県庁おもてなし課

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  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048741828

感想・レビュー・書評

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  • おもてなし課にめをつけたのは、すごいと思う。
    でも図書館戦争の頃、あまり気にならなかった独特の文体が
    ちょっと鼻につく感じ。

  • 2013/6/18 読了(2013-016)

  • 2013.6.30

  • あ~…この土佐弁懐かしい。

    県庁おもてなし課の舞台は高知県。

    昔、職場にも高知から赴任してきた直属の上司がいたが、どことなくキーパーソンの清遠和政に似ている。

    うちの職場をより良く改革しようと気づいたことはすぐに提案、実行していたが、元々いる上層部にはそれは煙たがられた。

    中にはあからさまに反抗するもの、放棄するもの、空気を悪くするもの…様々だった。

    彼は呑みニケーションも頻繁に開き一生懸命場を和ませようと盛り上げ役もやっていた。
    毎年鮎漁の解禁日になると決まって仕事を休み、高知の川まで鮎を釣りに行き、
    トロ箱に氷と鮎を入れて職場に持ってきてくれていた。
    仕事を終わらせ休憩室へ行くと、七輪の上に塩をまぶした鮎が焼かれていた。
    ビールもいつの間にか手配されていて、
    仕事を片付けたものから順次輪に加わっていた。

    面倒見も良くて、私がしょげているときも呑みにいこか…と声をかけてくれたり…
    勿論仕事も色々と教えて頂いた。

    技術の研鑽で勉強に行くようにと特別に手配もしてくれた…

    自分が去っても私が一人で何でも出来るように…と…。

    その思い出と、本書の清遠和政がレジャーランド化構想を打ち出し、掛水らを高知のあちこちに連れ回して身体で感覚を掴ませた後に、すーっと身を引く場面が重なり、何か熱いものが胸を込み上げてきた。

    物語はフィクションらしいが、実話も織り混ぜられていて、近隣県ということもあり、自然に囲まれた高知の光景、様子もなんとなく思い浮かぶ。

    そして、行ってみて確かめたいようなそんな気分にさせられる。

    うまい具合にアピールしたものだな。

    おもてなし課の一員になったような、リアルに楽しめる面白い話だった。

    男女の仲にはちょっと当てられた感じはしたが、読後にこんな爽やかな風が吹くとは思いもよらず、読み得した感があった。

  • 前半は御役所感覚の主人公が悪戦苦闘して打たれ強く努力するのが面白かったのですが
    後半はこれといってパンチあるものがなかったかなーっと

    前半は成長物語で
    後半恋愛小説になってたから
    ただたんに私が恋愛小説好きじゃないからかなー…

    最後スッキリしない終わり方だったので星2つです

  • やっぱり有川浩の本は好き。
    まだ半分も読んでないと思うけど。

    吉門さんの突き放した感じに食い下がっていく掛水くん。
    私ならへこんでしまうけど、掛水くんはすごいなぁ。
    だんだん成長していっている。
    それとは反対に吉門さんの子供っぽい言い方の裏の姿にもキュン。
    あんなに思われる佐和さんはいいねぇ。
    佐和さんも素直に言葉にできないタイプだけど。
    2つの恋愛模様、おもてなし課はどうなっていくのか。
    早く次が知りたくなります。

    またおもてなし課の成長は、現実での仕事の進め方にも参考になりました。

  • さわやかな読後感でした。

    自分の仕事をそれぞれの立場で頑張るところ、ほのかな恋愛模様などなど読みごたえがあった。
    高知にもいきたくなったり、自分の地元のことももっとよく知ろうと思った。

  • テンポよく進む物語に、ぐいぐい引き込まれます。
    話の展開に、意外性は少ないかもしれないけど、
    読んでいて楽しく、爽快な気持ちになるお話だと思います。

    土佐弁って温かみがありますね。

    吾川スカイパークでハングライダーに挑戦してみたくなってきた!

  • 映画化されるということもあり、文庫化された本もばんばん売れているようで、図書館でも長蛇の予約待ち。文庫を買って読もうかな~と思いながら、図書館へ予約してみたら、さすがに大量に副本があるようで、思ったよりはやく本がまわってきた。

    高知県庁に実在するという「おもてなし課」。その実在の部署で働く人と、有川浩自身のやりとりが、この物語がうまれるベースになっている、らしい。そのベースを、フィクションとして仕上げ、うまいこと話をばちっとあわせるところは、いつもながらうまいなーと思う。

    巻末には「物語が地方を元気にする!?」の鼎談が掲載されている。そのなかで、"観光の未来についてイメージされていることはありますか?"という問いに、有川浩はこう答えている。
    ▼有川 観光って「来て、見て、帰る」では、もうダメな時代になってると思うんですよね。物語が欲しいんですよ。その土地に行ったことによる物語を、お土産に持って帰りたいんです。例えば、馬路村に簡単に行けたら、物語にならないんですよ。アクセスの不便さこそが、物語になる。観光客は、物語を体験しに来てるんですね。(p.453)

    亡くなったi先生が高知出身だったこともあり、高知へは合宿に行ったり、先生の家に泊めてもらったり、四国のなかでは一番足を運んでいるのが高知(といっても、高知市内へはまだ行ったことがないが)。なので、ことばにもそれなりに馴染みがあって、「~やき」「~しゆう」など、この物語に出てくる会話も、声が聞こえてくるかんじ。

    しいていえば、異性愛ぱりぱりの恋バナモードが、他の作品同様、ちょっとしんどいかなと思ったり。でも、話はおもしろかった。地域づくりとか、自治とか、そういう話としても読める。"お役所的な組織"が、どんな人物を排除するのかという点でも、じつに興味ぶかい。

    (5/30了)

  • 図書館で2年待っても借りれずに、映画化と共にやっと手にできた本でした。
    タイトル通りの課が県庁にある高知県。SNSで知り合った方々のお陰で本書の方言も身近に感じて楽しく読了できた。
    著者の郷土愛も伝わってくる作品。
    著書と云い映画化とで、随分 宣伝にも観光特使としてのお役目ご苦労様と言いたい。
    読後、映画も楽しみました。文中のパラグライダーでの景色が素敵そうで、映像でもっと楽しみたかったなあ~。でも、掛水さん多紀ちゃん達の爽やかな恋愛もあり素敵な本に巡り会え良かった♪

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著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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