- Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061956926
作品紹介・あらすじ
タンポポのはちみつ・ツルバラのジャム…。心にふんわりおいしいパンのファンタジー。小学中級から。
感想・レビュー・書評
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つるばら村は今は春です。野原に花が咲いて、雪解けの水が小川を流れています。
くるみさんは、つるばら村で「三日月屋」という宅配のパン屋さんをやっています。でも最近はあまりお客さんも来てくれません。「パンの注文に来てくれないかな…」くるみさんのつぶやきは、春の風にのって山の方に運ばれます。
その日の夜から、くるみさんの宅配パン屋さんには変わった注文が来るようになります。
クマさんからの「タンポポのはちみつを入れたパンを焼いてください」、ホテルのお料理係のうさぎさんからの「三日月のパンを届けてください」、こびとさんたちからの「つるばらのジャムを入れたパンを焼きたいので台所を貸してください」
くるみさんも、ネコのパーティに呼ばれたり、北風のお客さんに星を振らせてもらったり、新しいパンを作ることを楽しみにしています。
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つるばら村の季節の様子や、パンのにおい、くるみさんやお客さんの楽しい気持ちが感じられる優しいファンタジーです!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
つるばら村のくるみさんがやっている宅配パン屋「三日月屋」
そこに注文にやってくるお客さまは…。
タンポポのはちみつで、パンを焼いてください。
作るときは蓄音機でレコードをかけてね。というくまさん。
三日月パンを注文したうさぎさんは、湖でとても素敵なものをお洗濯。
ある日やってきたお客さんは、黒いトラネコちゃん。
注文したのは、生地にかつおぶしをたっぷりまぜ、煮干しをのせたパン。
このトラネコちゃんの名は「ニボシ」
招き猫になる約束で、ちゃっかりくるみさんのおうちのネコになる。
他にもたくさんのお客さまが来てくれるんだけど、
それがみんな可愛くて、ほのぼのとします。
そして三日月パンはもちろん、ツルバラの花で作ったジャムパンや、どんぐりのパン、
それはそれは美味しそう♪
すごく好きな世界でした。
これは、シリーズで揃えたいです! -
ブクログのTL見て、昔読んだような気がしたのでこの歳になって再読。タイトルを見ただけで、花のはちみつとパンのいい匂いがふと蘇ってくる感覚になる。
そして美味しそうなパンの数々!レコードを聞かせて作ったパン、どんぐりのパン、花のはちみつのパン……。昔はあまり気にせず、「へえー!」と思って読んでいたけど、普通に「美味しそう!!食べたい!!」と強烈に思うようになったのは、感性と味覚が豊かになったってことでいいですよね?( -
つるばら村という題名に惹かれて借りてみました。なんて優しいお話しなの!って思った。ハラハラドキドキもないけど、次は、次は、もないけど、ゆっくり読み進めたい本。人間じゃないお客さんもパンを買いに来たりして、ひとつひとつのエピソードが楽しい本でした。なんとなく安房直子さんのお話を思い出させるようなそんなお話です。検索したらシリーズがたくさんあってびっくり。1冊づつ借りて読んでみたいです。
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あー、可愛すぎて、童心に戻ってすごく素敵な読書タイムでした。
挿絵も可愛くて、パンも美味しそう。
シリーズものみたいなので、続きも読んでみようと思います。
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ちょっと物寂しい気分の夜、読み始めました。主人公の「くるみさん」は一人暮らし。自分で焼いたパンを売って細々とくらしているみたい。ある晩、パンの注文もなく「だれでもいいから、パンの注文にきてほしいな」としょんぼりつぶやいたその夜から奇跡・・というかファンタジーが始まる。そこから、「タンポポのかおりとはちみつのまろやかなあまさがふわあっとひろがる」焼きたてパン、「かめばかむほどパンのこっくりしたおいしさがまして」くるどんぐりパン、「外側がぱりっとして中はしっとり、ふんわり」した三日月パンなどおいしそうなパンが続々と焼かれて香りまで漂ってきそう。ご飯食べたばっかりだったのに、パンが食べたくなって困った。読み終わる頃には、寂しい気分は消えておいしいパンを食べた時のような幸せな気分になっていました。
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小学生のころから大好きなお話です。図書館で見つけて、大学生になった今、読んでみましたが、変わらず素敵なお話でした。ありがとうございます