ビブリア古書堂の事件手帖5 ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)
- KADOKAWA (2014年1月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048662260
感想・レビュー・書評
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栞子さんシリーズ5作目
各話の推理要素はさておき、何はともあれ大輔と栞子さんの恋愛事情に大きな進展が...
この二人の恋愛模様はお互いに嫌味が無くて見ていて気持ちいい
そして肝心の推理パートだが、どれも驚愕とまでは行かなくとも緻密に話が展開されていき伏線も回収されていく
何より栞子さんのトリビア的お話が楽しい
そしてラストで一気に不穏な空気が...詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
断章Ⅰがしんみりくる、というところに、自身の年齢を感じそうになりましたが、"自分の越し方をかへりみて、か" の気持ちとか。
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静かにあたためてきた想い。無骨な青年店員の告白は美しき女店主との関係に波紋を投じる――今はただ待ってほしい、だった。ぎこちない二人を結びつけたのは、またしても古書だった。謎めいたいわくに秘められていたのは、過去と今、人と人、思わぬ繋がり。脆いようで強固な人の想いに触れ、何かが変わる気がした。たが、それを試すかのように、彼女の母が現れる。邂逅は必然――彼女は母を待っていたのか? すべての答えの出る時が迫っていた。
(2014年)
— 目次 —
プロローグ リチャード・ブローティガン『愛のゆくえ』(新潮文庫)
第一話 『彷書月刊』(弘隆社・彷徨舎)
第二話 手塚治虫『ブラック・ジャック』(秋田書店)
第三話 寺山修司『われに五月を』(作品社)
エピローグ リチャード・ブローティガン『愛のゆくえ』(新潮文庫)
参考文献(敬称略)
あとがき -
母と似ていると実感している栞子さんの恐れていること。それに対していとも簡単に答えを出した大輔。古書にまつわる謎解きは栞子さんにはかなわないが、このときにはやるなと思わせてくれた。
まだまだこれから先どうなるのか楽しみ。 -
インプットするだけじゃなく、アウトプットもしたい栞子さんに共感。
お母さんみたいな生き方も否定はできないけど、近づいては欲しくない。
関係ないところにいて欲しい。
前巻では大輔が、今回は栞子が頑張った。 -
手塚治虫にもスランプの時期があったというのは、かなり意外だった。
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雑誌『彷書月刊』を大量に持ち込んでは
しばらくすると買い戻しにくるという
妙な客が鎌倉の古書店をまわっているらしい。
古書店仲間の滝野から聞いた大輔は
自分の店に戻るなり
店長の栞子にその話を伝えた。
そのとき、まさにその客が来店して…。
(『彷書月刊』)
滝野の妹で栞子の友人でもあるリュウの依頼で
知人の亡き父親の書斎から
手塚治虫の漫画が抜き取られた事件を相談された2人。
犯人は身内だとわかっているのだが
その理由がわからない。
(『ブラック・ジャック』)
その他、ブローディガンや寺山修司の
作品をモチーフに綴られる古書をめぐるミステリ。
えっ、物語の中では
まだ半年くらいしか時間経過してないんかい!
ぜんぜん、そんな気がしないのは何故(笑)
今回は、せどり屋の志田さんの
過去がわかってみたり
栞子さんが母親と少し向き合ってみたり。
『ブラック・ジャック』のネタの回…
その漫画の内容自体はちっとも覚えてないけど
さまざまな装丁があるってところは
だいたい想像できる自分のオタっぷりに苦笑。
私が読んだ記憶があるのは
秋田書店のフツ〜のコミックス版でした。 -
ついに付き合った〜⸜❤︎⸝長かった笑
でもこの2人ならそんじょそこらの出来合いのカップルみたいに「恋している自分」を楽しむだけってことはしないだろうから、色々安心してほんわかした気持ちで見てられる(*´▽`)ノノ
ブラックジャックの回、特に版とか単行本・文庫本とか出版社の違いとか色々出てきてめっちゃ混乱した…(;・∀・)斜め読みしてしまった。少し読んだことあるけど絵が好きになれないから無理だ〜
滝野リュウみたいなかっこいい女性になりたい。スーツ着てカフェ(描写的にスタバ?)でコーヒー飲みながら本読んで…って理想像!!
田中敏夫、反省してる雰囲気の描写あったけど最後に出てきたか…。でも他の誰か関わってる気がするんだけど( ´-` ).。o() -
最後の話は、寺山修司と結び付けなくてもよさそう。初期の話と比べると、それぞれのエピソードが弱い気がするが、サクサク読めて、全体的としては満足できた。
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栞子さんVSお母さんが、切な過ぎて、とこでボタンを掛け違いたのかなあー。
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あまずっぱいすなー
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次々と読みたくなります
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「ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~」
お久しぶりです。
第4巻を読了してから随分経ってしまった。なんと読んだのは2013年。経ち過ぎだろっ!前巻は江戸川乱歩を扱っていて、ざっと書評を見て物語を思い出せたくらいだから面白かったはず。であれば次を読む流れなのに、どうして手が止まってしまったのか。色恋沙汰展開に嫌気が差したのかな?
