- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061975729
作品紹介・あらすじ
京都の遊女に惹かれて尽し、年季明けには一緒になろうとの夢が、手酷く裏切られる転末を冷静に書いた「黒髪」。家を出てしまった妻への恋情を連綿と綴る書簡体小説の「別れたる妻に送る手紙」と、日光までも妻の足跡を追い捜し回るその続篇「疑惑」。 明治9年、岡山に生まれ、男の情痴の世界を大胆に描いて、晩年は両眼ともに失明、昭和19年没した破滅型私小説作家の“栄光と哀しみ”。
感想・レビュー・書評
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【オンライン読書会開催!】
読書会コミュニティ「猫町倶楽部」の課題作品です
■2021年11月9日(火)10:15~12:00
https://nekomachi-club.com/events/097cf50a1cf0 -
あまりに私的な。恋ってこんな感じ?否、情けなさすぎでしょう。別れた妻になぜこんな手紙。実の娘が後書きを寄せていて結局ハッピーになったのね、と。
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ダメ男が風俗嬢のダメ夫の話を聞いて、ダメ出しをするダメダメさがいとをかし。
同じダメ男ですが、暴力はいけないと思います。
中途半端にちょん切ってるとこがなかなかの焦らしプレイ
男のくせに女々しい。
…と思いながらも、男ってそんなものではないですかね?あれ?俺だけ?
女性に好きなタイプ聞くと「優しい人♡」って言うけど、雪岡さんはだめですか? -
別れた奥さんへの手紙で、今の恋愛、しかも水商売の女性について、つらつらと書く。
すべてを受け入れてもらえると思ってる男の人っていますよね。いらっとする。 -
2014年2月の課題本です。 http://www.nekomachi-club.com/
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導入は引き込まれたけど。我慢が足りないかな。
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http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4061975722
── 近松 秋江《黒髪・別れたる妻に送る手紙 19970610 講談社文芸文庫》
…… 夜の二時と三時との間が一番寂しい丑満時だといふことを思ひ起して。
── 近松 秋江《疑惑 191309‥ 》
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この作家の心情が手に取るようにわかる。どこまでも自己本位なのにも係わらず共感をしてしまう。多分それは僕ら男の持つ根源的な女々しさを露呈させているからだと思う。自分の女々しさに自身のある方は是非お読み下さい。
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大学で課題として紹介された本。
必ずしもすっきりはしない。むしろうじうじと…。
たぶん秋江にも自覚はあるんだろうけど、現実よりも空想を見てしまう男の悲哀。とか言ってみる。言うまでもなく作者は男性。