思春期テレパス (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 280
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048692403

作品紹介・あらすじ

「そこにメール送ると、友達の本音を教えてくれるんだって」。秀才の大地、お調子者の学、そしてボーイッシュな翼は、気の合う三人組。だけど、翼の本音がメールで届いたことで、3人の関係は変わっていき――。

感想・レビュー・書評

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  • 思春期真っ只中の中高生は、共感する部分が多いのかなと思いながら読んでいました。
    思春期を終えた大学生の私が読んでも「あー、たしかに」と懐かしい気持ちを感じた。

    天沢夏月さんの本は、今回初めて読みましたが他の作品も読んでみたいと思いました。

  • 『ずっと三人でさ、変わらないでいようね』

    ある日、正体不明の本音メールが届いた。そのメールによって関係が脆く壊れてしまう…
    面白がるように心に傷をつける。

    友達の本音を知ったとき、あなたは何を思いますか?

    なぜそんなものが届いたのか?

    友達との関係を見直す青春物語。
    ぜひ学生さんに読んで欲しい作品。

    青春だったなぁ。
    みんなの気持ちもわかるし個性もあるし。


    三人って不思議な数だよね。
    一人は気楽。誰にも気兼ねしないし誰にも迷惑かからない。
    二人は対等。すべての感情がお互いにしか向かないから、そこで世界が完結する。
    でも三人は…ちょっとアンバランスだよね。二人だったら完結するはずだった世界に、プラス一人入ってくるからとても不安定な感じがする。不平等になってしまう。

    この言葉が頭に残ってる。

  • 大地・学・翼の三人の心模様というか恋模様ですが、展開としては良くあるものの、テレパシーという要素を加えて一味違う感じになっていて面白かったです。ただ途中から夜子がメインとなってしまって三人の掘り下げが少し物足りなかったな、と思います。

  • 青春物語作者の4作目。

    いや、この設定はやばいだろう!
    友達の本音を勝手に送りつけてくるメールなんて、絶対トラブルになるに決まっている。
    しかも返信することでその本音をキャンセルできるなんてやばいにも程がある。
    案の定、仲良し3人組はぎくしゃくとして関係性が崩れ、あまつさえ自殺未遂者まで出る始末。
    けれどそこで、そのメールが一種の救いに転換する場面はなんともうまい。
    最終的にそんなメールが(必要)なくなる結末までよく考えられていると思った。

    そんなこんなで楽しく読んだのだけど、でもまあ自分ならそんなメールはいらないな。
    確かに、そんな強制手段がなければ分からないこと解決しないことがあることもあるだろう。
    でもね、誰かの本音を知ることも、自分の本音を知られることも、そこに本人の意思と覚悟と想いがなければいやだ。
    それでこそ青春だと思う。
    後悔しても、喧嘩しても、誰のせいでもない、自分のせいでありたい。

  • 男子二人、女子一人の仲良し三人組。
    ずっとこのままでいられると思えた三人組だが、友達の本音が送られてくる「本音メール」により心地よい状況は変化し始める。
    お互いの気持ち、本音メールに関わる経験から親しい友人を作らなくなったクラスメート…
    三人の関係はどうなっていくのか。

    ザ・青春小説。
    可もなく不可もなく、といった感じ。
    印象薄い。

  • 男2人と女1人のグループ。三角関係の予感だったけど思いの外関係者がいて。ギクシャクしてるのが読んでるこっちがどんどん悲しくなる。本音が全部言えるわけじゃないから隠してもさらにギクシャクの元だったり。新田さんはちょっとひどい。

  • 二人の男の子、1の女の子 という3人組がいた。彼らは女だとか男だとか関係なく仲が良かった。
    この関係が変わる事なく続いていくと思っていた。


    ―ある一通のメールが届くまでは・・・

    そこから彼らはそれぞれの想いを知っていくことに
    なる。

    そんな少年少女たちの話

  • 変わらずいたいと願う高校生仲良し男女三人組が
    友達の本音が送られてくる本音メールによって
    ギクギクシャクシャク

    そのままではいられないから
    共に成長していこうみたいな
    グッバイ思春期みたいな?

    夜子ちゃんが自殺したことを
    「飛んだ」って表現してるのが
    なんだかなと思った

    飛んだんじゃなくて落ちたのでは?
    なんか自殺を軽くというかかっこよくというか言ってる気がした

    あえて軽く言ってるのかな?

  • 思春期の少年少女の複雑な絆と大人への成長を描いた一冊でした。本音メールというフィックションを通して、主人公やその周りの人々の葛藤が伝わってきて、「分かる。分かるよ」と共感を抱くような部分もありました。

    個人的には岡夜子の立ち位置がちょっと微妙すぎるかなと思ったので星4つです。

  • 白身魚氏による表紙イラストとか、内容的にも「ココロコネクト」を思い浮かべずにはいられないのだが(笑)、主題としては「変わらないように思えた関係が変わっていくこと、大人へと踏み出すこと」にあるようで。その意味では比較されるべきは「グラスリップ」かもしれない(^_^;)
    「あと一歩を踏み込まないっていうか、踏み込ませないっていうか」「本音が見えない」という作中の言葉、まさに自分自身のことを言われているようでドキリとさせられた。また一つ自分に深く刺さる一冊が増えた。

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著者プロフィール

「サマーランサー」にて第19回電撃小説大賞<選考委員奨励賞>を受賞し、デビュー。瑞々しい感性で描かれる青春小説に定評がある気鋭の作家。

「2020年 『17歳のラリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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