マッキンリーに死す―植村直己の栄光と修羅 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.71
  • (7)
  • (5)
  • (7)
  • (0)
  • (2)
本棚登録 : 56
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061844384

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ・ 成田はテントに背をもたせかけ、「手がしびれる」といって、生アクビをしたように見えた。次の瞬間、成田が「うーん」といって突然倒れた。 p49
    ・ けれど、あれは19日の朝でした。なにか周囲の空気がいつもと違うのです。海の底にでもいるようなシーンと静まりかえって、重く透明な空気が私のまわりに沈んでいるのです。それはいままで経験したことのないものでした。/次の日もそうでした。/それで私は、ああ、これはあの人になにか起こったのだな、と思いました>/常陸宮妃殿下もことのほかご心痛になられた、と聴く。 p305
    [more]

    【目次】
    1.栄光の彼方に見たもの
     エベレストへの道
     男たちの争い
     友の屍を乗り越えて
     栄光のサミッター
     史上初の五大陸最高峰登頂
    2.冒険家の原点
     国内徒歩縦断3000キロ
     牛飼いの少年
     四年半の外国放浪
    3.「ジャパニ・エスキモー」極北を駆ける
     極北の村 シオラパルク
     「ジャパニ・エスキモー」誕生
     一目惚れした妻
     北極圏12,000キロ完走
    4.「現代の叙事詩」北極点大遠征
     北極点レース
     「公ちゃん、助けてくれ!」
     「世界で最も勇気ある男」
    5.修羅と敗北
     借金地獄と金婚式
     エベレスト国際隊の修羅
     「竹中ッ、死ぬな!」
     南極の夢破れ
    6.見果てぬ夢を残して
     公子との最後の生活
     夢の糸口を探して
     「冒険とは生きて還ること」
     マッキンリーに死す

  • 2018/09

  •  日本を代表する登山家・冒険家を綴った作品だ。1986年ノンフィクション賞受賞作をした作品である。
     植村は、エベレスト、北極横断、そしてマッキンリーの単独登頂という偉業を成し遂げた。
     カメラマンを載せたセスナ機に向かって手を振る遭難した植村氏と、翌日、散乱する荷物をテレビの映像があった。私が子供の頃のことだ。青い空と白い山、確かに一人の男が存在していたのだ。

  • 1982年2月、いよいよ夢の南極大陸三000キロの犬橇単独行と、南極最高峰ビンソン・マシフ登頂に向けて日本を出発、サンマルチン基地に十一カ月滞在し越冬生活を送るが、イギリスとアルゼンチンの間でフォークランド紛争が勃発し南極を断念、大きな衝撃を受け失意の帰国。
    その後支えてくれたスポンサーの経費を回収しなければならず、全国を講演しながら回る日々が続き、南極の夢を捨てきれないまま、1984年マッキンリー冬期単独登頂に挑み、成功したものの、そのまま帰ることはなかった。
    植村さんの冒険がすべて詰まった本、86年講談社ノンフィクション賞受賞作品!

  • 長尾三郎の『死す』三部作の一つ。

    植村直己の生涯を追ったドキュメンタリー。
    初めてこの本を読んだのは大学1年のときだった。

    日本人で初めてのエベレストサミッターであり、世界で最初の五大陸最高峰制覇者。
    すべての冒険を成功させてきた植村だが、冬のエベレストや南極大陸横断から失敗が続く。

    そして、厳冬期のマッキンリー単独登山に挑戦する。
    43歳の誕生日に登頂に成功するも、そこから消息を絶ってしまった。
    世界の人々に愛されて来た植村の半生、素顔が良くわかる一冊。

    86年講談社ノンフィクション賞受賞作です。

  • 世界初の5大陸最高峰登頂や北極点やグリーンランド単独行に成功し、43歳で厳冬のマッキンリーに姿を消した、植村直己の栄光と挫折。
    手記や手紙、家族や知人や仲間からの取材によって世界的冒険家植村直己の素顔に迫るノンフィクション。
    壮大な夢とロマン。タフな冒険の世界でしか生きられなかった、人間、植村直己のコンプレックスや弱さや苦悩も書かれていて興味深い。
    奥さんとの出会いから結婚のくだりはとてもほほえましく、そのエピソードからはとてもシャイで優しい一面も。
    植村さんの冒険が、現代においても世界的に評価が高いのは、基本的に単独行だったからではないかと思います。

  • 春や秋に、バーベキューに行ったときに、1冊持っていって、食後にひと遊びして、その後、ボーっとしながら、読んでみてみたら、人生観が広がるのではないでしょうか。

全7件中 1 - 7件を表示

マッキンリーに死す―植村直己の栄光と修羅 (講談社文庫)のその他の作品

長尾三郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
沢木 耕太郎
東野 圭吾
村上 春樹
東野 圭吾
村上 春樹
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする