モナ・リザの罠 (講談社現代新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061498389

感想・レビュー・書評

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  • モナリザに含まれている意味のようなものを歴史的背景やダヴィンチの性格を通して解析していく。絵に込められた真実はいまとなってはわからないが、現在に至るまでずっと人々を魅了してきた絵画であることには間違いない。罠の解析とは別に、心にぐっとくる文章がいくつもあったことが印象深い。

  • [ 内容 ]
    ダ・ヴィンチの「仕掛け」を知的に読み解く。
    人気番組「世界一受けたい授業!!」で話題の美術案内人が誘う“芸術=興奮”ワールド。

    [ 目次 ]
    第1章 モデルは、なぜ謎になったのか(モナ・リザと呼ばないフランス イタリア語で「モナ」は女性器 ほか)
    第2章 美術批評は、なぜ意味不明になったのか(日本モナ・リザ展日仏首脳の祝辞の違い 名文ウォルター・ペイターを読んでみる ほか)
    第3章 謎の風景を探検する―風景画の歴史(ラテンのアウトドア感覚とゲルマンのインドア感覚 模型のような風景、写真のような風景 ほか)
    第4章 神秘の微笑を解剖する―人物画の歴史(フレスコを嫌ったダ・ヴィンチの悲劇 師匠を絶望させた新技術油絵の具 ほか)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 誰でも知っているミステリアスな微笑を、きめ細かく解説してくれる。それだけにとどまらず、この名画に抱くイメージの由来や、ルネッサンス期の絵画そのものも位置づけまでをも、を丁寧に説明してくれている。著者は多摩美の先生だが、文章は素人にも解り易くて明朗。ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」なんていうと、ベートーベンの「運命」のようにポピュラー過ぎの故に、若干引いてしまうところもあるが、そんな野暮さ加減を払拭してくる一冊。数年前、ルーブルでリアル・モナ・リザを見る前に読んでおきたかった。

  • 久々に読んだ西岡文彦さんの本。

    この手の本はたくさん読んだけれど、何度読んでも面白い。何度読んでも新しい発見をさせてくれて、ちょっと得した気分になれるのね(前に読んだのを忘れてるから…ということもあるかもしれないけど(笑))。

    ルネサンス当時の絵画の傾向などを考慮したときに、「モナ・リザ」という作品がどんな位置づけにあるのか、どんな(作品としての)謎を秘めているのか、というのを分かりやすく語ってくれている本。

    私は「モナ・リザ」という作品の女性を美しいと思ったことがないのだけれど、その感覚も変ではないのだ、と分かって、なんとなくホッとしてみたり…(苦笑)。

  • 日本で1974年にモナリザ展が開かれたが、日本とフランスで首脳の祝辞の長さは全然違ったそうだ。だって日本は田中角栄だよ。無理だって。。相手はポンピドーさんだよ。
    本が面白く読めたというのは、本を読んだのではなく、本で世の中が、世の中を見る自分が読めたということです。
    単に本の内容が読めても面白くない。本当に面白い本や学問というのは、それを学ぶことによって世の中や自分のことが読めるというようなもののことなのだ。

  • 読みやすくて良いと思うのですが、こういった後付け解釈系の本だのテレビ番組だの、もういいよ、って思うのは私だけなんだろうか。

  • 西洋絵画に少し詳しくなれそうな本。
    一般人にも読みやすい。絵の写真もあり。

    モナ・リザのモデルの謎。
    美術批評から我々が陥る罠。
    風景について。
    人物について。

    レオナルド・ダ・ヴィンチのことも知ることができる。

    私的には、159ページと161ページの絵が好き。

    2007年12月26日読了

  • 美術批評の歴史からモナ・リザを紐解いていて、従来のモナ・リザ解釈とはまた一味違った観点で、興味深い。
    また、美術史を簡単に俯瞰できるあたりも勉強になる。

  • モナリザなどの有名な絵は、その絵自体を見る前に先入観を植え付けられているものです。純粋な気持ちで絵を見ることは大切なことですよね。
    芸術の課題で泣く泣く読むことになったのですがなかなか面白かった。

  • ダ・ビンチ・コードのあやかり本か。でもモナリザの絵が両端を切取られていたとは知らなかった。

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著者プロフィール

多摩美術大学名誉教授・版画家

1952年生まれ。柳宗悦門下の版画家森義利に入門、徒弟制にて民芸手法の型絵染を修得、現代版画手法としての合羽刷として確立。日本版画協会展、国展で受賞(1977・78)、リュブリアナ国際版画ビエンナーレ五十周年展(2006)に招待出品。作品が雑誌「遊」(工作舎)に起用されたことを機に編集・デザインに活動の幅を拡げ、ジャパネスクというコンセプトを提唱。1992年国連地球サミット関連出版にロバート・ラウシェンバーグらと参画、2005年愛知万博企画委員。著書『絵画の読み方』(JICC)、『二時間のモナ・リザ』(河出書房新社)等で、今日の名画解読型の美術コンテンツの先鞭をつけ、「日曜美術館」等、美術番組の監修を多く手がける。著書多数、全集「名画への旅」、「アート・ジャパネスク」(共に講談社)を企画、共著にシリーズ「公共哲学」(東京大学出版会)がある。

「2024年 『柳宗悦の視線革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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