クレヨン王国 月のたまご PART1 (講談社青い鳥文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 63
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061471900

感想・レビュー・書評

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  • 子どもの頃夢中になって読んだクレヨン王国シリーズ。その中でも好きだった月のたまごシリーズを、久し振りに読んでみました。

    あまりのメッセージの多さに圧倒され、昔ほどストーリーに夢中になれませんでした。

    まゆみの三郎への思い、月のたまごの使命、黒髪山の役目、アラエッサとストンストンの人間臭さ(鶏と豚だけど)
    それを受け止める自分は大人になってしまったんだという事が、少し残念であり、悲しくあります。

    大人になった今、小中学生のようなみずみずしい感性を取り戻したい。そして、同時に物語のメッセージを大人として受け止めていきたいと思いました。

    私の好きな場面は、PART1ではなかったようです。なかなか手に入れにくい本になってしまったようですが、何とか最後まで読み返したいです。

  • クレヨン王国シリーズの一つ。
    「月のたまご」はシリーズの中でも大長編かつ結構ヘヴィーなストーリー。
    中学受験に失敗したまゆみは、不思議な青年三郎の運転するトラックに乗っていつの間にかクレヨン王国に来てしまい、地球のために産み落とされた「月のたまご」を守る旅に出る。
    旅のお供には、クレヨン王国ファンにはおなじみのアラエッサとストンストン。この二人がまたナイスな狂言回しっぷりを発揮してくれている。
    青目青髪の魔女、ダマーニナの恐ろしさと、その一方でずっと抱えている孤独感には涙を誘われるし、三郎とまゆみの恋愛物語はさわやかで一途で情熱的!
    たくさんの要素が盛り込まれているが、それらが1つにまとまっていても調和されているところに作者の手腕が光る。
    ただ前半は主人公として活躍する三郎が、後半になるにつれ影が薄くなるのが少し残念だった。

  • Part1は好きなところが多すぎる。
    最初にまゆみが着ていたピンクのカーディガンや、負け犬の詩、喇叭の音に驚いたシーンや、最後の一行の台詞まで。
    「さいごまでしてはならないことはしたくない」と言った彼女の頑なで、幼くて、でもとても清らかなうつくしさにずっと憧れている。
    自分が本物の子供だった頃から変わらず、最高に素敵な王子様といえばサード殿下だし、ベストカップルといえばまゆみと三郎なのだ。

    素晴らしい物語をありがとうございます。ご冥福をお祈りいたします。

  • クレヨン王国シリーズの中でも、この作品(全7巻)は幼心にすごく衝撃を受けた覚えがあります。けなげな主人公とサードの淡い恋物語にもとにかく涙。自分が親になったら、子供に読ませたいと初めて本気で思った本でした。

  • 主人公の女の子の書く詩がすごく好きでした。恋愛物でドキドキして読んでいた記憶があります。

  • 大長編となる月のたまごシリーズの第1作目です。しかし、もともとこれだけで完結するように書かれた作品なので、この1冊だけでも十分楽しめます。
    私はエンディングのシーンが好きです。

    詳しくは http://d.hatena.ne.jp/ha3kaijohon/20120705/1341467263

  • 子どもの頃表紙だけ見て終わりましたシリーズ。青い鳥文庫の代表作だった名作シリーズです。いくつか読みましたがこれは初めてでした。なんと色彩豊かな世界観。思春期の女の子の複雑なココロ、仄かな恋、ファンタジックなキャラクター。そして柔らかな印象ながら危険な冒険。押さえるとこ全て押さえた名作です。さすが。

  • 6年生のまゆみは、自分だけ入試に落ちどん底の気分で学校のグラウンドにいた。そこで偶然出会った見知らぬ青年・三郎の運転するトラックでしばらく走り続けると、いつのまにかクレヨン王国に入っていた。そこで、まゆみは、三郎、ブタのストンストン、ニワトリのアラエッサとともに、「月のたまご」を救出することに――。それは、危険がいっぱいで無事に戻ってこられるかどうかすら分からない任務だった。家出四人組はナルマニマニ博士の作った第三ピアスに乗って月のたまごを目指すが・・・。

    どうしても手元に欲しくてネットで探したものの中古以外見つからず、大手書店に直接かけあってようやく見つけたシリーズ第一作目。
    小学生のときどんな本よりも多く読み返してしまうほどに一番好きな本でした。いや、今も好きだ。ちょうどまゆみと同じように中学受験に落ちた私は、サードたちと一緒に本の中で冒険して現実逃避したとも言えるかも。そしてとてもハッピーエンドとは言えない結末に泣いた。これしかなかったとは思えても、まゆみやサードの気持ちを思えば涙が出た。初めてそれほどまでに「お話」にのめり込んだ本でもあります。月のたまごは救われて人間界は無事なわけですが、そのために払われた犠牲は大きい。おまけにそれは何の罪もないクレヨン王国が危険をおかしてくれたおかげ。私たち地球の人間はなんて身勝手で恐ろしい自然破壊者なんだろうと思いました。今から25年も前に書かれた小説なのに、妙に当てはまってしまう現代が悲しくもある。

  • 言葉の端々が切なくて、優しい。
    美しくて哀しくて、そしてファンタジーで恋愛で。
    そしてとっても人間で。
    本当に素敵なお話。

  • 0125

    ずーっとずーっと読みたかった一冊。
    やっと読めました。
    読み始めからこの2人はずっと一緒にはいられへんねやろなって思ったり…。
    指輪をはめたときの一言が切なかったです。

    0603再読中
    0603

    やっと月のたまごシリーズ全部揃いました。
    なので1から読み直し。

    20120219再読中

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著者プロフィール

名古屋市生まれ。早稲田大学文学部国文科卒業後文筆活動に入る。1956年 オール読み物新人賞受賞。1963年 モービル児童文学賞受賞。1964年 『クレヨン王国の十二か月』で第5回講談社児童文学新人賞受賞。1968年から1988年まで、自然に親しむ心をもった児童を育てる目的で学習塾を開く。
2012年逝去。主な著書に『クレヨン王国』シリーズ47タイトル、『静かに冬の物語』(以上すべて講談社刊)などがある。2012年逝去。

「2016年 『クレヨン王国黒の銀行(新装版) クレヨン王国ベストコレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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