それから約6年ぶりのビブリアシリーズ(シリーズものでこのスパンは最高記録なはずだ)。良い感じのところまで読んだ故の完結まで読もう!と言う思いと「もういいか」&「手を止まらせた何か」の競り合いの末に、遂に手に取った。実は、図書館でちらちら目に入っていたので、それはCMの刷り込み効果みたいなもんで、あれ?ビブリアこれ読んだっけ?→読んだはず?→読んで無いな?→気になるな→読むかになったと言うのもある(今振り返れば)。
前置きが長くなったが、本作である。無骨な青年五浦の栞子への告白。その答えは今は待って欲しい、で止まっていた前作から動き出す。ぎこちない時間が過ぎる中、どきどきしながら待つ五浦に対して、栞子には彼女なりの考えがあった。この考え(と言うか悩み)には、母から受け継がれた本から人の心の奥まで読んでしまう力と本への飽くなき探究心、が深く関わっており、それに悩む栞子には等身大の女性らしさを感じた。しかし、かなり前から恋の火はついていたとは。それは意外だった。五浦と栞子の関係には一旦回答が出るのは読んでからのお楽しみに。
また、そこに繋がるまでの母からの挑戦状的な依頼も特徴だ。今までの智恵子からすると、今回も栞子をパートナーにする為の試験のようなものではないか?と推測したのだが、母らしい別の意味もあったようだ。ただし、まだ裏があるかもしれないが。
最後には、因縁のあいつが登場する。物語は終盤へ。 -
これまで同様読みやすくておもしろかったが、さすがにちょっと飽きてきた感じ。でも、あと2冊だから、最後まで読む。
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主人公二人の関係に変化がありそう。母親の登場もあって、ますます急展開。
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シリーズ5作目。
ライトな感じと読み始めた今シリーズだったが、段々ページ数も増えてきて、ライトじゃなくなってきた…
しかも、当初は本を巡る日常の謎ものかと思っていたが、シリーズが進むに連れて、複雑な事情も多くなる。
1話完結かと思いきや、登場人物の繋がりは深く、きちんと最初からシリーズを読んでいないとついて行けない部分も。
でも、相変わらず、本の知識はてんこ盛りで、本好きにはたまらないシリーズであることは変わりない。 -
短編よりも中長編の方が面白い。五浦くんの我慢強さには感心するがもしかするとぼんやりした人なのかもしれない。栞子の母親が話のベースにあるので読みやすくなった。引きこもりの少年や演劇好きの青年の描写がリアル。
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主役二人の仲の進展にスポットを当てた第5巻。新キャラも登場し、二人に絡む智恵子の動きからも目が離せない展開。
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告白の返事は、5月末。
書き込みをしている値段もほぼつかない雑誌を
売っては買い戻している、変な客。
5冊もある父の漫画を、弟がどこかへ持って行ったのか
探す姉。
出禁になった男が、兄から形見でもらう約束をした、と
持っていこうとする本。
家族愛がテーマですか? と聞きたくなるほど
すべてに家族が絡み合ってました。
後ろめたいからこそ会いたくないでしょうが
家族からすれば、生存だけでも知りたいのです。
一刻一秒を争っているところに…という憤りは
本人にとって悔やんでも悔やみきれない事。
けれどそれは、一塁の望みからした行動。
真実が分かったからとはいえ、な3話目。
普段の行いがこれだから、こうなるのは当然かと。
しかし、想像だけでたどり着くのは簡単ですが
納得させるために証拠たる状態を探すのは
時間がかかるものです。
それを遅いとは…どういう計算をしてくれているのか。
全部なげうってまで、かかりっきり、は無理です。 -
それなりに楽しめた。 母親の存在のせいで栞子の推理がなんか白けるなぁ。
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栞子さんと大輔、二人のためのシリーズ5作目。
この二人だけではなく、二人を取り囲む人々にも変化が訪れ、新旧織り混ぜながら、確かに人と人との繋がりを感じさせるストーリーだった。 -
古書店長が主人公のミステリー。
スゲー母親だな。 -
敵役(?)としてはお母さんより澄夫の方がいいな。「僕は確かにこいつを売るよ。でも大事に読んでくれるファンに売るつもりだ」のセリフが好き。そうだよね、本は大切に保管するものじゃなくて読むものだもの。
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いよいよシリーズももうすぐエンディング、という雰囲気が高まって来た。
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本にまつわるミステリーより,栞さんと大輔の恋の行方が気になるこの巻.母親の企み,恋の行方の続き,そして燃やした「晩年」についての田中敏雄の件.問題山積み.