叫び声 (講談社文芸文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061960718

感想・レビュー・書評

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  •  この人独特のヌメっとした文章で下品なことを書いた場合、なんとなく高尚なもののように感じてしまう、これ即ち錯覚。くだらなさがたまらない。

  • 相変わらず盛り上がりまでがスローな大江健三郎氏のご本。
    物語の2/3を過ぎたあたりからガンガン負の方向に展開していってもう大好きです。

    物語の最後は最低でした。
    読むんじゃなかった、金返せ!の最低ではなく、鬱なシメ方というのでしょうか、こういう類の最低な話は素晴らしい。

    11.05.08

  • 伊坂幸太郎の最オススメ作品だったので読了

    まだ俺が読むにはレベルが足りんかったかも。

    昔の本に求められてた面白さって、今の本にみられるような、キャラの個性とか巧妙な伏線とオチとかじゃなくて、一つ一つの表現の美しさ・絶妙さだと思う。今の小説を読みなれてると、そういう部分を純粋に面白いと思えるためには、かなりの読書的鍛錬が必要になるんだろう。ときどき「お、面白いかも」とか思ったり、作品に入り込んだりせきるんだけど、まだやっぱり客観的に読み流しちゃったりするなあ。

  • 壮大な世界、そこに惹きこまれるには相当の博識要する模様。

  • ずんずん読めた。
    漠然と立ち上がらねば!と思います。

  • 人種も年齢も違う4人の青春劇。

    最初は本当に明るい青春劇のような始まり方なのですが、(一人のアメリカ人青年の呼びかけで、ヨットでアフリカに行こうという計画の元に4人が集まる)少しづつ、それぞれの倒錯している部分が事件を引き起こしていって、それがすべて最初にアメリカ人青年が起こしたある事件に起因していて、ラストもそれに終わるという…。

    叫び声を上げたい気持ちがよく伝わってきますね。堕落した青春時代は楽しいよなぁなんて思ってたけど、中盤越えた辺りからどっと深みにはまっていきました

  • 僕が思う良い小説ってのは実は読むのがどれだけ苦しかったかってことに起因しているかもしれない。
    この『叫び声』はまさに僕が思うそれ的な小説だということが出来る。(今回は電子辞書が手放せない位生きていく中で聞くことの無い響きの言葉が頻出していてそういう面でも苦しんだ;; 純文学度が高いってこと?)
    自分の核をどれだけ深く下げて生きていくかが、精一杯生きるってことなのかなとも思った。ずっとどうにか追いかけてきたんだけど呉鷹男の第四章怪物で完全においてかれてしまった。
    僕が一番好きな小説家、伊坂幸太郎さんが影響を受けた本ということで何度かあげていたので読みたいと思っていた。
    確かに影響を受けているなと感じた。特に、伊坂さんの中で一番僕が好きな『砂漠』はまさに伊坂版『叫び声』だなと気付いた。(全く違うけれど雰囲気や設定が?)
    誰もが一度は経験する《黄金の青春の時》を経て、絶望的に帰ることの出来ない現状を嘆く。奇抜な仲間に対して一歩引いた主人公の立ち位置から見た青春模様。はぁ。
    読んでいる期間は(読んでいる以外の時間でも)溜め息が止まらなかった。むなしい・・・ 何が言いたいのか分からない僕もまた、むなしい・・・
    (2008.08.09)

  • おおおお お おもしれええええええすげえええええ

    この小説には理由なき美しさがあるんだぜ

  • 十七歳の虎、十八歳の呉鷹男、二十歳の「僕」の三人の《黄金の青春の時》とその結末を描いた長編小説。「現に青春にある者が、それも自分が内面において衰弱し、病んでいることを自覚している者が、恢復をめざして青春を書いた小説」

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著者プロフィール

大江健三郎(おおえけんざぶろう)
1935年1月、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)に生まれる。東京大学フランス文学科在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を受賞する。さらに在学中の58年、当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞、64年『個人的な体験』で新潮文学賞、67年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、73年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、83年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、84年「河馬に噛まれる」で川端賞、90年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞。94年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。

「2019年 『大江健三郎全小説 第13巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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