- Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784049129823
感想・レビュー・書評
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ただ、事実だけを描いた素晴らしい漫画
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これには原作がある。
戦争中、優秀な狙撃兵だった女の子たち(本当に若い)の戦争がどのようなものであったか、を描いたもので、みなさんいってるように、まさか、これをマンガ化しようなんて人がいるとは思わなかった、である。
コミック版もとてもうまい。
最近、新しい世代による新しい戦争を描いたマンガが続いている。
新しい、というのは、どれもいままでの日本の子どもの戦争もののように、自分は被害者だという立場にはいないからである(すでに当事者の孫の世代なのだから)。
冷静で、その分逆に悲惨さが伝わってくる。
2020/05/29 更新
※こちらの本は3月にもご紹介しました。
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最近、若い世代が新しい感覚で新しい戦争マンガを描き始めてびっくり。
誰もが言うことだろうけど、これをマンガにするなんて思いつかなかったよ。
2020/03/27 更新 -
第二次世界大戦をそれぞれの立場から経験した女性たちの物語。短いページの中に、それぞれの思いが詰まっていて、思わず涙が出てきました。ロシアの話なので、当時はそうとう厳しかっただろうと思います。
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第二次世界大戦時の独ソ戦について、志願して参加した女性兵士のインタビュー本の漫画化だ。
教科書ではサラッと流す戦い。ソ連とドイツの戦いはこんなにも激しいものだったのか。
女性兵士が、洗濯部隊、狙撃兵、飛行士、機関士など様々な形で参戦した。監修者は記憶は変わるので全てが真実ではない可能性があると最後で述べているが、人を殺してもその感覚が失くなる様子や前後PTSDに苦しむ姿などはとても生々しい。
幼い子どもを置いて訓練に没頭し、子どもの、感情が失われたシーンが一番印象に残った。 -
戦争を日常の延長として丁寧に描いているマンガ。
いろいろ考えさせられる。 -
この年末年始に「独ソ戦」を読んだのと
富野由悠季の帯に惹かれて手に取りました。
無知なモンで原作本は所謂”古典”、定番的な本なのかと
思ってたんですがつい最近の本だったんですねえ。
「独ソ戦」末の史資料・文献の項目にこの原作本がしっかりとありました。
見逃していた・・・。 -
【戦争で一番恐ろしかったのは
男物のパンツを履いていることだよ】
第二次世界大戦従軍女性達の証言を漫画化
ハイヒールやお花畑が好きで
恋に憧れる女の子の手は
人を撃つ時、震えていた
憎しみが憎しみを生む戦争をやめ
平和が訪れますように -
原作より先に漫画を読んで良かったかもしれない。
少女達は可愛らしい絵柄で読みやすいのだが、『戦場』を書く上ではどれだけの想像力を要しただろう。 特に三巻目が一番衝撃だった。少女達はもちろん、幼い子供達にとっても『戦争』は、決して拭い去れない記憶だ。 何よりも十代の少女達が自分から前線へと志願していく姿(時に男性以上の熱量を持って)、スターリンによる統制教育など、現代で生きる日本人ならなおさら想像し難い。女性が銃を撃つなんて、まず想像できない。『女性』であることの誇りを捨てざるを得なかった戦場で、少女達を突き動かしていたものはいったい何なのか。原作も読まなければ。
戦争は『記録』に遺された正しい事実以上に、『記憶』の中でなお息づく物語の中に見えるものがあると痛感した。
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このシリーズの第1作目だが、自分は「3」→「2」→「1」と読んできたので、3冊目となる。
しかし、一連のストーリーになっているわけではないので、読む順番はあまり関係がない。
内容的には、「2」「3」と変わらず、戦争に様々な形で関わった女性(老婆)の思い出語りの形でストーリーが展開する。
本書で印象的だったのは、「恥ずかしいって気持ちは、死ぬことより強かった」という言葉。
これは、生理用品もない戦前に送られる女性の服は経血で汚れている。
この状況をその女性は死よりも恐れた(恥じ入った)のだ。
また、別の女性は、「戦争で一番恐ろしかったのは・・・男物のパンツを穿いていることだよ」といった。
これもまた、戦争で自らの命を落とすことよりも、女性の美意識(こんな簡単な言葉でまとめてしまってよいのんか逡巡するが・・・)が勝るという、男には到底理解しかねる、しかし女性ならではの感覚だと改めて強く思わされる。
ゆえに、「戦争は女の顔をしていない」のであろう。 -
個々人に焦点を当てているのは良いと思う。
但し、戦争ってこんなもんなのかな、と感じさせてしまう空気感が、少し怖い。
人間は何でも慣れていくものなのだろうか。