- Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061838574
感想・レビュー・書評
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いろんな著作の裏側を垣間見れて興味深いです。特に、お父さんに関する記述には興味深々です。
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仕事への絶望と難病。そして文学への想い。手に負えないぎりぎりの状況に陥ったとき、筆者は自分の本当の心(姿)を知る。
「解釈を拒絶して動じないものだけが美しい。解釈だらけの現代には一番秘められた思想だ」
この言葉を常に消化して生きてきたからこその確信的な文体。
これまでは努力だった。
これからは実力だ。
この言葉と向き合いかつ己の天分を必死に信じたからこその熱量に溢れる文章たち。
これからの自分にとって大切な思想が詰まっている本でした。 -
1986 講談社
「命の器」とはなんなのか、ちゃんと輝さんはこたえていて、
初めて読んだとき15歳だった私は、とても嬉しかったのです。
周りの大人は大事なことを、きちんと教えてはくれませんでした。
「大人になればわかるよ」とか、 「そんなこと聞く前に勉強しろ」と、言われるたびに傷ついていました。
わかりたいと思う気持ちを汲んで欲しいのに、
鬱陶しそうに追い払われて悔しくて。
惜しげもなくこの本の中で、輝さんは大切なことを与えてくれました。
励まされたり、慰められたり、叱られたりしながら、ずっとこの本と生きてきたような気がします。
(2005年09月03日 18:40 ) -
20代でここまで描けるなんて…
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宮本輝さんのエッセイ集。
「どんな人と出会うかは、その人の命の器次第なのだ。」など、考えさせられることが多々書いてある。<br>
ついつい何度も読んでしまう。<br>
恥ずかしながら、彼の作品はまだこの本しか読んだことがないが、このエッセイを読む限りでは非常に素晴らしい視点・感性を持っている方だなぁと思った。<br>
他の作品も読んでみたい。<br> -
人は同じ「命の器」を持っている同士がひきつけあう、という話。いいえて妙ですなあ。