。

    その最後に指名される選手は、失礼ながら全く
    無名と言っていいのですが、スタートは横一線
    なのです。

    そんな結果が全ての世界で、最下位選手たちが
    どんな野球人生を送ってきたのか。

    「えっ、あの選手も最下位指名選手だったのか」
    と驚くくらいのスター選手もいます。

    まさしく実力の世界で彼らがどういう気構えで
    上昇していったのか。一方で夢破れた人も当然
    います。

    それらの悲喜こもごもを知ることができる一冊
    です。

  • エピソードが濃い。ドラフト最下位だけあって遠回りをしてプロに辿り着いている。今野選手は2020年からヤクルトでプレーしてるので応援。

  • まえがきによると、野球人口に対するドラフト指名率は0.03%で東大合格より狭き門。

    指名された選手はそれだけでエリートのはずだけど、本書に出てくる選手たちは「底辺」からの脱却するためにひたすら練習に明け暮れる。時には試合に出ることなく、ほぼ一年。しかし、それが報われるとは限らない。

    本人たちの苦労も大変だが、彼らの力を信じて練習に付き合い、アドバイスする二軍の監督やコーチたちの影響力は計り知れない。二軍こそチームの根幹だと思う。

  • ある年に、最後に名前を呼ばれた男たちを追って―。福浦和也、田畑一也、三輪正義、伊藤拓郎、今野龍太、長谷川潤ほか。球界の片隅にあった驚き、苦悩、思いがけない栄光を描く。

    着眼点がよい。野村再生工場、ありましたね。

  • 2019年刊。
    古い時代からまだ現役の選手まで。出世頭は200本安打を打ったロッテの福浦、あとそれぞれにそれぞれの人生ドラマ。

  • プロの世界は同一条件での競争とはいえ、実際には入団時の期待が大きすぎても小さすぎてもやりづらい面がある、だからドラフト4位あたりから名選手に育つケースも多いと何かで読んだ記憶がある。周囲の期待がそれほどでもないが、即見切られるほどでもなく、また本人たちも自らを卑下しすぎることもなくハングリー精神を強く保つことができるポジションに置かれるからだと。
    イチローや前田智徳なども。
    そんな中、ドラフト最下位選手の中にもどこかで見聞きした名前があり、野球後の人生も含めて一度は栄光の舞台に立った彼らの中に、何かしら光る部分を感じた。

  • ドラフトがあるといつも1位は気にするが最下位は気にした事は無かった。
    最下位にもドラマがあるんだよね。
    最下位も1位もプロ野球選手に変わりはない。
    やはり違うんですね。

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著者プロフィール

1975年生まれ。神奈川県茅ケ崎市出身。ライター、コラムニスト。著書に『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』『それでも気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』『プロ野球最期の言葉』『4522敗の記憶 ホエールズ&ベイスターズ涙の球団史』『止めたバットでツーベース』『ドラフト最下位』など。

「2023年 『地方に行っても気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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